あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

ドラえもん映画感想 Part1

早速登場のギッタギタのメッタメタがアツい!

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

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*基本五段階評です*

☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

1 のび太の恐竜(☆4)

鼻からスパゲティ食べてやる!

記念すべき映画第一弾。元々は「野生のエルサ」に感動したF先生がドラえもんでそれをやったというのが始まりで、これ以降「のび太の変なペットシリーズ」がいくつか存在している。もう40年以上前の作品になるので最新の研究とはかなり違う部分が多いが、ストーリーはかなりスッキリしている。余談になるが2020年代に何十年も前の恐竜の図鑑を読むのもそれはそれでかなり面白いのでオススメ。「のび太が化石から恐竜を孵し、白亜紀に返す」という筋がいい。元々「野生のエルザ」というライオンを野生に帰す小説から着想されているので「出会い→別れ」というシンプルなプロットにいろんなエッセンスが入っていてかなりエモい。スピルバーグがこれを見て「E. T. 」を作ったとか。「異形との出会いと別れ」は古今東西ハズレない。

 

個人的に印象的なラストからの「ポケットの中に」は大人になってからかなりグッとくるものがある。すごく綺麗な終わり方。この家に帰ったらおしまい、という「子供の冒険」感がとってもとっても大好き。以降この「子供の冒険感が好き」というワードが大事になってきます。そう、基準は第一作なのですよ……。

 

9 のび太のパラレル西遊記(☆5)

お前らの方こそ、一体、何者だ!

早速現れた推し映画。これは原作コミックがないのだけど、とにかく演出がアツいし音楽がトップクラスでいい。ヒーローマシンのBGMは耳に残るし京劇風のメインテーマもいいし、何より主題歌がいい。この映画で特筆すべきは全体的に漂うホラー感。パパの影にカエルの唐揚げとトカゲのスープ、恐ろしい空の色、豹変する先生(ヤバイ)、そしてママが階段を登ってくるシーン。特に階段のシーンはセリフ自体は「帰ってきたらただいまを言いなさい」くらいの平凡なものなのにカットと音でめちゃくちゃ怖い。小さい頃はトカゲのスープと先生のシーンが怖くて好きだったけど、改めて見るとママのシーンはかなりヤバイ。他にも三蔵さまやしずかちゃん誘拐シーンとかもかなり怖い演出に寄っている。

 

舞台は西遊記の世界、唐の時代と思わせて実はゲームの世界でもある。ヒーローマシンというギミックがファミコンアレンジ風の音楽と相まって無機質な怖さを演出している。序盤のバイキングドラがめちゃくちゃかわいい。タイトル一覧にある「オレQ」という謎のゲームが気になる。そして忘れてはいけないのが主題歌の「君がいるから」がアツい。だから旅ーに出た、旅ーに出た、明日とーいうー名ーの街ーをめざーしてー。ほかの3人の危険が危ない!

 

また超余談になるけど、昔家にあった本作を当時テレビ放送したものを録画したものにはテロップで昭和天皇の容態が流れていた。これに共感できるドラファンは、お前ら、一体何歳だ!

 

17 のび太と銀河超特急(☆4)

のび太の射撃ここに極まれり。

未来のミステリートレインに乗って着いた先はドリームランド。西部の星や忍者の星、メルヘンの星で遊ぶ面々に忍び寄る影という地味に結構怖い話。基本的にのび太がかっこいい映画であり、西部の星とラストバトルののび太のかっこよさを他の作品で超えるのはなかなか難しいのではないだろうか。スネ夫も「映画になるとかっこよくなる」と言及しているくらいだし。

 

この映画は環境問題のメッセージとか夢とか歴史を実験的に描いたとかそういうのではなく、徹頭徹尾エンタメを貫いているためそれまでのドラ映画と比べて非常に見やすい。前半の未来のミステリートレインに乗るワクワク感、後半の正体不明の敵と戦う怖さと爽快感。このバランスは見事だと思う。ゲストキャラが珍しくしっかりした大人の男性で、のび太たちを昔の子供扱いせずしっかり導くところもいい。こういう人になりたいものである。

 

全くの余談ではあるが、前の記事で「過去の価値観をバカだアホだと罵るな」という意味の話をしたのだけど、この映画の未来の子供たちがまさにそれで「20世紀から来たの?プークスクス」というのがヤドリ並に怖くて、当時「20世紀に生まれただけで差別されるのか!」と思ったものです。人種や場所を選べないように時代だって選べないもので差別するのはよくないと思うのです、ハイ。

 

25 のび太のワンニャン時空伝(☆2)

カミサマー(泣)

私は原作「のら犬イチの国」を愛してるんですよ特に最後のページがドラえもん全般の中でもマジで好きなんですよ特に神様の像のコマがガチで好きなんですよマジ傑作なんですよアハハなんですよそれを一体アナタ何なんですかあの改変は何なんですかアハハしろよマジで神様の像大事にしろよなんだよあの展開はマジでオイけん玉とかどうでもいいんだよ神様の像だよ遺跡の発掘だよわかってんのかオイいい加減にしろよ時空乱流しとけば解決すると思ってんのかオイこの野郎ギッタギタのメッタメタに(ry

 

真面目にこの改変だけは本当にしんどかった。個人的に後期大山ドラも全体的にそんな感じでかなりキツい。あのそっけない一コマのとてつもない情報量を完膚なきまでに粉々にしてしまって、もう……例えば帰ってきてタイムテレビで「あっこの神様の像は!!」みたいな感じでもよかったんだけど、のび太とイチが対面していろいろ言わせちゃダメなんだよアレは。だから時空乱流も野暮でそこはやっぱり子孫であってほしかったと思うの。「我が国の初代大統領です」なんだよ。例えばさあ「月が綺麗ですね」という台詞に対して「そうですね、それは私が好きということですか?キャー告白されちゃったーマジウケるー」くらい情緒ない返事されたみたいな感じなんですよ。あとのび太はけん玉できないぞ架空人物玉子の回で偶然出来たけん玉で大変だったじゃん。まあ映画の方がキラキラしてるしなんか楽しげだしスリルとか冒険とかあっていいんじゃないですかね。あの情緒にこだわる私にはノットフォーミーということです。クソが。

 

とか色々書きましたが南海以降の大山ドラ映画としてはかなり出来がいいです、というか多分一番です。わかりやすい悪役、説明しないでストーリーを語る(ハチの両親が猫族=実の両親ではない=出生に秘密がある)みたいなのはかなり好感度高いです。原作準拠でリメイクしてくれたら嬉しいけど、昨今野良犬問題を取り扱うのは結構難しいしなぁ……無理かなぁ……。

 

33 のび太のひみつ道具博物館(☆4)

ノビビビーン

劇場に見に行った時は「結構やるじゃん」というくらいの感想だったけど、今回見返したら「あっコレめちゃくちゃいいじゃん」となった。特に奇跡の島とか人魚大海戦とかいうしょーろくもない新ドラを見た後補正ということもあるかもしれないけど、とにかくよかった。まず「のび太が探偵になる」「ドラえもんの盗まれた鈴を探す」という話の骨格が提示されて、その後すぐ「ひみつ道具博物館」に場面が変わるテンポの良さが最高だった。また今回は舞台が舞台なので「小ネタチラチラ」に正当な理由があり、逆に存分に小ネタを搭載してくれたのが非常によかった。ゲストキャラもキャラがわかりやすく、説明口調にならなくても話を理解させてくれたのが本当によかったしイライラするキャラがひとりもいなかった(!)。怪盗ドラックスも無駄のないギャグであり見せ場。とにかく話に無駄がないし千葉繁が有効活用されている。そして何より軸にドラえもんのび太の友情を持ってきたところが本当によかった。親子の話出ないだけで本当に染みるんだな……冷静に考えると「話に無駄がない」が高評価になるのおかしいな。なんでこんなことになっているんだろう。なんでなんですか!

 

次回

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