あのにますトライバル

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ドラえもん映画感想総括(前編)

散々喚いたけどまだ喚くよ!

 

nogreenplace.hateblo.jp

 

結果一覧でゴンス。

 

☆5

「大魔境」「海底鬼岩城」「宇宙小戦争」「パラレル西遊記」「南極カチコチ大冒険」

 

☆4

「恐竜」「宇宙開拓史」「魔界大冒険」「鉄人兵団」「竜の騎士」「日本誕生」「ブリキの迷宮」「銀河超特急」「ひみつ道具博物館」「新大魔境」

 

☆3

「アニマル惑星」「ドラビアンナイト」「雲の王国」「夢幻三剣士」「創生日記」「ねじ巻き都市冒険記」「太陽王伝説」「新鉄人兵団」「宇宙英雄記」

 

☆2

「翼の勇者たち」「ロボット王国」「ワンニャン時空伝」「新日本誕生」「月面探査記」

 

☆1

「南海大冒険」「宇宙漂流記」「ふしぎ風使い」「恐竜2006」「新魔界大冒険」「緑の巨人伝」「人魚大海戦」「宝島」「新恐竜」

 

☆0

「新宇宙開拓史」「奇跡の島」

 

個人的に星3までが見て楽しい作品、それ以下は不快という枠決めでやりました。星2と星1と論外が16作品。なんとドラ映画全体の40%もの作品を見て苦痛を感じたのです。もう半分くらいじゃない?40%苦痛ってどうなのよ。

 

それで、そんな苦痛になる要素にはいくつか共通点があるのでそれをまとめます。何度も言いますが、過激な原理主義者の個人的なまとめなので「これがドラ映画の悪いところだ!!」と触れ回るのはやめてください。後半完全に個人的な好み以外の何物でもない要素が登場します。もちろんそれが魅力だと思う人もいるでしょう。しかしエクボもアバタなわけでそこはご容赦ください。

 

1 無理矢理な親子感動要素

これが一番許せない。「劇場に来るのは親子だから、親世代にも通じるような内容にしよう」みたいなのがスッケスケで「親世代舐めんなドアホウが」という感じだ。のび太のママの心配をそんなに描きたいなら「のび太のなが~~~い家出」でも映画化したらよろしい。個人的に土曜のオープニングテーマを変えたのもその一貫なんじゃないかと思って、もう頂けない。ドラえもんは母ちゃんのドレイじゃないっつーの!

 

2 まとまりのない脚本

まず「ドラえもん以前に一本の映画としてどうなの!?」というレベルで何をやっているかわからないものがある。特に「緑の巨人伝」「人魚大海戦」「奇跡の島」の訳のわからなさは異常。映画のテーマが迷子。また「それはドラえもんでやることなの?」というのもある。例えば「翼の勇者たち」「ふしぎ風使い」「宝島」などはドラえもんいなくても話が成立しそうなのが気になる。

 

3 原作から逸脱したキャラクター

今風にすりゃいいってもんでもないよね。この流れはフーコから始まり、メデューサ、キー坊、ロップルくん(主観)、ピッポ、キューミューなど「かわいくすりゃいいんだろ」という何ともオトナな事情が透けて見えるのがとても残念。フーコのアレに当時マ女になり、メデューサのビジュアルを見て「俺たちのトラウマが!!!」となり、キー坊を見て「殺」となった。新宇宙小戦争のパピ?あのキャラデザの変更は何か意味あるのかな?あのパピ見た瞬間心の中の中指が百本くらい立ったね。

 

4 安易な未来人の介入

F先生が作ったドラ映画で異世界に未来人が介入してるの、「恐竜」「日本誕生(多分恐竜のセルフリメイク)」くらいなんだよね。それから後期の大山ドラ映画に顕著なんだけど「南海大冒険」「ふしぎ風使い」「奇跡の島」と22世紀の未来人がこぞって悪者になりたがる。特に「南海大冒険」と「ふしぎ風使い」は悪役として最低クラスの出来で、「南海大冒険」は劣化ギガゾンビだし「ふしぎ風使い」は存在自体マジでいらない子だ。「奇跡の島」については何も言うまい。「翼の勇者たち」も厳密に言えば「結局未来人かーい!」というところなのでここに当てはめてもいいと思う。

 

5 宣伝目的のタレント声優や主題歌

何とは言いませんが、明らかに宣伝目的のタレント声優、タイアップだけの主題歌には悲しさを感じます。チョイ役のセリフが数個くらいなら気になりません。何とは言いませんが新宇宙開拓史は一体どうしてあのようなことになったのでしょう。キャスティングする人は誰か人質でもとられていたのでしょうか。また、何とは言いませんが話題作りのみで本編に全く合ってない主題歌もどうかと思うのです。南海大冒険とか南海大冒険とか南海大冒険とか。

 

ドラえもんの道具の軽視

ポケット無双はよくないと判断したのか、やたらとポケットが壊れたり盗まれたりするのはよくないと思う。特に「ふしぎ風使い」はひみつ道具封印で全くドラえもんのいいところがなかったばかりか、無駄な未来人が出てきて無駄にひみつ道具を封印したのがよくなかった。他にも「南海大冒険」や「緑の巨人伝」でも中途半端に道具封印は面白さを削ぐだけだと思うんだよなぁ。ただ「ひみつ道具博物館」はポケットを封印してもその辺にひみつ道具が溢れているからポケット封印がそれほど気にならないのがいいなぁと思った。

 

7 公募のキャラクター登場

宇宙漂流記でドラ映画に絶望してからしばらく劇場に行っていなかったのでよくわかっていなかったのですが、後期大山ドラ映画「ふしぎ風使い」「ロボット王国」「ワンニャン時空伝」には公募のオリジナルキャラクターが映画になるという企画があったようで、そこだけむちゃくちゃ浮いてるのが広末涼子並に気になった。特に「ふしぎ風使い」で無理矢理変な生き物を出して「変な生き物がいるなあ」と言わせているのはもうダメでしょ。その部分だけお遊戯会じゃん。エンディングで紹介するくらいにしておけばいいのに……。「ワンニャン時空伝」はその点うまいことやったなーという印象。

 

8 ねじ込まれるドラミ

本当に個人的な好みを言わせてもらうと、新ドラのドラミが大嫌いだ。ドラミは好きだし千秋も嫌いじゃないけど、ドラミと千秋が結びつくともう嫌で嫌で、キャスティングした人はどうしてこうしたんだろうと思う。そんな超個人的な理由でドラミが出てくるとひとりでムカついているのですが、新ドラってほぼドラミが何かと理由をつけてねじ込まれていた気がする。特に新宇宙開拓史と新日本誕生というリメイクにもシャシャって来たのが本当に解せない。南極カチコチ大冒険も全然要らない子だし、人魚大海戦に至っては出来杉のポジションすら奪っている。おそらく後ろに何らかのパワーが働いていると思うのでパワーなら仕方ないと思う反面、ドラミの運用にはもう少し気を使ってもらいたいと思っている。個人的にあくまでもドラミはジョーカーというポジションなのでジョーカーばかりのゲームは面白くないよね、という感じ。

 

9 余計な小ネタ

これは個人的な好みになるけど、新ドラ映画はやたらと「ドラえもん小ネタ」を挟んでくる傾向にある気がする。ライオン仮面のポスターがあったりオシシ仮面のフィギュアがあったりなどなど……いやそれを楽しみにしている人もいるかもしれないけど、「そんなことやってる暇があるならもっと別のところに力を入れてよ」と思ってしまう。TPもヒゲのおじさんではなく、ぼんの世界にリンクさせたのは個人的に目配せ以外の何物でもないと思ってるので頂けない。あと確か月面探査記でのび太が「オシシ仮面の最終回を見たかった」と言うのですが、オシシ仮面ライオン仮面という漫画の中のキャラなので、そこは「ライオン仮面の最終回を見たかった」になるのではないだろうか。それか私の知らないところでオシシ仮面のスピンオフが始まっていたのだろうか。ミケちゃんマンやぜい肉マンではダメだったのだろうか。それこそのび太ライオン仮面より宇宙ターザンじゃね?とか考えてしまうから変な目配せはしない方がいいと思った。

 

 

 

これだけワーワー言って「こいつ文句ばかりだな」というのもアレなので、以上を踏まえて「あまりドラ映画見たことないけど、何が面白いの?」というドラえもん映画初心者に勧める映画をいくつかチョイスしてみた。

 

大魔境/新大魔境/魔界大冒険

初期ドラからならやっぱり大魔境。絵柄が古臭いと感じるなら新大魔境でもいいかもしれない。多少不気味さがあってもよいのならば魔界大冒険もイけると思う。

 

日本誕生/アニマル惑星

初めてお子さんに見せるならこの辺のドラ映画がいいかもしれない。作画、ストーリーが安定していて大満足だ。主題歌も安定して素敵なものがとても多い。

 

太陽王伝説

後期大山ドラの中で唯一見れる映画。逆に後期大山ドラはこれ以外特に見る必要がないと思う。ワンニャン時空伝は、まぁいいと思うけど個人的に許せない。

 

ひみつ道具博物館

新ドラからなら間違いなくこれ。ドラえもんワールドという意味では一番面白い。次点で宇宙英雄記なんだけどちょっと対象年齢が低いのでかなりのお子さん向けだと思う(しかし私はハイドかなり好きだ)。

 

逆に「初心者に見せるのは難しいのはどれだろう」と考えた結果、「パラレル西遊記」や「ブリキの迷宮」などホラー要素や不気味さが全面に出てるもの、「海底鬼岩城」「竜の騎士」「創世日記」「南極カチコチ大冒険」のようにお勉強パートが多いもの、「人魚大海戦」や「奇跡の島」のようにそもそものクオリティが異様に低いものに分けられると思いました。リメイク?まずオリジナルから見てくれ。

 

 

 

長くなったので本当の総括は次回、本当の最終回でします。

 

次回

まだ続くんじゃ。