あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

題詠短歌

そうだ僕には足がなかった~短歌の目二期・8月の巻~

夏が終わるけど短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. 流 「さよならさ」だからバイバイ流れ星 明日の朝には電車も見えない 2. 囃 お囃子がスピーカーから聞こえてる近所の小さな児童公園 3. フラット 凪いでいる海を見つめる感情が昨日に比べてこんなにフラット 4…

そっと混ぜ込むラムネの残り ~短歌の目二期・7月の巻~

混じりっけなしの短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. 透 現在を過去へと変える蝉の音に混じって消える透明な泡 2. ホイップ 思い出を混ぜて光る夏の色 泡立て器の中弾けるホイップ 3. 果 混沌の果てに朽ちゆく肉体と雨の音に覚醒を知る 4. ペンギン ペンギンの…

見えないところに沈めてください ~短歌の目二期・6月の巻~

天の頂から短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. クリーム 誰からも愛されているあんみつとクリームソーダに私はなれない 2. 溝 亡骸は海溝深く誰からも見えないところに沈めてください 3. 万緑 らんらんと降り注いでる木漏れ日と滴り落ちる万緑の雫 4. 雨 土曜日…

スプライトの音空に溶けてく ~短歌の目二期・5月の巻~

言葉がうまく出てこない時こそ短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. 青葉 風薫る青葉の下で蓋あけるスプライトの音空に溶けてく 2. くつ(靴、屈、窟など他の読みかたも可) 歩くのが下手な私に合う靴を求めてずっと裸足で旅する 3. カーネーション 店先に並んだ…

みんなみんなでおんなじ幽霊~短歌の目二期・4月の巻~

明日世界が終わっても短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. 皿 明日にはどうやら地球が終わるから大皿いっぱい唐揚げ食べる 2. 幽霊 誰かさんと誰かさんと誰かさんみんなみんなでおんなじ幽霊 3. 入 いつの日か別の誰かが可愛がるクマは箱には入れられなくて 4. …

あなたはどこかで幸せですか~短歌の目二期・2月の巻~

思い出の中で短歌。 tankanome.hateblo.jp 1.洗 この部屋の残存粒子に体温や塵芥までも洗い流すな 2.入 日の入りを見つめる私を見つめてるあなたはどこかで幸せですか 3.鬼 「来年のことを囃すと鬼が来る」「鬼でもいいから会いたいんだよ」 4.チョコ 広告や…

半年後には一面の春~短歌の目二期・1月の巻~

すべりこみ短歌。 tankanome.hateblo.jp 1.編 無意識に三つ編み作る癖が出るときはいつも俯いている 2. かがみ(鏡、鑑も可) 「はやくして!私の分がなくなるわ!」「アンタかガミガミうるさい奴は」 3. もち 緑色した目できっと眺めてるあの子の気もち多分…

今年の残りをラジオで数える~短歌の目二期・12月の巻~

年の瀬に短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. おでん デカ鍋をでんと火にのせがんもどき おでんフェアはときどきちくわ 2. 自由 初霜の降りる朝の薄氷を割るも割らぬもからすの自由 3. 忘 喜びと悲しみ煮詰めた鍋の中ぐづぐづ泣いたら忘れておやすみ 4. 指切り …

曇天彩るみぞれの訪れ~短歌の目二期・11月の巻~

知らないうちに短歌。 tankanome.hateblo.jp 1. 本 コロンビア夢見る高層ビルの中六本木ヒルズの灯りは眩しい 2. 手袋 落し物入れの中で震えてる真っ赤な手袋 次の日にはない 3. みぞれ*1 空寒み 花の便りを待ち望む曇天彩るみぞれの訪れ 4. 狐 親指と人差し…

止まっているのは赤とんぼだけ~短歌の目二期・10月の巻~

何も考えずに短歌。 tankanome.hateblo.jp 題詠5首 1. 渋 さよならを言ったそばからあふれ出る涙を隠す渋谷の駅ビル 2. 容 透き通るプラスチックの影の中太陽入りの容器飲み干す 3. テスト 笑ったり泣いたり惚れたり焦ったり未だにテストの終わらぬ私 4. 新…

八十億の夢を見る夜は ~短歌の目二期・9月の巻~

お久しぶり短歌。流れ流れて人は泡沫。 tankanome.hateblo.jp 題詠5首 1. 星 眠らずに旅をしてきた流星の八十億の夢を見る夜は 2. 吹 青から黄から赤色の吹き流し五色の帯に染まれ境界 3. はちみつ カラカラに渇いた喉に流し込む昨日の記憶と林檎と蜂蜜 4. …

夏祭り七首 ~57577~

祭囃子が聞こえてくる。縁を求めて縁日を行きかうために。 novelcluster.hatenablog.jp 赤青黄 シロップこぼした夜の海をひとりじめする二百五十円 階段の上で待ってる鼻緒から覗く素足に咲く絆創膏 手の平の中で踊れ よんよんと上下に回る水の惑星 水槽の外…

題詠短歌企画『仮置き倉庫に閉じ込められた』 091-100

いよいよ完走。おつかれさまでした。 お題リスト - 題詠blog2014 091:覧 「ほらご覧、お空のお船が流れてく」「救命ボートは積んでるのかな」 092:勝手 「何故泣くの」今は二人で話そうか かんかんカラスの勝手口から 093:印 ヨーグルト味のカレーを食べたか…

題詠短歌企画『仮置き倉庫に閉じ込められた』 081-090

直感を大事にしました。 お題リスト - 題詠blog2014 081:網 前世から伸びる縁(えにし)を手繰り寄せ再び出会う網の中で 082:チェック 確信を持てない指が動き出す 朝から晩までチェックチェックチェック 083:射 エメラルド色の彼女が言いました「私の彼は射…

題詠短歌企画『仮置き倉庫に閉じ込められた』 071-080

もう少しなのでお付き合いください。 お題リスト - 題詠blog2014 071:側 側溝に落としたクマのウーちゃんを持ち上げたけどウーちゃんじゃない 072:銘 手土産に銘菓ひと箱携えて山を越えれば戻れぬ空き地 073:谷 「ホームから路上に向けてフルコーラス歌って…

題詠短歌企画『仮置き倉庫に閉じ込められた』 061-070

実はまだやってたんです、コレ。どうしても「倉」が出来なくて止まっていたんですが、何とか再開します。 お題リスト - 題詠blog2014 061:倉 瑠璃色の歴史の迷路に迷い込む 正倉院に抱かれし夜 062:ショー 「父さんと母さんボクを見ているかい?」火の輪潜り…

とんがり帽子の聖者の行進 ~短歌の目・12月の巻~

今月も参加します。今までとりまとめおつかれさまでした。 tankanome.hateblo.jp 1. ファー ミンク色の肌に包まれ幸せな君の横顔 ファーストレディー 2. 蜜 「首筋を舐めても味はしませんよ」「お前の耳から蜂蜜かける」 3. LED つるつるのLEDに彩られ涙を流…

未だ止まない霜の軋み ~短歌の目・11月の巻~

あぁダリぃと言える人とあったまりたい、晩秋の夜。 tankanome.hateblo.jp 1. シチュー 「おうちには帰れないよ」とばあちゃんが作ったシチューの湯気は偽モノ 2. 声 静寂が鈴のように鳴り響く夜に囁く声ぞ何処に 3. 羽 頭から羽根が生えて飛んでった たんぽ…

偽物じゃない紫の海に ~短歌の目・10月の巻~

よろしくお願いします。テーマは特に考えてません。 tankanome.hateblo.jp 1. 上様 「領収書、宛名の方はどうします?」「上様でいい」「承知しました」 2.まれ ひさかたにおとづれたりしさいわひをまれびととなむ人はいひける 3.ピアノ ゆうちゃんは今日も…

題詠短歌企画『仮置き倉庫に閉じ込められた』 051-060

過去の題詠企画のお題を借りて詠んでいます。長らく続きがありませんでしたが再開します。 お題リスト - 題詠blog2014 051:たいせつ やってもらうことは57577を守ることです それがたいせつ 052:戒 「出て行って」 訓戒処分の翌朝に焼いた卵はこんなに…

飽きたら紅葉のように落としてー ~短歌の目・9月の巻~

急に秋モードですがこちらは通常営業で参ります。裏テーマは「反転する熱情」です。卯野さんよろしくお願いします。 <a href="http://tankanome.hateblo.jp/entry/2015/09/01/000000" data-mce-href="http://tankanome.hateblo.jp/entry/2015/09/01/000000"> 短歌の目第7回9月のお題と投稿一覧です - はてな題詠「短歌の目」</a>tankanome.hateblo.jp 1.一錠 「ありがとう」(これでいいのよ最後ね)と…

日焼けした顔じゃないからわからない ~短歌の目・8月の巻~

あちぃけど参加するでにうむ。よろしくおねがいしまーす。裏テーマは「お盆の時期と時々恐怖」。 短歌の目第6回8月のお題と投稿、怪談短歌です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.hateblo.jp 1.ジャワ アスファルト ジャワと弾ける液体はスズメの涙と気付か…

今月の「短歌の目」反省 7月

恒例の大反省会です。卯野さんお疲れ様です。よろしくお願いします。 短歌の目第5回7月のお題と投稿一覧です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.hateblo.jp 1.手帳ベタベタと付録のシールで汚れてく手帳の黒さは僕に負けない 手帳って使っているうちに黒く…

アイスの味はおんなじなんだよ~短歌の目・7月の巻~

最終日になってしまいましたが頑張ります! 裏テーマは「少年」です。 短歌の目第5回7月のお題と投稿一覧です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.hateblo.jp 1.手帳 ベタベタと付録のシールで汚れてく手帳の黒さは僕に負けない 2.花火 ドラゴンを怖がり隠れ…

今月の「短歌の目」反省 6月

さて今月も自作解題と言うひどい羞恥プレイの時間です。意外とこの脳内解体嫌いじゃないけど。 第4回「短歌の目」6月のお題および投稿作品一覧です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.hateblo.jp 1.青 真っ青な夢 引き裂いて飲み込んで流れ落ちる温かな血よ…

この傘でよければ貸してあげようか~短歌の目・6月の巻~

青空と湿った空気の匂いが交差するこの頃、いかがお過ごしですか? 今月はテーマを「ショック」にして詠んでいこうと思います。あと今月から副題をつけてみました。 第4回「短歌の目」6月のお題および投稿作品一覧です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.ha…

5月の「短歌の目」感想集

先月お休みしてしまったみなさんの短歌の感想です。選出基準は「ぱっと心に残ったもの」です。字面と語呂と、あとなんか思ったことがある歌ということです。この辺完全に感覚です。それでは行きます。

題詠短歌企画『仮置き倉庫に閉じ込められた』 041-050

過去の題詠短歌企画のお題を借りて詠んでいきます。直感勝負です。 お題リスト - 題詠blog2014 041:一生 言葉すら浮かんでこないこの歌は一生誰にも見えないでしょう 042:尊 我々を救いたまえよ おはしますかしこきお方よ尊き御方よ 043:ヤフー 思い出せ ヤ…

今月の「短歌の目」反省 5月

恒例の短歌の反省で歌の余韻を台無しにするの巻です。今回はテーマを「迷子」に絞ったのでエモエモしさが半端ない感じになってますが、滑稽さも詠みこむことが出来たかなぁというのが全体的な反省です。 第3回「短歌の目」5月のお題および投稿作品一覧です -…

はてな題詠「短歌の目」 5月の巻

恒例の短歌記事です。気軽に楽しんでいってください。今回は勝手に裏テーマとして「迷子」というイメージを織り交ぜております。みんなで行こう夢のネバーランド。 第3回「短歌の目」5月のお題および投稿作品一覧です - はてな題詠「短歌の目」tankanome.hat…