年の瀬に短歌。
1. おでん
デカ鍋をでんと火にのせがんもどき おでんフェアはときどきちくわ
2. 自由
初霜の降りる朝の薄氷を割るも割らぬもからすの自由
3. 忘
喜びと悲しみ煮詰めた鍋の中ぐづぐづ泣いたら忘れておやすみ
4. 指切り
針千本 指切りしたでしょあの春の桜の散る中帰ってくるねと
5. 神
「神様もお父ちゃんがおらへんか」「せやけど神様泣かへんやろな」
テーマ詠「冬休み」
手袋をポケットに入れ走り出すきっとどこかでうさぎさんのまま
真夜中にストーブの灯と向かい合い薬缶の湯気と語り明かす
青々と命の煌めき秘めながら凍てつく空気を纏えよシリウス
セーターの毛糸のように絡み合いそのままひとつのハートになあれ
あらたまのベビーカステラみそおでん 今年の残りをラジオで数える