あのにますトライバル

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実は怖いドラえもん20選

夏なので突発的に思いついたドラえもん語りします。今回は「ドラえもんの怖い話」なんですけど、メジャーな話はしません。どくさいスイッチノストラダムスの大予言無人島、バイバイン、人間製造機、などなどは出てきません。ついでにタレントも行かなきゃもバラバラボタンもしません。人によっては真面目に怖いと思うので自己責任でお願いします。特に閉所恐怖症の方はお控えください。それではどうぞ。

 

 

暗喩、皮肉系

ヘソリンスタンド(てんコミ25巻)

ヘソからガスを注入すると痛みも苦しみも感じなくなり、楽しい気分になってくる。これが子供たちに大流行して、倫理がぶっ壊されていく恐ろしい道具。覚醒剤が蔓延していく様子がポップに描かれていてオチが弱く感じるほど怖い。


ペンシル・ミサイルと自動しかえしレーダー(+5巻)

やられたらやりかえすぞという冷戦構造の話。この話の怖いところは、協議の末ミサイルのスイッチを双方同時に捨てるんだけど、その後センサーが誤作動を起こして全部のミサイルが降り注ぐ、というところで終わるところ。敢えて結末をしっかり描かないところが美しく、怖い。


Yロウ(てんコミ11巻)

Y字型のロウソクという賄賂を全力で表現している道具。話自体は風刺に全フリしてるんだけど、ラストのジャイアンの表情がめちゃくちゃ怖い。賄賂を貰って心を失った人間の顔ってあんなになっちゃうのかな。すごく怖い。

 


災害、遭難系

海底ハイキング(てんコミ4巻)

太平洋を歩いて横断するというお勉強色の強いドラミちゃん枠を堪能していたら、マリアナ海溝底に装備無しで取り残されるというどんな地獄だよという絶望が待っている。海底鬼岩城のテキトー灯切れ並にキツい。


断層ビジョン(てんコミ36巻)

断面を見ることが出来る道具。この話の導入はドラえもん史上に残るしょうもなさなので是非読んで貰いたいのだが、怖いのはデタラメにダイヤルをいじって、雪崩に埋まっている人を見つけたコマ。ギャグなので真面目に考えてはいけないけどこの人どんな気持ちだったのだろうと考えるとめちゃくちゃ怖い。


環境スクリーンとプロジェクター(てんコミ40巻)

勉強のために未来の環境ビデオを流すのだが、漂流者や遭難者など余計なものが映りまくるという話。こっちの遭難者はセリフもあって人間みがあるのでそんなに怖くないのだけど、海の上を筏で漂流していた人はセリフも特になく、ギャグとはいえなぜ彼がこんなことになったのかとかそういうのがよくわからないのが怖かった。


のぞみ実現機(てんコミ42巻)

テストを受けたくないというだけで東京に震度7の大地震が来るコマがかなり怖い。テストを受けたくないだけでこんな目に会いたくない。「ささやかにささやかに」の切実さが怖い。


やじうまアンテナ(てんコミ34巻)

ダイナマイトを積んだ居眠り運転のトラックがガソリンスタンドに突っ込む。ギャグだとわかっていてもむちゃくちゃ怖い。ちなみにこういう爆発事故の場合、遺体が欠片も見つからず行方不明で終わることもあるのでこの運転手もそうなっていただろう。

 

気まぐれカレンダー(てんコミ41巻)

基本ギャグなのだけど、途中の「地球が太陽に吸い込まれる」の部分が子供の頃かなり怖かった。何故かのび太のパパとママとおじさんだけ宇宙救命ボートで逃げるところとか特になんとも言えない怖さがある。

 

 

超空間系

ドラえもんの道具によくある、空間拡張系の道具。これ使用ミスったらとんでもないことになりそうだなといつも思ってる。


地平線テープ(てんコミ28巻)

超空間系で実際に事故ってるエピソード。部屋にテープを張って、そのテープが切れたら超空間に取り残されるという残酷な道具。未来の世界ではどうしていたんだろう。


絵本入り込み靴(大長編ドラビアンナイトなど)

これも実際に大長編で事故ってる道具。片足脱げたら出られないとか、そもそも絵本を処分されたらどうするんだとか、よく考えると恐ろしい。関係ないけど「しあわせなにんぎょひめ」はドラえもんが徹頭徹尾ボケに徹するという珍しい作品だしセリフ回しが最高なのでみんな読んで欲しい。


入り込み鏡(てんコミ33巻)

実際に事故ってる道具。鏡の世界に行けるが、割れてしまったら帰って来れない。なんとか戻ってこれたけどドラえもん以外に助けを求められない場合、マジでヤバい。余談になるけど「入り込みミラーII」という道具もあって、昔からこのやっつけの「II」が好き。話もかなり好き。

 

ロッカーカッター(ぴっかぴかコミックス11巻)

超空間に収納できる場所を作ることの出来るカッター。これでいたずらをしまくったのび太への仕返しが惨い。地面に超空間を作って昼寝していたのび太が出ようとすると、蓋が開かない。頭上から「ここにビルが建つからな」との声。パニックになるのび太と地上で蓋の上に座るドラえもんたち、というオチなんだけど本当にこのような自体になったらどうするんだろう。ガチで生き埋めかな。なお大山版アニメはこの辺の描写かなり怖めだった。


ジャイアンよい子だねんねしな(てんコミ27巻)

この話は「人間製造機」と「かぐやロボット」をミックスしたような恐ろしさがあるので作品自体もオススメなんだけど、問題はこの話で大活躍する壁掛けハウス系の道具。壁から剥がれて下向きに落ちたら中から出られるんだろうか。または焼却されてしまったり、破かれた場合はどうなんだろう。のび太の作ったあの空間で一生過ごすことになるかもしれないことを考えると、やっぱり怖い。映画「ルーム」だ。


ハイレールペーパー(カラー作品集2巻)

地平線テープと同様の事故が起こらないのか不安になる。話自体は「こんなこといいなできたらいいな」をハートフル満載で描いているので野暮なことはあまり考えたくないけど、けど。


ブラックホールペンとホワイトホールペン(てんコミ44巻)

ブラックホールペンで丸を書くと中に吸い込まれる。ホワイトホールペンで丸を書くと外に出られる。ホワイトホールペンが紛失した場合は、どうなるんだろう……。実際に事故りかけていたので余計に怖い。


四次元たてましブロック(てんコミ27巻)

家に超空間の部屋を建て増しできる道具。マットフェンシングばかり話題になりがちだけど、あの積み木が倒壊したりした場合、どうなるんだろう。超空間から追い出されるのか、それとも。


ホームメイロ(てんコミ18巻)

家を迷路にする道具。しばしば怖い道具として取り上げられる。家の中で迷子になって出られなくなる、というか庭に出たと思ったらトイレとかそういう不安な要素も多く「もし力尽きたらどうなるのか」というのが怖い。大山版のアニメの演出も結構怖かった記憶がある。


天つき地蔵(てんコミ36巻)

いろいろ超空間の怖い話を見てきたけど、これはその「超空間に閉じ込められたらどうなるか」のひとつの答え。「天つき地蔵」自体とても面白い話なんだけど、ないしょゴミすてホールで「よその時代にゴミを捨てる」という発想が怖い。もしかしたら現代にも未来人のゴミが捨てられているのかもしれない。

 

 


個人的に怖い奴

いいとこ選択しボード(てんコミ40巻)

よく怖い道具に「捨て犬だんご」を取り上げることがあるけど、その前日譚のようなオチの話。ジャイアンに勝つために顔もIQを捨ててパワーに全フリした結果、別人のような姿になったのび太が探しに来たドラえもんに気づかれず彷徨うというオチ。気がついたら1年経ってたみたいなコピペ並の怖さがある。


まとめ

基本的に「閉じ込められて出られなくなったらどうしよう」系が多いと思いました。ここで紹介しなかった「よく考えたら怖いドラえもん」はまだまだあるので探してみてください。ちなみにシーンとして怖いと思うのは「厚み抜き取りハリ」でペラペラになったジャイアンが「おぼえてろよ」というシーンとパラレル西遊記のママが階段を登ってくる音です。パラレル西遊記はいい。おしまい。