あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

映画ドラえもん新・のび太の海底鬼岩城を見たのできっとわかりあえる記事を書いた

おはよう深海の恋人たち(黒い星が描かれた白い手袋を嵌めながら)。

 

doraeiga.com

 

※この記事は250%「ドラえもん」を患って拗らせた人の妄言で出来ています。大変気の毒な思考回路ですので、このブログを初めて読む方は先にこのブログを書いてる人の妄言を下記の記事から聞いてやってください。端的に言えば「爆弾を20個ほど腹に巻き付けている原理主義者」です。今日は中の上くらいのお天気ですね。公害についてですね。やはりぼくなんか。

 

nogreenplace.hateblo.jp

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※これらの記事を読んで「新ドラを心から楽しめない可哀想な人ね」というコメントが思い浮かんだら、その通りなのでそっと心にしまっておいてください。わざわざ言われなくてもわかってます。

 

そんなこんなで、『ドラえもんのび太の新海底鬼岩城』見てきました。賛否両論ということでちょっと構えたけど、40作品見て途中のいくつかに鼻血を出してマジで気分が悪くなった俺に怖いものはないということで強ーい石に殴られながら見てきました。

 

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ちなみに今までのリメイク評はまとめるとこんな感じです。★の数は今のところの気持ちです。このリストを見て引き返す方は引き返してください。このブログの人気が落ちても、あと7000字ほどやるので。

 

★「恐竜2005」
変顔いらね。あったかい目じゃねーんだよ。あの強制終了エンドを返せゴルァ。
星なし「宇宙開拓史」
(任意のとてもひどい罵詈雑言を当てはめてください)。
★★★★「大魔境」
リメイクとして文句なし。これでいいんだよこれで。
★「魔界大冒険」
みんなのトラウマのメドゥーサ魔改造しやがって(任意の罵詈雑言を当てはめてください)。
★★「宇宙小戦争」
おい大統領何でお前地球に残留しとんねん話が違うじゃねえか前髪毟るぞゴルァ。
★★★「鉄人兵団」
悪かねえんだけど……キャラデザが、その……。
★★「日本誕生」
俺はデウス・エクス・マキナが好きなの!!そういう改変は勘弁だっつーの!!!!


さてさて、「海底鬼岩城」は……。

 

 

リメイクとして文句なし!!!
やっと俺の時代が来た!!!!
ばんざーい!! ばんざーい!!

 

いや手放しで映画そのものを褒める訳じゃないよ。

でも全然見れる!

俺の心がずっと平和だった!

いろいろなんかあるけど全然「まあいいか」ってなる!!

 

まずは新海底鬼岩城の良かったところを話します。よかったね。

 

【絵がきれい】

第一に絵がめっちゃきれい。OPの美しさで「ああもうこれが見れたからこの後どんなに原作レイプされてようと元はとったからいいか」と思うくらいよかった。それは最後まで映像の綺麗さが続いたのでそれだけで幸せな時間でした。これは劇場で見て良かった。

 

そしてバトルフィッシュと鉄騎隊がかっけえ! 俺はこれが見たかった!
バトルフィッシュの圧倒的な怖さ! でけえイカの恐怖!
そして鉄騎隊の無機質な怖さ! ポセイドンは……うん、なんか怖かった!

 

これはリメイクして圧倒的に正解だと思います。
特に鉄騎隊はひとりで興奮してました。かっけえ。


【変な改変がない】

これ!!
これ!!
これええええ!!!

 

多少の追加要素やアップデートされている点もあったけど、本筋の変更が一切なかった!!!ワオ!!!神に感謝!!!!!!!

 

今までの悪夢から、俺は絶対エルの妹キャラが追加されてしずかちゃんの代わりに生け贄になる設定になるんだとばかり思っていたんだよ!!! いやまじで本当に。なんで妹キャラかっていうと、バンホーさんの妹のローさんをやらせるんだと思ったんだよ。だって竜の騎士は(それ以上いけない)。つまり、この海底鬼岩城リメイクをベタ褒めしているのは映画が素晴らしかったからではなく「今までのドラえもん映画で損ねた信頼が回復されてきていると感じたから」なんですよ。その辺は後述します。

 

そもそも「リメイク」なんですから。多少のつじつま合わせやストーリーの補完くらいの変更はもちろんOKだと思いますが「オリジナルの新キャラを軸に話が進む」とか「みんなのトラウマキャラが実はママだった」とか「お前連れて行かれろよ前髪毟るぞ」とか、そういうのはアウトだと思うんですよ。改変のおかげで話が深くなった? そういう奴は勝手に庭に穴でも掘っていろ。どうだ深くなっただろう。

 

とにかく、「新海底鬼岩城」に原作と大幅な設定やストーリーの改変はありませんでした。海底人サイドに多少の追加要素はありますが、ストーリーの補足程度で本筋に邪魔になるものではありませんでした。むしろ「あの展開をとりあえず説明できる設定をよく考えたなー」と思いました。

 

そもそも、元の「海底鬼岩城」自体が結構力業な作品で感動のあのシーンも見方によっては「どうにでもなーれ」という終わり方なんですよ。F先生も「仲間の特攻エンド燃えるぜガハハ」くらいの感じだったかもしれないくらい、潔いエンドですよね。もちろん「海底鬼岩城」の魅力の半分くらいはあのバギーの特攻シーンに詰まっているので、今回の映画は全体的に「あのシーンをどう見せるか」を丁寧にやっている印象がありました。だから松茸とか食ってる場合じゃないんですよ。バギーは飯を食えないからね。

 

【バギーちゃん】

いいね、すごくよかった。バギー出てきた瞬間から泣きそうだったもん。「ああ、これが見たかったリメイクだ」って。

 

三ツ矢雄二さんが演じた旧作バギーは本当に偉大で、ロコロコやミクロス*1と共にかなり心に残るキャラクターなんですよ。だからこそ、とても不安だったのです。「あのバギーを、この時代にどう料理するんだ!?」と。しかしその心配は杞憂に終わって、実際は現代らしく「AI」の話題と絡めて「海底鬼岩城」の本質である「融通の利かないコンピュータ」という話をしっかりまとめてくれました。

 

まずね、ちゃんとかわいい。多少小さくなってのび太の頭に乗るけれど、変な擬人化とかしないのは本当によかった。これでインターフェイスとか言ってヒト型の何らかのアバターが設定されていたら俺はマ女になるところだった。ぶっちゃけ「鉄人兵団」もジュドやるならあのボールでずっといてほしかったなーと思ってる。あのトリデザインいらねえ。マジでいらねえ。ジュドはピッポにならなきゃ満点だったのに。

 

その願いが叶ったのか、バギーちゃんは基本的にキャラクターとしてちゃんとアップデートこそされているけれど「バギーちゃん」でありました。これは制作陣が「バギーの物語を作りたい」って頑張った結果だと思います。「海底鬼岩城」のメインのゲストはエルではなくバギーちゃん。そこが強調されたのがよかったです、本当によかった。

 

だから「バギーちゃんを強化するためのイベントの追加や変更」は気になりませんでした。「鉄人兵団」でジュドにも語らせようとしたのは思い切ったことでしたが映画や再解釈としてかなり筋が通っていると感じました。それをバギーちゃんでやってくれたので、本当に本当に嬉しいんですよ。ちなみにわたくし『チャッピー』や『her/世界でひとつの彼女』などという映画も大好きです。いいよね、人工知能と心の話。


【海底人とエルについて】

海底人周辺はとてもよかったと思います。エルのビジュアルが出てきたとき「触覚を引っこ抜くべきか」と悩んだのですが、あの海底人の国を見た後なら結構いいかな、という気がします。

 

エルのキャラ自体は海底人編におけるストーリーの進行役なので、何か変な属性が付与されていたらバトルフィッシュがいようが監視されていようが真っ先に飛び出してぶん殴ろうと思ったのですが思った以上に「ゲスト海底人」をやってくれたので満足です。海底人の会議でちょいと変な思想がストレートに放たれましたが、これは最近のドラえもん映画の宿命なので致し方なしであります。それを差し引いても「南極カチコチ」は設定と序盤が最高なので自分も許しているのです。モアよドードーよ? そんな映画あったかなあ。

 

さて、今回の海底国なのですが「リメイク」として結構頑張った印象です。原作準拠ではなく「ドラ映画として求められる海底人」をしっかりやった感じがします。ただ葉っぱを纏っただけの植物人と違い、様々なビジュアルで観客を楽しませることに注力していた感じがします。これは「ズートピア」に近い感覚ですね。首相の他に代表的キャラが複数配置されていて、属性がバラバラなあたりはアップデートしてる感があってよかったです。「新宇宙小戦争」もレジスタンスに女性がいるの結構いいなと思ったんですよ。

 

そして追加キャラクターのトリラインさんのキャラデザが最高でグッドでした。若い頃も現在の姿もいいね……! 暗黒期のワケわからんゴリ推しキャラにならずに「アトランティスへの道案内」の説明役兼しずかちゃんがあそこに連れて行かれる理由になるところがよかったです。旧作でも「生け贄ってなんやねん」って思ってたから、とりあえずの理由付けでもまあいいかなと思います。

 

それから個人的にすごくよかったと思ったのが、エルのバディがしっかり登場していたことです。旧作ではエルと一緒に行動していたのにモブその1みたいな扱いでちょっと気になっていたのですが、今回やっと彼にも少しスポットが当たりましたね。こういうのがリメイクでやってもらいたいところなんですよ。変なまずいキャラをねじ込んだりストーリーを完全に変えたりすることではないんですよ。お分かりですか?

 

なおトリラインさん主導の海底国からの脱出シーンは「大魔境」のモチーフですね。こういうので往年のドラファン(拗)はにやりってするんですよ。オシシ仮面はゲストキャラね、最終回をするなら作品名は「ライオン仮面」だよ。あとのび太が嘆くなら「宇宙ターザン」だと思うな? オーライ?


【とはいえ残念なところも】

松茸がカットされて悲しいという意見をよく見ましたが、個人的には元の映画からにぎやかしのシーンだと思っていたのでカットでいいと思います。元映画に比べて飯要素が結構減っていたのですが、「ドラ映画と言えば飯」をやるために「新宇宙小戦争」で大統領をピリカ星まで同行させたのかと思うと俺はぶち切れるので飯のシーンはカットでいいと思います、本当に。バーベキューやったんだからいいだろ。エルに「地上の飯はうまいな!」を言わせる必要もないしね。

 

あとカットで微妙なところはのび太の宿題でしょうか。三日で終わったのが一日で終わったように処理されているのはちっと残念かもしれないと思いました。あと元映画にあったママの似顔絵が大好きだったのであれは継承されなかったかと残念に思いましたが全然本筋じゃないので問題ないです。確かに旧作に比べて海に行くまでのテンポがちょっと間延びしてると思いましたが。

 

それと先にドラのび二人で出かけたために旧映画で個人的に好きな「テキオー灯を忘れるドラえもん」がなかったのも残念と言えば残念ですが、別になくてもいいと思います。それより五人で海に飛び込むシーンが最高でしたから。

 

あと個人的にバギーちゃんの特攻シーンはもうちょっとかっこよくてもいいかな、とは思いました。いやこれはこれで悪くないんですけど。あの旧作の燃える展開を再現するのは難しいよねー!


【誰も話をしない、アレの話】

なんでこんなにドラ映画に怒り狂うはずの人が高評価なのかと言えば、実はメタな視点が必要になります。そもそも「海底鬼岩城」のリメイクという時点で割とテンションが上がったんですよ。

 

「人魚大海戦」をなかったことにするのか!?

 

この忌まわしいタイトルは、ドラえもん映画を40作品見てきて下から数えた方が早い作品のひとつです。「カブトムシクレム御者座キー坊」この辺の作品になります。この辺の作品への呪詛は過去に書きまくったので他の記事で楽しんでください。

 

そういうわけで「人魚大海戦」ですよ。ドラ映画30本目ということで武田鉄矢が帰ってきた、という触れ込みでやったアレですよ。餃子ですよ餃子。覚えていますか、御者座。あの何かやろうとしてとっちらかった上に海底鬼岩城のリスペクトだかオマージュだかして「そんならいっそ海底鬼岩城のリメイクやれや」ってぶち切れたアレですよ。

 

そう言えば感想書いてたなと当時の記事に確認しにいったら「オマージュするならリメイクしろ」って本当に書いてあって、当時の自分に「ちゃんと海底鬼岩城のリメイクやったぞ!」って言いに行きたい。

 

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あと40作品一気見したときはゴールデンカムイの実写化が発表された直後だったので世間の雰囲気はお通夜モードだったんだけど、成功しているぞ。やあ当時の自分、未来は明るいぞ。2025年になるとコロナはインフルエンザレベルの脅威になって国宝って大作映画がバチヒットして良質なアニメ映画がバンバン出てくるんだわ。明るいぞ未来。アメリカが戦争してオイルショックやってきてるけど。

 

実際問題、「人魚大海戦」を見ると「海底鬼岩城はリメイクが難しいからオマージュでごめんね!」という体裁を感じます。それでいて「人魚大海戦」が良い出来だったのかと言うと、マジでドラ映画ワースト争いに参加できる代物です。ドラえもんの知識もなく何も考えないで空っぽ状態にして見れば楽しいのかもしれませんが、継ぎ接ぎな脚本に誤った科学知識(恒星に生物が住んでいるのか!?)、露骨な海底鬼岩城匂わせにかわいくないゲストキャラ、いらないドラミにねじ込まれた武田鉄矢とゲップが出そうな造りになっております。

 

特に海底鬼岩城のテントが登場したシーンで「ああもう海底鬼岩城はリメイクされないんだな」と絶望が上から降ってきたことは申し上げておこうと思います。あのテントが出てきただけで世の中にはNTRに近い感情を抱く人間が存在するということです。この私だよ!! あのテントさえなければ、もう少しお情け評価が下ったかも知れないのに(いや御者座のシーンでマイナス一千億万点ですが)。

 

ただですね、つまるところ「人魚大海戦」はなかったことにして「海底鬼岩城」をリメイクしたってことはですね……。

 

「竜の騎士」のリメイクの望みが見えたってことか!?

 

はい、これです。「海底鬼岩城」にとって「人魚大海戦」がリメイク未満の作品であったならば、「竜の騎士」は「新恐竜」に吸収されたと個人的には思っております。だって、彗星つかっちゃったんだもん。「新恐竜」にて当時は最新の研究だった6500万年前の隕石衝突をテーマにしちゃったら、「竜の騎士」は今後リメイクされませんって言うようなものじゃないかって俺は「新恐竜」に憤慨していたわけですよフンガフンガフンガ

 

「新恐竜」の悪口を書くと止まらないのでこのくらいにしておくのですが、つまり「竜の騎士」をなかったことにしたのが個人的に腹立たしいのですよ。インタビューでも「新恐竜は恐竜、恐竜2005に次いで恐竜モチーフの映画」とはっきり「竜の騎士」をなかったことにした「新恐竜」が、ですよ!? なんで隕石衝突モチーフにして「竜の騎士」のりゅの字もインタビューにないんですか!? そういうところですよ!!!!! インタビュアーの問題かもしれないけど、おかしいやろ!! バンホーさん勝手に殺すな!!!

 

つまり「人魚大海戦」のせいで令和のバギーちゃんとエルはかなり望みが薄かったところにこういう形で復活がなされたので、「竜の騎士」もワンチャンあるんじゃないかって思ったところです。令和のバンホーさんを見せてくれ、頼む。エンディングの小包はやらなくていいから、ノゼローゼをやってくれ。頼む。

 

【とどのつまり】

「大魔境」に続いてようやく「リメイク」らしいリメイクを見れて大満足です。世間では「無難」と評価されがちだと思いますが、正直「リメイク」なんですからこれくらいがいいんですよ。設定をぐちゃぐちゃにしたり新キャラをねじ込んだり、そういうのは「リメイク」って言わないんですよ。おい聞いてるか「魔界大冒険」よ。どうせ「新海底鬼岩城」をイマイチっていう奴は「新日本誕生」や「新宇宙小戦争」が好きなんだろう。わかってるよ。

 

次作はビッグベンと機関車が出てきたので、オリジナルなんだろうか。「絵世界物語」はとてもよかったので次作のオリジナルも期待ができる。リメイクも個人的に気に入らないとは言え、映画自体の質はいつぞやの映画として破綻しているレベルをようやく抜けたとは思っている。嘘だと思う人、マジで「奇跡の島」を見てくれ。嘘じゃないから。

 

この辺の子供向け映画暗黒期についてちょうどネットで話題になっていたので「クレヨンしんちゃんも暗黒期があったのか」という視点でちょっと見てみたいと思っている。実際にやるかどうかはわからないけど、クレヨンしんちゃんの映画は10本くらいしか見ていないのでちょっと楽しみ。「オトナ帝国」「アッパレ戦国大名」「カスカベボーイズ」の次は「B級グルメ」「ユメミーワールド」だけ見ていたので「その間の暗黒期とは……(ごくり)」とオラワクワクするゾ。クレしんにはドラほど思い入れがないけど、ちょっと気になるゾ。

 

さて、長くなったのでこの辺で終わる。多分来年までに「空の理想郷」と「地球交響曲」を見てどう思うかの話が出ると思う。「新ドラを楽しめなくて不憫」という意見をたまにもらうけど、別に声優が変わったのが嫌だってんじゃないの。映画でとっちらかった脚本とかお涙系の追加要素とか、そういうのがホント苦手なの。それを(数行書き散らかして消した跡がある)

 

まとめると、「新海底鬼岩城」は良いリメイクでした。メッセージ性ヨシ、作画ヨシ、脚本ヨシです。細かい文句もありますが、あの暗黒期から比べると盛大な花丸です。それでいいんじゃないでしょうか。長くなりましたね、お疲れ様でした。またどこかで会いましょう。

 

*1:そういうわけでロコロコがかなりナーフされた新宇宙小戦争はそれだけででっかいバツが下っております。ミクロスナーフもかなり悲しいね。

ドラえもんのび太の絵世界物語を見たので君らが見たいと思う記事を書いた

 どうも。ドラえもん映画40作品見て死んだ人です。詳しくはこちらから。

 

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 そんでね、見ましたよ。絵世界物語。
 世間の評判がとてもよかったので見たのですが……。

 

 

 うん、確かにとてもよかった。
 これは本当にドラえもんの映画か? ってくらいよかった。
 単純に映画としての完成度が高い。

 

 これからこの記事を読む方は、私はこういう過激な主張をしている人であるということを念頭に置いて読んでください。

 

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 元記事は非常に長いのでひと言で要約しますと「新ドラの映画の大部分は君を殺して僕も死ぬ」という内容です。異論は受け付けません。鼻で笑いたいなら笑うがいい。君が惨めになるだけだぞ。

 

 なお、おそろしくて『空の理想郷』と『地球音楽交響曲』はまだ見れておりません。だって怖いんだもの。『新・宇宙小戦争』はひと言で言うと「パピその前髪むしるぞ」だったので……。

 

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【映画として素晴らしい】

 さて、『絵世界物語』は前髪をむしられるかというと、まず映画として完成度が高い。私が映画を評価するときに一番大事にしているのは「その映画で何がやりたいのかをしっかり出せている」ということです。「観客にこういうものを見せたいんだな」っていうテーマやコンセプトがしっかりしているものは大体において何でもいいものだと思っています。その思想信条が下劣である場合、邪悪にもなりますが……(何とかのあとしまつを思い出しながら)。

 

 そういう意味で『絵世界物語』は満点です。最初から一貫して「絵を描くことの素晴らしさ」を描ききってます。これだけでめちゃくちゃ評価が高いです。何故こんなことになっているかというと、どうしても新ドラ映画の暗黒期を思うと「テーマが定まっている」というだけで本当に高評価になるんですよ。暗黒期に何があったのか、というのは話すと2ページじゃ足りないので上記のリンクから各映画評を読んでください。評価0点の奴がそれに該当します。

 

【中世ヨーロッパをきちんと描いている】

 ドラえもん映画で実は外せない要素だと思っているのが「子供に対する何かしらの気づき」です。恐竜の生態、宇宙や深海のこと、タイムパラドックスの原理、これらの気づきが本当に大事な要素だと思っています。ぼくらはドラえもんからたくさんのことを学んだ、という建前はずっとずっと大事なのです。そういうわけでそれらが薄い後期大山ドラが個人的に好きじゃあないんですよ……特にフー子。

 

 で、絵世界はちゃーんと「中世ヨーロッパ」をやっていたのが個人的に諸手ポイントです。テンペラ画やカトラリーの有無に驚くのび太がいいですね! 宮廷道化師もしっかり出てきた時点でもう「当時をちゃんと描こう」という意気込みが伝わってきました。実はここでクレアの「風呂キャン」も「中世ヨーロッパでは黒死病の流行(12世紀くらい)で入浴がよくないと見なされた」という話がマジであるので「おお、風呂嫌いも描写されている」でニッコニコしたんですよ。これは後にもう一度ニッコニコになるのですが。


【キャラが可愛い】

 ゲストキャラのクレアが可愛い。ゲストキャラが可愛い作品はそれだけで価値があります。特にクレアは誰かと友情とかそういう暑苦しい展開がないのがよかったです。ドラえもんキャラにそういう暑苦しさはいらない、というのが持論です。決して交わらない時空で出会った一期一会、それが映画ドラの本質やろ! あとおとぼけ枠のコウモリも話を邪魔しないでとってもよかったですね。新ドラはこの子供向けに侮ってると思われるおとぼけ枠で苦労してきたので……。


【ひみつ道具の使い方がうまい】

 特に後期大山ドラに顕著ながっかりポイントである「ひみつ道具封印」を今作はしないでのびのびとひみつ道具を使いまくったところが好印象です。もうそれが最高です。あと出てきたひみつ道具が「ファンに目配せしているぜ」感がなかったのが最高ですね。かるがるつりざお、ヒトマネロボット、モーゼステッキ、水ふりかけ。水ふりかけは元の話も似たようなものなので後半の使い方はある程度予想ができたのですが、そこが「予想させて的中させる」いい塩梅だったと思います。

 

 あとアクションシーンとしてのかるがるつりざおのポテンシャルを引き出したのはすっげえと素直に思いました。あのアクションシーンはもっと見ていたいですね。あの金魚鉢も使用ポイントが適切すぎて最高でした。あれ、名前なんだっけ……。


【悪役がちゃんと悪い】

 何を今更、ってところなのですが暗黒期のドラ映画では「悪役を悪く描いてはいけない」という独自ルールがあったのか知らないのですが「まるで悪そうに見えない」悪役というのが存在しておりました。何とは言いませんが、なんか金色のカブトムシが出てくる奴がそうですね。なんか植物がわしわし動く映画もそうでしたね。悪役が何をしたいのかわからねえ、というのは脚本として最悪だと思うんです。その点、『絵世界物語』の悪役はやることが一貫している上にちゃんと悪事を働いていてよかったですね。そこが加点になる映画って一体何? ドラえもんの映画だよ!!


【過去作のオマージュがさりげなく気が利いてる】

 私はドラえもんのファンなんですけど、明らかなファン向けの目配せが本当に嫌いなんですよ。ドラえもんの押し入れの中に意味ありげな写真を挿入させたり過去作のゲストをフィギュアみたいに出していたり、そういう「お前らこういうのが好きなんだろ」みたいなのが本当に嫌いなんですよ。大事なことなので二回言いました。大嫌いです。それが出てきた瞬間にクッソ萎えます。具体的に言うと『月面探査記』の「オシシ仮面の最終回」なのですが、これの文句を具体的に書いたら300字くらい使ってあまりにも見苦しいので削除しました。そのくらい大嫌いです。

 

 その点、『絵世界物語』は目の前のストーリーに集中できます。いろいろ過去作オマージュと思われる展開はありますが、展開のオマージュなのであんまり気になりませんね。例えば冒頭でニュースが流れて、そこからアートリアン・ブルーをスネ夫とジャイアンが欲しがる展開は『海底鬼岩城』だし、ホウキに乗って空を飛んで石化するのは『魔界大冒険』だし、最後に下手っぴな絵が見つかるのは『のら犬イチの国』なんですよ。個人的に『イチの国』の最後のコマが最高オブ最高だと思ってるので『ワンニャン時空伝』に対して良くない感情を持っているのですが、今作でようやくあのラストのコマでやりたかったことをやってくれたと思っています。「けっさくだ、ガハハ」のコマの情報量について書くとこれも500字くらいかかるのでカットします。てんコミ22巻を読んでね!!

 

 

 つまり、目配せってのはそんなんでいいんですよ。タイムパトロールの乗ってるアレも「ああーまたぼん準拠か!」って個人的にムカつくのですが、まあそんなのは気にならないくらい本作が良かったのでノーカンです。


【脚本がいい】

 もうこれに尽きる。適度にワクワクさせて謎を散りばめ、後半に爆発させる。うまい。最高。グッド。いいね!!

 

※ここから本作のネタバレ感想になるので、見ていない方は気をつけてください。でもこんなブログを覗きに来る方は「お、あの旧ドラ過激派がようやく絵世界を見たぞ」ってニヤニヤしながら見ていると思うので見てるよね。見てるよね。

 

 絵の世界を冒険する、というコンセプトで実際は十三世紀のヨーロッパの亡国。記録にも残らなかった国にあった「アートリアン・ブルー」という幻の顔料の謎が物語の中心にあることでお話が「絵」から一歩もぶれないところが最高オブ最高。

 

 そしてコウモリが「絵の弱点は水」と明確に発言したことで察しの良い大人なら「流し素麺と風呂をキャンセルしたクレアは」って気がつくところはいいですね。チョコレートという現代ならではのアイテムをふんだんに使うところもよかったです。最後に本物が戻ってきたところも含めて、よかったよかったというのもいい。

 

 ちなみに本作の要の下手っぴドラえもんですが、「じつにまずい、もっと出せ」で有名な「あとからアルバム」で原型を見ることができます。下手っぴドラえもんファンはてんコミで確認してください。

 

 

 ついでに「あとからアルバム」はのび太のパパがかつて絵で表彰された重要なエピソードで、画家志望であったことがしっかりわかるところです。それを踏まえて見ると、あのラストはまた染みるものがあります。のび太のパパは絵が上手い、これは大事なことです。それをゴールデンヘラクレスという呪いがなあ(以下呪詛により略

 

【おまけ】

 最後に、これに触れないではいられないと思う。ゲストキャラのあの子……お前は……頑張れ! 以上! よかったな、とりあえずコレでもこの映画の価値は下がらないと思うぞ!

 

 何故これが許されるかというと、過去に新宇宙開拓史とかいう悪夢があったので……こっちは完璧なゲストキャラであったのに対して、あっちは旧作でも思い入れの強い人が多いキャラだったからな……許せない。あまり触れたくない。あれは特急呪物だ。埋めちまえ。


【最後に】

 海底鬼岩城のリメイク、発表された時点でお気持ちをしたためようと思ってとんでもない呪詛が生まれたのでお蔵入りしてあります。途中まで書いて書きあげる気も起きなかったんですよね……今見たら、記述は「わたしの屋良ドラコルルを返せ。」で終わっている。新のドラコルルは解釈違い。アレが好きな人は否定しない。その代わり俺は岩山に閉じこもる。

 

 そういうわけで、海底鬼岩城に対して何も期待はしておりません。これは信頼の話なんです。マジでドラ映画は過去のアレコレを総括したほうがいいと思う。信頼がない。だって『人魚大海戦』とかいう赤っ恥をこの世界に生み出した奴らだぜ? 冷戦時代のあのヒリついた海底鬼岩城の構造を文句なく現代に焼き直せていたら、鼻からスパゲッティを食ってやる。そういう心意気です。

 

 あの、今からでいいのでマジで『人魚大海戦』は御者座のシーンの訂正をしたほうがいいと思います。お話としてつまんないのは置いておいて、科学的に間違ってることをやるのはダメだと思うんです。そんなチョンボを『海底鬼岩城』でやるなら、俺は許さない。せめて『南極カチコチ』くらいの科学シーンを冒頭でガンガン聞かせてくれるなら、まあってところです。特に現代はガチめの深海君がわりと多いので、小手先の誤魔化しはできないからね……。

 

 そしてドラえもん関係ないんですけど、一度失った信頼っていうのは取り戻すのが難しいって心底思いました。確かに『絵世界物語』は面白いのですが、過去にやらかしたアレコレが頭を過って素直に楽しめないんです。また変なギャグを挟まれたらどうしよう、また間違った知識を出してきたらどうしよう。そういう意味でも、やっぱりあの辺の作品群は総括されるべきだと思います。とりあえず絶滅動物モチーフでもう一本作ってください。そのくらいされてもいいと思います。特にキー坊、モアやドードーに関しては強く思います。

 

 これで今回の呪詛を終わろうと思います。またしても長い話になっちまったな。怖くて見れてない『空の理想郷』と『地球交響曲』もちゃんとみて、できればバギーちゃんリメイクに臨もうと思います。私の心は死んだんだ。死んだ気になってみれば、きっと何事も怖くない。そういう心持ちでドラえもんの映画を観ています。それでは皆さん、次回はあの世で会いましょう。

 

 せっかくなのでマウスでドラえもんを描いてみた。絵は心が大事。バレエは心で踊るんだ。

 

 

【ドラえもん関連の他の記事はこちらから】

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名前をつける。

 名前をつけることについてなんか書いてみたらようござんしょというお題を見てこうやって書いているわけなのだけれどただ書くだけだと面白くないからこういう感じに書いてみようって思って書いている次第ですが名前を付けるって要は世界を定義することであり世界の原初的な支配の始まりだと思ってて自分を世界を切り離すひとつの防具でもあってもし自分が名前のない存在であったなら誰とも区別できずにAだのBだのラベルを張られているだけかもしれないんだけどそもそもラベルすら張られない存在っていうのはもうこの世に存在しないのも同じでSNSのデフォルトアイコンの「こんにちは」を見てそこに人間を感じないように我々には個性やなんだりってのがもう呪いのようにへばりついているんだっていうのが感覚としてあるわけでそういう話をすればいいのかっていうとそうでもなくて多分うちの犬の名前はクッキーなんだけど妹はチョコって名前にしようとして喧嘩になったとかそういう話のがいいんだろうなっていうのは直感でわかるわけでそしたらクッキーだのチョコだのに責任はあるのかっていえば犬の飼い主としては存在しているわけでクッキーはこの世に代替できない存在としてクッキーであり同じクッキーでも芸人のくっきーとは別の存在であることも示唆されるんだけどなんだか名前って面倒くさいなもう全部名前なんかなくせばいいのにと思ってそろそろ息が切れてきたこのスタイルでずっと書いてる人すごいな無理。

 

今週のお題「名前をつける」

そろそろ2025年も終わるし今年の増田アワードやるか

 お久しぶりです。増田アワードは本当に久しぶりですね。少しメインを増田からズラしたため、最近の増田の事情は他の方のほうが詳しいかと存じます。でも増田のことは大好きだし、今年はブックマークの記事で賞ももらったので、活動自体はそこそこしているかな、という感じです……。

 

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  そんな中で「これは!」と思った今年の増田を読んで今年を振り返っていきたいと思います。選出方法は自分のブクマで「2025増田」をタグに入れていたものです。たくさんはないです。それではちぇけらー。

 

【2025増田アワード】

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 今読んでも超面白い。名のある文筆家の作品と心得た。何だこのグダグダなのに愛らしいセックスは。けしかりませんな!

 

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 渾身の黒澤レビュー。感動したポイントが最高にわかりやすくて好き。自分は同じような感覚を「東京物語」で味わったかな。すっげえ長いのになんか最後まで見ちゃうし、何なら泣けてくる。

 

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 ディズニーははてなでは冷笑される場所だけど、思い出を作るという意味ではとても大事なところなんだと思う。そしてそれをわかっている増田は偉いと思った。今度はシーの技術を見てきてほしい。それも込みでディズニーは楽しい。

 

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 有益な話かというとそうでもなく、徹底した体験談ですごくとりとめのない話なのがよかった。増田が入院してそこでラジオを聞いていたんだな、というのが何だか沁みる。深夜に伊集院を聞いているところとか情景が目に浮かぶ。この増田はかなり大好き。

 

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 女装してハッテン場に通い詰めた詳細なレポ。その目的とか増田が何を思ったのかがとても明確でわかりやすい。好奇心旺盛な増田が次はどこに行くのかとか気になるくらい面白かった。誠実かつ真面目でヤリチンな増田に幸あれ。

 

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 風俗系増田文学。いろんな人がいてその孤独に触れてしまう増田の感性がとってもいい。「寂しい」が画面からあふれ出してきている。文学だ。

 

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 淡々としているけどすっごく深い。人間の本能のどこかに「誰かに食事を分け与えたい」というものがあるのかもしれない。これが女性や子供でなく、知らないオッサンでも成立するのだというのが情の深さだと思う。

 

【番外編】

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 何故か「2025」のタグがついていたんだけど、日付みたら2024年だった……でもこのシュールさこそ増田だと思うのでここに載せておきます。みんな見て!!

 

【最近の気になる増田事情】

 増田は今どんどん変わっている。一発ネタが減り、煽り気味なAI増田が本当に増えた。「はてな匿名ダイアリーでバズりそうな文章を考えて」って出てきた文章を載せている奴が間違いなくいる。そしてそれを真に受けてマジレスしているブクマカも多い。そこが正直面倒くさい。最近は「これは釣り目的」と判断したら「AI増田」のタグをつけている。

 

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 多分これはAIが書いたんだと思う。何でかっていうと、AIにお話を書かせるとリズム良い短文がよく出てくるのと「ゴミ箱には味噌の空き容器はある。」が決定的に現実を知らないものが書いている感が半端ないから。

 

 料理する人もしない人も、味噌の容器ってみたことある? 大体1キロくらいで売ってるよね。それに対して1回の料理で常識的に使う味噌の量は、せいぜい大匙数杯じゃないだろうか。つまり、この書き方だと「味噌の空き容器があるから味噌を料理に入れたんだろう」っていう理屈になるんだけど「じゃあ空き容器が出来るほどってどれだけ味噌入れたんだよ」ってなるわけよ。「たまたま空き容器が出来ただけでは?」って思うかもしれないけど、この書き方だと「鍋には味噌が入ってますよ」っていうことが言いたいので読者のイメージとしては「新品の味噌の容器を全部鍋にぶち込みました」っていう捉え方になってしまう。その違和感に気が付かないで書いているのはよっぽど文章が下手な人か、それか料理の実態を知らないAIかってところじゃないかな。あと「スープ料理」も何だかなあ……。

 

 もしかしたら本当にこういう人がいるのかもしれないけど、文章作成はAIに投げたって見方もできるかなと思う。そのくらい全体的に文章がおかしい。他にもこんな感じで不自然な文章は多い。砕けている感じがするけど、絶妙に固い。それがAIの文章だと思う。

 

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 これは自信をもって「AIで書いたやろ」って思える増田。なんだこの最高に不自然な文章は。これがAIか。これがAIの世界なのか……。

 

【おわりに】

 AI増田も多いし、婚活マチアプ清潔感の男女煽りに加えて最近は「役立つ生活ライフハック」みたいな増田も増えてきた。そういうのは昔はブログのほうで賑わっていたけど、ブログ文化が死んだから残滓が増田にも流れてきたイメージ。増田はもっとくだらない場所のほうがいいんだけど、時代の流れなら仕方ない。あと別のところで増田のリンクを貼ってなんだかんだと言っている人もよく見るようになった。「おまえソレ増田だぞ?」と言いたい気持ちをこらえている。

 

 そんな感じで、増田という文脈を離れた増田がこれからも増えていく気がする。そうするとますます「増田ってなんだろな」って思う。掲示板文化とも少し違う、何だかくだらない遊び場。来年もそういう増田であってほしいなあ。それじゃあよいお年を。

 

【過去の増田アワードはこちらから】

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なんか令嬢が浮気されて引っぱたかれて追い出されるTikTokの広告を見た

 スマホでゲームやってると「リワードを取得するために広告を見る」ということがあります。そこで流れる広告は大体無料ゲームの宣伝なのですが、さっきTikTokの広告で気になるのを見つけたのでちょっと書いてみます。連続で流れてきたので印象に残ってしまったので……細かいところは違うと思いますが、大体あってると思います。

 

(浮気現場に踏み込んだ女と男、間女の構図)

 

女「どういうこと、説明して!」

男「お前みたいな貧乏女はお払い箱なんだよ!」

女「そういうことしてもいいの? 正体を隠していたけど、私は財閥の娘なのよ!?」

男「は? 嘘つくなよ」

女「あなたの財閥が契約を結んだのは、私のお兄ちゃんのおかげなんだから!」

男「うるせえ!(エアバシーン) こちらの間女さんが財閥の令嬢だ!」

女「嘘をつかないで! お兄ちゃんに言いつけるから!(電話ピポパ)」

女の電話「おかけになった電話番号は、現在繋がりません」

間女「嘘つきはそっちね!」

女「そんなわけは……」

男「いいから出ていけ!」

 

(男、女を追い出す。荷物もスーツケースに入れて外に出してあげる。優しい)

 

女の電話「もしもし、さっき会議で電話に出られなかった。何かあった?」

女「お兄ちゃん、今男と別れた」

女の兄「わかった、今すぐ行く」

 

(ここでCMは終わり)

 

 ……(´・ω・`)

 インパクトは抜群だけど、ツッコミが追い付かないぞ。

 まず、そもそも浮気をして開き直る男がクズすぎて話にならない。テンポの問題もあるかもしれないけど、現実にここまでされたら愛情が消えるとかその前に「大丈夫? 頭打った?」って心配になるレベルかも。

 

 何だか不可解にも程があるなあ、と思い調べてみました。こちらの作品は『ハイスペ兄に溺愛されちゃった !』というラブコメディのショートドラマだそうです。令嬢が浮気されて、浮気男にざまぁするのかな? ここから主人公が兄に溺愛されていくんでしょうか。兄に溺愛って、え、兄とそういうことするの? それともお姫様扱いされんの? 溺愛って言葉の意味がよくわからない……。

 

 このCM自体が第二話だったみたいです。とりあえず第三話らしきものを少し覗いてみたのですが、すごく何かが強いです。男が手切れ金らしき話をするのですが金色のカードを出して「このカードに1千万入ってる」でブフォッってなって1回閉じました。「見なくていいよこんなん」と「この先どうオチつけるんだ?」が絶妙にせめぎ合います。そういう意味で超面白いです。うーん、見ようか、どうか……誰か、見て教えて……。

 

TikTokで全話見れるそうなので、気になった方は是非↓

https://www.tiktok.com/@topshort_jp/video/7376088468176260369

たまに昔のブクマを見ると追記があって面白いかもしれない~わたしのはてなブックマーク20周年によせて~

 はてなブックマーク20周年記念、おめでとうございます。めでたいですね。成人式、って今は言わないのかな。そういうわけで今日はわたしとはてなブックマークについて書いていきます。何度かしている話ですが、こういう話は何度してもいいと思うので知っている方もしばしお付き合いください。

 

はてブとの出会い】

 わたしがはてなブックマークを始めたのは、忘れもしない2011年3月10日です。この日付を忘れることはないでしょう。当時TwitterにURLを気軽にシェアできるサービスを探していて「あ、これ良さそう」と思ってはてブに出会い、そのまま何となくダイアリーも開設しました。そしてその日は何気なく終わりました。

 

 次の日、何があったのかは皆さんご存じだと思います。当時わたしは被災地と呼ばれる地域に住んでおりまして、毎日余震や放射性物質の脅威と戦っていました。もう一段階警戒レベルがあがったら避難するような場所で家の中に籠って乏しくなる物資とこの先どうなるのかという不安と戦っていたのを覚えています。あの空気は多分一生忘れられないと思います。

 

 もうはてブどころでなかったわたしは当時らしく知り合いとはmixiで連絡を取り合っていました。日記で被災地のことを書くとたくさんの閲覧数がありました。そこでネットの汚いレスバみたいなこともやってました。今思えば、デマも悪意も溢れまくっていましたね、あの空間。

 

 さて、それから少し落ち着いて「そう言えばはてブってのに登録していたな」とはてなブックマークのエントリーを眺めていました。あの頃はスマホはあってもまだパカパカケータイが主流で、webを見るのは大抵ノートPCからでした。震災のニュースに混ざってまだ目立っていた「〇〇速報」的なまとめサイトの記事の他に、ソラノートとかいうのが連日炎上していまして、黄色いスポンジボブのアイコンの人が人気だなあと思ったのを強く覚えています。今は昔。

 

 そんな中、あるはてな匿名ダイアリーの記事が話題となります。

 

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 この記事にわたしはひどく感銘を覚えました。あの頃は「頑張ろう日本」の精神で後ろ向きなことを言ってはいけないという空気が根強くありました。先のごとくmixiで頑張っていた私は「こんなにすごいことを書いていい場所があるんだ」ってビビったものです。それから「はてブ」という空間に入り浸るようになり、今現在に至っています。

 

【増田とブックマーク】

 わたしとはてなブックマークなので、ブックマークの話をします。ブログの話をしてもあんまり面白くないと思うので、ブックマークの話が中心になります。

 

 この記事をここまで読んでいてわたしが何者かご存じの方は「増田ブクマカ」というカテゴリで私を見ていると思います。まあ私は私なので肩書はブロガーでもブクマカでもアリゲーターガーでも何でもいいのですが、ここで一番わかりやすいのは「増田ブクマカ」だと思うので以下はその立場で語っていきます。肩書がアリゲーターガーは、ちょっとかっこいいかもしれない。

 

 上記のように、わたしとはてなの出発点ははてな匿名ダイアリー(以下増田)でした。たくさんの記事にブックマークをつけ、何も考えず★を稼ぎ、★を求めてアホになっていた当時のわたしにとって増田は天国でした。★がもらえるだけでなく、面白い記事を発掘できる楽しさがありました。

 増田であったことを思い出すだけ思い出すと、本当にとりとめがない。「またお前は伊168に恋していた増田を貼るんだろう」って言われそうですが、こんなんなんぼ貼ってもええもんはええもんなので読んでください。

 

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 他にも増田でたくさんの増田に出会いました。たくさんありすぎるので適当に開いた増田ページから2つ持ってきました。どっちも大好きな増田です。こういう文章を読めるというのは本当にありがたいです。

 

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 で、そういうのをかき集めてまとめ記事を作っていました。手間暇かけてるので反応が良いこともあり、その反対に労力のわりに反応が薄いこともありました。またよく「暇人」「こんなことして何になるの」と言われました。趣味なので趣味にケチつけても仕方ありません。他人が好きでやってることを否定するのも時間の無駄なのでやめましょう。

 

 素人の書いたものを読んで何が楽しいのか、活字を読むならちゃんと出版されたものを読んだ方がコスパが高い、なんていうことを言われたこともあるのですが、それはそれ、これはこれです。キレイな宝石を求めるのも、宝石の原石を探し求めるのも、宝石ではないけど珍しい鉱石や化石を求めるのとでは性質が全部違います。

 

 なんというか、これは多分化石発掘のロマンに近いです。「そんな石ころ掘って何になるのか」と言われても、我々は掘ったら何か出てくるかもしれないと思うから掘っています。掘っているうちに地層の名前や岩石の性質、天候や季節によって掘りやすさが変わってくるみたいな経験則が身に付きます。そうやって「増田ブクマカ」は生まれます。

 

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 ちなみに自分でも忘れていたのですが、アワード記事を振り返っていたら「秀逸ブコメアワード」という記事も書いてました。今でも笑えたので2010年代後半あたりくらいからブコメやってる人なら笑えるネタがたくさんあります。笑ってください。消えてしまった人もいました。時々は思い出してあげましょう。

 

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【たまにはブクマを読み返すべし】

 そういうわけで増田アワードなんてやっていたので、半年や一年に一度くらい「これは!」という増田を定期的に見返していました。そして「やっぱりこの増田面白いよな」って再確認します。何なら昔の自分のまとめ記事を読んで「面白れーじゃん」とか思ってます。自分の記事が面白いのではなく、増田が面白いのですよ。

 

 それでまとめ記事を作っていたのですが、やはりこういう空間なので歯抜けのように削除されていく記事が出てきます。久しぶりに記事を見ると「Not found」のページのなんと多いことか。つまり増田っていうのは一期一会なんですよね。記事で消えてしまってもタイトルだけはブックマークのほうで残っているので、やっぱり時々思い出すことにしています。いなくなった増田のこと、時々でいいから思い出してください。

 

 そういうわけで時々思い出していたのですが、今回この記事を書くにあたって増田たちを再見している中で名作増田に追記があるのを発見しました。

 

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 自分の中でも名作増田に推したい「人魚オカズ増田」なのですが、最近追記があったことがわかりました。どんな追記があったのかは是非リンクから直接読んでほしいのですが、おそらくこの増田は追記を読まれることを想定せずに追記したのだと思います。普通に考えて、6年も前の日記のような記事を見返す人なんていません。いるとしたら、書いた人だけです。

 

 でも、わたしは読み返して追記に触れることができました。これぞ「ブックマーク」の醍醐味なんじゃないでしょうか。本に栞を挟むのは、またそこから読み始めるためです。消えてしまったことを懐かしく思うのと同じように、新たに追加されたものを楽しむことができます。すごいぞはてなブックマーク。最高だはてなブックマーク。おお、はてなブックマーク

 

【らくだに】

 そしてはてなブックマークの海の中でわたしはいつまでも「らくだに」に囚われています。多分この増田が「不安になるタグ」をつけ始めるきっかけになるような投稿だと思います。世界があるのに、世界がない。

 

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 らくだにのって、俺たちはどこに行けばいい。

 

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 そして日本人は「ちんぽにどんぐりを乗せる競争」をしていないし、世界大会も開かれていない。でもちんぽにどんぐりを乗せる競争のように増田を発掘していく面白さはあまり理解されていない。理解は求めていないのです。ただ、世界があるように見えているだけなのです。虚構でも現実でも、はてブはその人の中だけの「はてブ」であり続けるのです。

 

 最近はスパムが多かったり、気軽にブックマークしたところから憎悪のブコメが着くことから積極的にブックマークをしなくなりました。子育てのほっこりエピソードをブクマすると男女の争いが起こるし、そもそも増田にエモーショナルな書き込みが減った。みんなどこへ行った。スパムと男女論に飲まれてしまったのか。

 

bookmark.hatenastaff.com

 

 そう言えばはてなブックマークをたくさんしてはてなTシャツももらっていました。これを着て歩いたらどこかから手斧が飛んできそうで、怖くて外に着ていけません。誰か一緒に着てもらっていいですか。それかみんなではてなTシャツを着れば手斧を投げられることもないかもしれません。一億総はてなブックマーク民。怖い。

 

 そのためにもコンテンツを発掘してこないといけないのですが、このご時世どうやって「埋もれるものを発掘するか」というのが大事になってきますね。それはいろんな業界が抱える問題だと思います。そんなSNSの呪縛がほどけるかどうかは30周年の時にまた答え合わせをしましょう。

 

【さいごに】

 はてなブックマークは出会いの場であり、交流の広場でもあり、いなくなったものを偲ぶ墓標でもあると思います。いろんなことがありました。これからも健やかなサービスであることを祈っております。ばいばい!

おう、夏だぜ

 熱いですね。死んじゃいます。暑いですね。

 7月も真ん中でもう世間では夏休みの気配です。夏休みだ!夏休み!

 

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 さてこちらの企画ですが、いかがだったでしょうか。参加された作品はどれも「書きたいこと」がよく伝わってきて素敵でした。一番大事なことは「書きたいこと」があるかどうかだと個人的に思っています。

 

 で、夏休みなんですがこう暑いと人生において特別感?みたいなのが沸いてくると思うんです。そんで「俺も何かできないかな」って人は蕎麦をうち始めたりするわけです。この「何かできそう」って感覚は何かを書く時において結構大事で、いろんなところにアンテナを張って「あ、あれ表現できそう」みたいなストックをドカドカ放り込んでいくのがカギなんだよなーと思っております。何かを書くにおいてストックなんていくらあってもええもんですからね。過去にボツになった感情が生きてくるときがあればそれはそれでもうけもん。

 

 ああ、でもこんな文章に価値はなくなってきているのかなと思う。人は気持ちじゃなくて情勢を読むようになった。将来の展望がどれだけよくなるかなんてわからないけど、あいつが悪いとかこいつを懲らしめようとか、そんなんばっかりが幅を利かすようになった。自分は全然偉くないのでああなるとかこうなるとか展望は思い描けないけど、都合のいい展望を掲げる人たちは基本的に信用しない。

 

 すごく嫌な思想だけど、明日30万円くれる人と今すぐ千円くれる人なら今すぐ千円くれる人がいい。明日30万円くれる人は、その保証がないから。千円くれる人より、そこで壊れている橋を直そうとしてくれる人がいい。今壊れているものを何とかしてくれる人がいい。迷惑メールばっかり来ると、明日30万円くれる人なんて迷惑メールみたいなもんだなって思ってしまう。警察だって信用できない。嫌な世の中になった。

 

 でもそれが未来に進むってことなのかもしれない。展望を語るより、明日の生活を語ってほしい。生活を語る人は綺麗じゃないから人気は出ない。難しいところだよね。どう転んでも世界はあんまりよくなっていかないから、その中でしっかり足掻いていこうと思う。