気になる増田を見かけた。
つまり「のび太は基本ラッキースケベなんだから犯罪者呼ばわりはどうなのか*1」ということらしい。この論旨については深くは触れないが、「のび太は常にラッキースケベ」というのには強く反応したい。
のび太はエッチでいやらしい奴だぞ!!!
先に元増田の主張について見解を述べると、「偶然なんだからいいだろ!」という主張をする為にドラえもんを引き合いにしたのがダメだったと思う。
ブコメでの言及について書いていくよ。例によって手元にコミックスがないので記憶を頼りに書いていくよ(コミックスの巻数は流石にググッてるよ)。そのうち全45巻は手元に置くし、全集の購入も検討しているよ。全集モジャ公しか持ってねんだわ。
※以下はこのブログ書いてる人のドラえもん全体の話です。どうでもいいレベルで長いので読まなくてもいいですが読むと時間を無駄にします。やったね。
あとからアルバム(てんコミ31巻)
「じつにまずい、もっとだせ」の台詞で有名な奴。この道具は日時を指定するとその時の様子が写真で出現するというもの。案の定日時を指定してしずかちゃんのお風呂シーンの写真を量産するのびドラ。この話のオチは空襲で焼けてしまったパパの思い出の写真を取り戻すというかなり美しいものなのでそちらを推したいのだけど、「じつにまずい」が酷すぎるので多分再アニメ化はないだろう。ちなみに「じつにまずい」と言っているのはドラえもんである。
いつでもどこでもスケッチセット(てんコミ41巻)
日時を指定すると自動でその時のスケッチを描いてくれる道具。基本的に「あとからアルバム」と話の流れは同じなので言うことは特にないが、発端のパパとおじさんのしょうもない喧嘩はしょうもなさすぎて好き。
ゼンマイ式潜地艦(てんコミ35巻)
ゼンマイで動く潜水艦ならぬ地面を進む潜地艦。いろいろあって潜地艦で裏山に向かうのびドラを追うジャイスネ。ゼンマイ式のからくりを見破り次の浮上地点で待ち受けるが「こっちはしずかちゃんちだ」と進行方向を変えるのび太。お風呂でゼンマイが切れ浮上。騒ぐしずかちゃんに「ごめんね~」とゼンマイを巻く。そのためジャイスネに見つからず裏山にたどり着く。「ぼくがエッチだから無事ついた」という自覚アリアリな発言をする。ちなみにジャイスネはやって来ない潜地艦に「どうする」「覗いてみようか」と相談しているのをたまたま風呂に入っていたじーさんが聞いていて「いやらしい奴らだ」と水をぶっかけられるというトリッキーな事態になっている。
断層ビジョン(てんコミ36巻)
トラバで言及されていた*2のはこれだと思う。ものの断面図を調べる道具なのだけど、相変わらず「お風呂の構造はこうなっているのか」と覗くのび太。この話の珍しいところはオチが「ドラえもんがお風呂を覗こうとするシーンで終わる」というもの。「じつにまずい」ではないが、のび太のエッチはドラえもんが焚きつける場合もたまにあるのでドラえもんが実は諸悪の根源説もある。余談であるが、この話は導入がドラえもん史上くだらないことで有名で、かつ「個人的に怖いドラえもん20選」に選出した盛りだくさんの話なので興味のある人は是非読んで欲しい。あきれた、ほんとうにあきれた!
水はみていた(てんコミ26巻)
水ビデオという道具に水を入れると、その水が映していたものが見えるというもの。のび太が水道水を入れると雲から水道へという映像が映るなど教育的な面もあるのだが、ドラえもんは映画館に吊るしていた水で映画をタダ見する用途に用い、のび太に至ってはしずかちゃんのお風呂の水を入れるなど最悪な使用法を思いついているので原作通りにこの話をアニメ化することはできないと思う。
その他風呂エッチではないがのび太がエッチだという話は無視できないレベルで多い。思いつくもので印象的なものをいくつか取り上げる。
なぜか劇がメチャクチャに(てんコミ28巻)
のび太のエッチさを語る上で外せない話。しずかちゃんが主役の劇の練習をするためにやってきた一行。演目が決まらないので道具にそれぞれの意見をまとめてもらった結果、人魚姫が選ばれる。「上半身裸はちょっと……」となるが足が生えるシーンで全裸になることから演目を変更。「ちびくろサンボ(いろんな都合でてんコミではカットされている)」「裸の王様」「星の金貨」と主役のしずかちゃんが裸になるものばかり選ばれる。その理由はリクエストに「のび太が面白いと思うもの」があるからだということでのび太が怒られるという話。
悪の道を進め!(てんコミ14巻)
ついにグレて悪の道を行くのび太のする「悪いこと」とは、スカートめくりだった!!ただスカートをめくった結果中にハチがいたので感謝されるのだけれど。その他作中の悪事のイメージとして殴る蹴るや盗みに次いでスカートめくりが入ることも結構ある気がする。
ちなみにこの話の系列である「悪いことをしようとするが道具のせいで善行になる」という話は「することレンズ」「たくはいキャップ」とこの話を含めてかなり好き。「のびちゃん、家からお金を持ち出してくれてありがとう!」という訳わかんない台詞が聞けるのはドラえもんだけ。
そんざいかん(てんコミ36巻)
この道具の蓋を開けると蓋を開けた人物の上半身の映像がリアルタイムで浮かび上がる。のび太はしずかちゃんの映像が欲しいのだけど、なかなかうまくいかない。なんとか手に入れるが、しずかちゃんがお風呂に入ろうとする。ドラえもんが慌てて缶の蓋を閉めるが、のび太は先程手に入れた出来杉の缶をお風呂場の窓に置いて出来杉の覗きをでっち上げようとする。ところが間違ってのび太の缶を持ってきたものだから「キャーのび太さんのエッチー!!!」となる。直接覗きはしていないが、この話ののび太はかなり最低な行動をしている。そう、のび太は基本的に最低な奴なのだ、しずかパパの台詞に騙されてはいけない、のび太はかなりクズだぞ………*3。
その他「過去を覗く」系の道具は大体「しずかちゃんは何をしているかな?→わぁお風呂だ!」のシーンがある*4。最後にしずかちゃんのお風呂で衝撃的な話と言えばやっぱり「ふくわロボット(てんコミ32巻)」じゃないかなと思う。ひみつ道具のせいとはいえ、素っ裸で表をかけ回ろうというしずかちゃんのシュールさはドラえもん史上かなりインパクトのあるコマになってると思う。ドラえもんの表情かなり好き。
どうでもいいのですが30巻前後にこういうシーンが多い気がする。今回思いついたエピソードのうち36巻収録が2話出てきたのは偶然かな。
まとめると、「のび太のしずかお風呂はラッキースケベにより無罪」というのはひとつひとつのシーンなら当てはまることもあるだろうけど、基本的にのび太はスケベ心からお風呂を覗いている場合もかなりあるのでのび太はギルティということになる。それが作者の意図とか性犯罪を誘発していたとか認知が歪むとかいろいろあると思うのですが、その辺は大河ドラマを見て「14歳で政略結婚とは女性が道具にされている!!!」と怒るかどうかと言うのに近いと思います。この辺の話は2ページくらいやりたいので次回に続きます。
そしてこの記事を更新しようと思ったところにまた雑なドラえもん記事が出てきたので次回はそちらに触れようかなと思います。1回終わり。
【追記】
続きが出来ました。
またコメントやブコメで気になる点に返信します。
ドラえもんの性欲ってどうなってるの?
その辺はギャグ漫画で深く考えないけど、ドラえもんは「機械猫」「生身猫」「人間のアイドル」に反応します。未来の世界では同じロボット猫のガールフレンドがいたし、丸井マリを始め人間のアイドルも大好き。またミーちゃんを始めドラえもんが生身の猫を好きになる話もいくつかあり、何故かのび太が恋愛指南をする流れになります。また猫のおもちゃにガチ恋してロボット化したところオスだったというヤバいエピソードもあるので「何でもあり」なんでしょう。
のび太がスケベだから何だというのだ!
元増田が「のび太はラッキースケベばかりなんだけどそれも追求するのか」という話だったので「いや違うぞ」というだけの話です。のび太の覗きの是非の話ではないです。
のび太がスケベなあの話がないぞ!
それはごめんなさい。コミックスが現在手元にないので書ききる自信のないエピソードは「その他」と流してしまいました。「流行性ネコシャクシビールス(てんコミ6巻)」と「悪魔のパスポート(てんコミ13巻)」がいくつか推薦されていたのですが、ネコシャクシビールスについては完全に失念してました。すみません、三河屋のコーラの印象のほうが強くて……。悪魔のパスポートについても「しずかちゃんがスカートめくりを嫌がるイメージ、多分悪魔のパスポートだけど自信がない……」と詳しい言及を避けてしまいました。すみません。同じ理由で「フクロマンスーツ(34巻)」も取り上げようと思いましたがボツにしました。
id:hokke-ookamiさんのコメント
ご指摘ありがとうございました!確かに「悪の道を進め!」はヤケになった末のことなので「スケベ」とは少し違うかもしれないですね。ここではのび太が「スカートめくりはよくないこと」というのを自覚しているという意味で例示したのと元エピソードがとても好きなので紹介してしまいました。また45巻の取り替えっこの話も「変則的だけどお風呂でのび太の裸を見てしまうしずかちゃん」という点で出そうかと思ったのですが話がとっ散らかるのでやめました。お風呂に入るまで気づかなかったしずかちゃんが気になります。
令和的にヤバいあの話はどうなるんだ!
面白そうなので、引越しの片付け終わってからそのうち記事書こうと思います。あくまでも糾弾目的ではなく、以下の記事のようにネタとして楽しめるものにしたいですね。
以上追記おしまい。