後味悪い映画を分類してみた(閲覧注意)
後味悪い映画30選ということで、1位が鉄壁の1位なので特に異論はないのですが「後味悪い映画」ってもっと細かく分類できへんの?という思考メモです。
全体の雰囲気
普通
映画の大部分はとてもハラハラドキドキで楽しいんだけど、とにかくラストだけ急転直下に落とすタイプの映画。このカテゴリに当てはまる映画が思い浮かばないんだけど、強いて言うならとにかくラストがキツい「ミリオン・ダラー・ベイビー」とかじゃないかな。超個人的に「サタデー・ナイト・フィーバー」も「ええ、そんなラストなん!?」という評価なんだけどあまりこの手のリストに挙がらない。
不穏
もう今に不幸になるんじゃないかとドキドキしながら見て「やっぱりアカンかったかー」となる系。これは「ミスト」が典型的。「レクイエム・フォー・ドリーム」や「ミッドサマー」はこの系譜かな。
鬱々
後味悪い映画はほぼこれ。最初からフルスロットルで鬱展開を回してくる。何ひとついいことはありませんという「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「隣の家の少女」「マーターズ」「ファニーゲーム」、全力で観客を嫌な気分にさせようという感じがよい。
ラストの展開
どんでん返し
多くの後味悪い映画はどんでん返しなのである。「いやそうはならんやろ」という展開が観客を嫌な気分に落とし込む。「ミリオン・ダラー・ベイビー」「ミスト」「セブン」を連続で見よう。そのコンボなら次は「キャリー」だな(これは後味悪いとは違うか)。
予定調和
鬱展開を延々と続けて最後まで鬱展開でしたー!というタイプ。「レクイエム・フォー・ドリーム」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「隣の家の少女」あたりはとにかく不幸を描いているわけで、ラストの意外性はそんなにない。
投げっぱなし
「これは後は観客の感性に委ねよう」的なラストも後味悪くなりがち。「変態村」とか「複製された男」とかかな……。
頻出内容
児童虐待、性虐待
あかん。虐待ダメ絶対。「隣の家の少女」「誰も知らない」「子宮に沈める」は鉄板として、「パンズ・ラビリンス」もそんな気配ある。
戦争もの
平和がイチバン……と思わせるタイプの映画。「縞パ」「ジョニ戦」あたりの鉄板胸糞に、人によっては「ランボー(無印)」もなかなかキツいものがあると思う。
差別や貧困
例えば「ジョーカー」がジョーカーにならなかった世界線みたいな映画は総じてキツいものがある。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「チョコレート・ドーナツ」なんかはなんかもうもっと何とかならんのかとうぅんとなる。
復讐
復讐は何も生みませんよ……となるかどうかは人次第かな。これは「オールド・ボーイ」「ゆりかごを揺らす手」などサスペンスサスペンスしてる奴ほど「ちょ、それどうなんよ……」となる。「拷問男」はどこに救いがあるのかわからないけど、「グロテスク」みたいな単純スプラッタを求めて観たら予想外に重い話でズンと来る。
実は妄想でしたーw
やめて。一生懸命見てきたのにそういうの止めて。何とは言わないけど、実は他の人には見えない友達と主人公が延々と話し続けてるとか、そういう系。
まとめ
以上をウダウダ考えて、とりあえず4つに分類。
ラストのみ後味悪い映画
とにかくラストで落とす。ラスト抜きにこの映画は語れない。「セブン」「ミスト」がこの系列かな。
全体的に鬱々している映画
社会問題などを淡々と描いた結果鬱々する展開とラストが救いようのない映画。「レクイエム・フォー・ドリーム」「ダンサー・イン・ザ・ダーク」が典型的。
全体的に鬱映画だけどラストは救いある
全体として見ればかなりキツいんだけど、ラストでは改善や希望が見られるものはどういう位置づけになるんだろう。「プレシャス」は最後主人公は一応*1救われるルートに入るし、「震える舌」も回復の兆しが見えるところで終わる。しかしこの2本も後味悪い映画の系列に入ってもいいと思うくらい破壊力ある。
嫌がらせ
もう監督ノリノリでやってますよね、というタイプ。「ファニー・ゲーム」「マーターズ」「マジカル・ガール」なんかの露悪露悪した奴。「ネオン・デーモン」もこの系統かなぁ。
個人的に二度と見たくない映画
さてこのブログ書いてる人が「二度と見たくない!」と言うくらいのこの手の映画についてですが、長らく「隣の家の少女」と「縞パ」に加えて「子宮に沈める」が君臨していたのですが最近「震える舌」がランクインしました。傾向として子供がどうにかなるのが苦手みたいです。犬や猫がどうにかなるのは平気なんだけどな……。とりあえずおしまい。
*1:とりあえず展開の上ではそういうことなんだけどね、どうなんだろう