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さよならドルバッキー

この世の裏を知ったドルバッキーは世を儚んだ。

「ちょっといい話」系の漫画について

雑記

 最近と言うか昔からなんだろうけど、Twitterなんかで「ちょっといい話」系の漫画が人気になっている。体感的にはここ数年間でめちゃくちゃ増えた印象。多分その前は自己啓発本とかになっていたのがネットになってそれ以外の人にも流れてきている感じ。

 

 で、その「ちょっといい話」の内容も大げさな創作実話ではなく「あいさつするとなかよくなれるね!」とか「他人には親切にしましょう」「あまり人の悪口を言ってはいけないよ」みたいな「小学校の道徳か!?」みたいな内容が多くなってきた。そしてそれを「いいねいいねそうですねー」ってRTしまくってる人や「私もこれ……」みたいにコメントしている人を見て、さっき「なんだかなー」と思ってしまったので少し書く。

 

 別に漫画自体の内容は真っ当なものだろうし、「そうだね!」って思うのも真っ当だと思う。だけど、冷静に考えればそういうのは建前であっても「当たり前」であるべきことなんだと思う。「人の趣味に悪口を言っちゃいけないよ」なんていい大人になって注意されるのは一体何なんだろうと思う。だけど、そう思うのはそれが「当たり前」の文化の中で育っているからで、当たり前じゃない人からすれば青天の霹靂みたいな心境なんだろう。「こんな素晴らしいことを知らなかったなんて!みんなに教えなきゃ!」って気持ちで漫画にしているんだろうけど、ある程度荒波にもまれている人からすれば「当たり前」でしかない。「犬はワンと鳴くんだよ!」ってわざわざ漫画にしても誰も読まない。そうなると、コメントをつけるのは「知りませんでした!」という人たちになる。「これは素晴らしいですね!」みたいなコメントの中で教祖っぽくなっていく可能性もあって、なんだかよろしくない。

 

 だけど、「当たり前」が当たり前じゃない人たちが悪いのかと言われれば絶対そういうことでもない。世の中にはいろんな人が個人の都合で計り知れない環境に身を置いている。だから一概に「当たり前」を押し付けることはできない。いろんな感じ方の人がいるからこそ、世の中はうまく成り立っている。うまく言えないけれど、だからこそ最低限の「当たり前」が必要なんじゃないのかなぁとは思っている。

 

 それでなんとなく思い出したのがはるかぜちゃんだ。「名前を呟いてはいけないあの人」になるなどTwitterではかなり猛威を振るった彼女だけれど、正直彼女の主張自体に革新性があったとは思えない。ただ不条理に対しておかしいよねと言っていただけで、不条理にはおかしいという感想が着くのは当たり前だ。それを「よく言った!」「子どもなのに賢い!」みたいになっていって、いろいろ変なことになっていったんじゃないかなぁと思う。彼女についてはあの取り巻きっぽい雰囲気をコントロールしきれなかった大人たちにも非はあったと思う。

 

 言いたいことに近づいてきたんだけど、要は「当たり前のことを当たり前に書いて、それでものすごい反響がある社会って結構ヤバいんじゃないかな」ってことです。つまり当たり前のことが出来てない人がたくさんいるわけじゃん。特にメンタル系では過労死社会でボロボロになってる人が多すぎる。これって、そうとうまずいのではないだろうか。Twitterの「あなたはあなたのままでいいんだよ」みたいな漫画に影響されて深夜に泣いてる人が大勢いるのが厳しい社会人の世界なんだろうか。いや、違うだろ。もっとネット以外に優しい世界があってもいいんじゃないのか。なんで優しい世界がネットだけになってるんだって。

 

 誰も鬱になるまで追いつめられる必要はないし、発達障害があっても特性(得意なことって意味じゃないよ)を理解して負担のない生活をすることは十分可能のはずだ。じゃあ追い詰められている人には何が足りないんだろう。間違いなく環境だと思うんだけど、環境にいる以上環境から逃れることが一番難しい。本当はこういう目に見えにくい人たちを支援できればいいなぁと思っているけど、なかなか難しい。何故なら、本人は「環境のせい」じゃなくて「自分のせい」だと思っているから。いやこれが本当に難しい。労働問題だの教育問題だのあるけれど、日本人が一番真剣に取り組まなきゃいけないのは共通して「自己肯定感の尊重」だと思うんだけどなぁ。つまり、Twitterの漫画に感動しなくてもよくなるくらい心が健康になればいいのになってことです。雑だけど終わり。

 

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子どもにスポーツを、読書をさせるために

雑記

 なんとなく教育関連で似たような話題が出てて、気になったので少し。

 

スポーツ嫌いの子供を失くすためにするべきたったひとつのこと - orangestarの雑記

もやしっ子もデブも楽しくワイワイできたらいい。

2017/03/10 14:00
読書離れを子供の問題にしてはいけないと思う - スズコ、考える。

よく「成績アップのために本を与えるのですが読みません」という話があるけど、本を読んだからと言って頭がよくなるわけではないことを強調しておきたいし、それよりも大事なことを学べるのでとにかく読んでほしい。

2017/03/10 14:05

 

 要はどっちも「好ましい習慣をつけるなら強制はよくない」ってことだと思うし、それは全くその通りだと思う。スポーツにしろ読書にしろ、生涯にわたって良い趣味になるのは間違いないし出来るならば身に着けてほしいと思うのは当たり前だ。

 

 で、この問題を語る上で大事なのは「それを勧める大人が率先して楽しんでいるか」に尽きると思う。スポーツだろうが読書だろうが、子供に「これは良いものだから」と押し付けて親がなーんにもしなかったら、子供だってやろうと思うはずはない。そこをどう思っているのかよくわからないけれど「うちの子って本を読まないのよねー」みたいなことを言ってる人はたくさんいる。

 

 極端な話、親がジョギングをする習慣があって物心ついたころからジョギングに付き合っている子供は「みんなジョギングをするもの」と思っている。だから息をするようにジョギングをするようになるし、好きになるわけでも嫌いになる訳でもなく、ただ「習慣」として身に付きやすい。これは読書でも同じで、積極的に本を読んでいる人の子供は何を言わなくても本を読むようになりやすい。子供はよくも悪くも親の真似をして育っていく。

 

 ただ、スポーツに関しては「親が勧めすぎるとよくない」という気もする。最近『ビリギャル』の映画を見たのですが、「典型的な家族の失敗例」だなぁと思いながら見ていました。途中で辛くなったのはここだけの話。

 

 

 結論から言えば、ビリギャルがビリになったのは本人の努力や能力が足りないからではなく、家庭で本人の資質を伸ばすことが極端に出来なかったからとしか言いようがない。もともとポテンシャルはある子なのに親に全否定されて何もかもやる気がなくなって、最終的に「自分なんかどうせダメだ」と思うことでビリになってしまった。だから自分を認めてくれる人が現れたことで頑張ることもできたし、目標を達成することも出来た。

 

 で、スポーツを勧めすぎる弊害もこの映画にはちゃんと描かれている。ビリギャルの父親は夢破れた野球少年で、ビリギャルの弟である息子をプロ野球選手にするために全ての私財を投げ打っているけれど、ビリギャルとその妹には目をかけようともしない。そんな娘たちを母親は不憫に思っているけれど、父親の暴君的態度には逆らえない。そんな家庭環境で否定され続ければ自己肯定感なんて育つわけもないし、努力とか継続とかそういうのはバカらしいって思うようになっても仕方ない。これは映画にもなるような話だからこのお父さんの結末はまぁそんなもんって感じなんですが、これと似たような状態をこじらせてお母さんがうつ病になってしまった家庭を知っている。

 

 その家庭ではお母さんは息子に目いっぱいスポーツをさせていた。しかし傍目から見ると「息子がやりたくてスポーツをやっている」のではなく「お母さんがさせたいからさせている」ようにしか見えなかった。結局いろいろあって息子は存分にそのスポーツができない状況になり、お母さんは病んでしまった。ちなみにお父さんは空気より軽い存在感で、典型的な「子どものことはお前に任せた」的な人らしい。うーん。

 

 他にも実例を取りあげればキリがないくらいこういう話は転がっている。では何故こういう事態が後を絶たないかというと、ひとつは「親が不安だから」というところだと思う。親は子供に何かをさせてあげたい。できれば良いことがいい。そこから派生して「親の思うさいきょうのよいこと」をわけのわからんまま詰め込んでパンクするパターン。

 

 もしくは「過去に振り回されているから」というパターン。先ほどの『ビリギャル』のように「夢かなわなかった分を子供の代で」みたいな押し付けは枚挙に暇がない。学校の部活動ヤバイ問題も正直顧問の先生のこんな感情が根底にあるから起こっているのではないかと考える。自分は全国制覇できなかったから、生徒たちにはさせてあげたいとか。いや、生徒は生徒であってアンタじゃないんだよって言ってもわからないかー、みたいな。

 

 とにかく大事なことは、未来を見据えていろいろ教えたり習慣を持たせたりするのがよいかなぁと言うことです。そのためにも、まずは知識を得るために最低限必要な対話能力と話を聴きつづける集中力と最低限の自己肯定感の育成が大事だと思うんだけど、その辺は結構オイテケボリになってるよなぁと考えながら、今日も生きていくわけです。だっていろんな人がいるからね。ひとりひとりが真剣に考えないと何も変わらないけど、それ以上にみんなが真剣に考えること自体があり得ないと思っている。だから頑張れる人だけ頑張るしかないのかなぁなどと考えております。おわりです。

 

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「あまはら×星屑の群れ」~短歌の目二期・3月の巻~

 勢いのあるうちに短歌。

 

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tankanome.hateblo.jp

 

1. 草

大昔絶えた獣が食してた水草ひとつ化石に供える

 

2. あま

飛行機にペンキぶちまけ呟いた「あまはら×星屑の群れ」

 

3. ぼたん

結婚をしようと言っただけなのにぼたんぼたんと泣かないでくれ

 

4. 鳥

「翼などあったらあったで邪魔なだけ」「鳥の自由も認めてくれよ」

 

5. 雷

自撮り棒あちらこちらで立ち上がり「雷門を配下にせん」と

 

 

テーマ詠「捨」

ゴミの日はゴミを讃える日ではなく数日間の断末魔の日

 

捨てるのが大人の証というのならずっとこどものままで おねがい

 

プリキュアのプリントTシャツ雑巾になった今でも私のヒーロー

 

プライドを捨てた向こうのお姉さん 最近家にいないみたいよ

 

破られたノートの端に書いたのはきっといらない夢物語

 

 

※うたよみんやってます。 霧夢の短歌|うたよみん

 

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個人的短歌の目反省会と贈る歌(主に2月)

 最近マイブームがNHK短歌を録画して一気に見ることになっています。添削コーナーのワクワク感は異常ですね。カン・ハンナちゃんの短歌は上手だと思う。

 

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tankanome.hateblo.jp

 

 で、しばらくおさぼりしていた短歌の目の反省会をしておこうかなと思います。最初に今までの自分の振り返りをダイジェストで置いておいて、後半に2月参加の方の気になる奴に返歌をつけてみました。個人の反省に興味ない人は後半からどうぞ。

 

 【今までの振り返り】

9月 

 久しぶりの題詠短歌でギミックを仕込みたくなったので全部の歌に「流」を詠み込んだ。いくつか無理矢理な気もする歌があるのはそのせい。

 八十億の夢を見る夜は ~短歌の目二期・9月の巻~ - さよならドルバッキー

〇眠らずに旅をしてきた流星の八十億の夢を見る夜は
 「八十億」って数字に根拠はなくて、なんとなく「長そう」っていう数字を出してみたかった。多分「百億」とかのほうが多く感じるんだろうけど、キリのいい数字はなんとなく嘘っぽい気がする。
〇虫の音に投げ出す長袖着流しの知らない朝を超える長い夜
 雰囲気としては「あしどりの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む」が「ひとりじゃないよよかったね」という感じです。

 

10月
 毎月ギミックを仕込もうという意気込みが止まった記念すべき月。題詠のほうに至ってはエモさが全然足りなくてよくない。

止まっているのは赤とんぼだけ~短歌の目二期・10月の巻~ - さよならドルバッキー 

〇青空にとおりゃんせの音こだまして止まっているのは赤とんぼだけ
 青空に赤とんぼ、「とおりゃんせの音」は歩行者用の信号のメロディです。色彩とギミックだけなら割と出来がいいのではと自画自賛している歌です。
〇命綱切り離す時言い訳が「青い地上で死にたくないから」
 竹宮恵子の「私を月まで連れてって!」の世界ですね。あのコマすごく好きなんです。テーマ詠の5首のうち3首が空じゃなくて「宇宙」になっているのはご愛嬌でお願いします。

 

11月
 この頃の記憶があまりない。どうしてこの歌を詠んだんだろうとかそういうのイマイチ覚えていないのでコメントがむつかしいです。

曇天彩るみぞれの訪れ~短歌の目二期・11月の巻~ - さよならドルバッキー

〇親指と人差し指と薬指繋ぎ合わせて「あっキツネさん!」
 昔「両手で大きく2を書いて……へーんしん!」ってCMがあった。すごーく「だから何なんだ」という歌。たまにはこういうのがあってもいいと思う。
いたわさに鶏のから揚げ軟骨とチーズにウィンナー、そして枝豆
 きっとその時無性にビールが飲みたかったんだと思う。ビールにいたわさは微妙だろうか。いや、ビールならきっと受け入れてくれる。

 

12月

 年末は忙しかったのねん。 

今年の残りをラジオで数える~短歌の目二期・12月の巻~ - さよならドルバッキー 

〇針千本 指切りしたでしょあの春の桜の散る中帰ってくるねと
 針に千に桜というワードでピンと来た人はいると思いますが、この人はおそらく帰って来ないでしょう。ピンと来ない人は「千人針」あたりで検索してみましょう。
〇「神様もお父ちゃんがおらへんか」「せやけど神様泣かへんやろな」
 昨年も「父母に居場所を知らせる鐘が鳴る とんがり帽子の聖者の行進」みたいな歌を詠んでいて、何故か年の瀬になると「鐘の鳴る丘」的なのが過るです。何ででしょうね。関西の言葉なのは字数と趣の関係です。多分神戸あたりの教会で久しぶりの布団に潜ってひそひそ話している感じです。

 

1月
 自分の中で「短歌って何だろう」と少し向き合って考えていた時期に詠んだ歌です。なんかガタガタなのはそのせいです。

半年後には一面の春~短歌の目二期・1月の巻~ - さよならドルバッキー

〇緑色した目できっと眺めてるあの子の気もち多分土砂降り
 緑の目は「嫉妬」なのであの子はやきもちを焼いています。
〇初雪の便りを片手に立ちつくし半年後には一面の春
 一面に生えているのは「土筆」です。ってダジャレ。
〇はじめてをすごしたひとはたくさんのおんなのにおいがするひとでした
 詠んでから気が付いたのですが、これは詠み手が男でも女でも成立するなぁと。「たくさんのおんなのにおい」を「男性に付着した他の女性の香り」と読むのが王道っぽいのですが、「女性そのものから沸き立つ香り」としてもアリだなぁと。そうすると全部平仮名になるくらい童貞脳が沸騰しているすっごくかわいい感じの歌にもなるし、「女性経験豊富な男性に抱かれる」というダークな印象にもなる。ある意味リトマス紙。

 

2月
 久しぶりにギミックというか、統一視点で歌を詠みました。テーマは「恋人に先立たれた人」で、テーマ詠の「夢」から着想して統一。恋人を亡くしたことはありません。

あなたはどこかで幸せですか~短歌の目二期・2月の巻~ - さよならドルバッキー 

〇日の入りを見つめる私を見つめてるあなたはどこかで幸せですか
 短歌を詠み始めたころ「横浜の街を見下ろす夕暮れとあの日の君は幸せですか」って歌を詠んだことがあって、シンプルだけど「もうちょっと何とかなるだろー」とずっと考えていたところで今回のモチーフとスルっと合ったと言うかなんというか。
〇「来年のことを囃すと鬼が来る」「鬼でもいいから会いたいんだよ」
 慣用句を使うと俗っぽくなるって『NHK短歌 作歌のヒント』に書いてあったけど、今回は序詞として使用しました。そして俗っぽさを消そうという足掻きが「囃す」に見られます。結果として誤字のようにも見えるので俗っぽさがアップした気がします。

〇行って逃げ去るのが春だと申すなら私の夜中はきららぎのまま
 こちらも慣用句「一月は行く二月は逃げる三月は去る」を詠み込みましたが、そのまま使っていないので意外とばれずに馴染んでくれているのが幸いです。
〇抜け殻に空気を入れてあの人は夢の世界に戻ってしまった
 統一された雰囲気の中に置いてあるとすごくそれっぽいのに後で見返したらエレキテル連合っぽい気もしてダメよーダメダメが頭から離れない。畜生。

 

 

【みなさんへ贈る歌など】

 一言感想を書こうと思ったのですが、うまく描けなかったので57577にしました。返歌になっていたり素敵な歌から勝手に想起した奴だったりします。選出基準はフィーリングです。よろしくお願いします。

 

重曹で洗えば落ちる染みもありこころはたぶん陶器ではない

短歌の目2月に参加いたします。 - つのへび日記

 液体に浸け置き二時間乾かせばこころはふっくら まっしろかるい

 

 

ネクタイを締め、スーツを着、お出迎え。靴と鞄はチョコレート色

はてな題詠「短歌の目」2017年2月 - Letter from Kyoto

 「社会人、そんなに甘くはないですよ?」「ようこそ我らがブラック企業へ!!」

 

ポケットの多さのせいで入れるべき物を持たないことに気付いた

冬に詠んだ短歌 短歌の目 - 好きな言葉を採集

 お飾りのポケット腕にはりついて飴玉ひとつだけのスペース

 

さりげないやさしさのきすきさらぎのけさささやいたきみのなは月

はてな題読「短歌の目」二月 - すみとも乳業

 さりぎわにくちびるよせてささやいた「ふゆのよぞらにさよならしよか」

  

優しさを受け入れてみるすみやかにボディソープは愛にあふれて

第16回短歌の目・2月 - そこ、hyphen

 気を抜いて愛のこぼれた容器から滴る雫を拭うのは恋

 

叶わない夢だと知っているからこそ今夜は優しい眠りをあなたに

短歌の目 第16回:2月 あれはわたしの背中の形 - さらさら録

 午前二時 眠りに落ちる瞬間に夢見る誰かは目覚めるだろうか

 

この部屋はいつから花が生えてるの? YOU MAY DREAM YOU MAY DREAM

はてな題詠「短歌の目」2017年 2月 - Komma usw.

 「夢じゃない?」知らない間に芽生えてた夢を抱えて空飛ぶペンギン*1

 

ホットチョコレートがつべたい私の体の底へどろろと沈む

「寒い日」(短歌の目 第16回) - 砂ビルジャックレコード

 あたためるために生まれてきた だからあなたの底でとろりと眠る

 

ずっと前、この前シーツを洗った日よりもっと前に好きだった人

はてな題詠「短歌の目」1702 - ひとり文芸部 採集社

  「この染みは昨日の涎」「あの染みは?」「さあ何でしょう忘れたわねぇ」

 

鬼という字が名字に入る人は怖そうだけどヒト科の一種

短歌の自由201702号 - 意味をあたえる

 葛という字が名字にある人も真面目なんですつる草だから

 

甘い夢 手をつなぐ人のいることを甘い夢としか描けない今日

短歌の目2月(あわいあおぞら) - 窓のむこうはたぶん海

 手をつなぐ以上のことをする夜は夢で見たようなクリームみたいで

 

恋人に化粧ポーチを晒すとき入植者の目をしているわたし

短歌の目2月 投稿します - ビフウ-ウンテン

 密林の奥を踏み分け行く夜は野生の瞳で獲物を愛する

 

ワイシャツの襟首だけを下洗い あなたのための面倒臭さ

はてな題詠「短歌の目」2月に参加します - 7's Library

 襟首に泡立つ愛情首筋に感じているよ「いつもありがと」

 

 

※追記

 何かのヒントさんとほしいぬさんの短歌が抜けてました! ごめんなさい!

 

きさらぎの就学前の児童は覗く空中元素固定装置

短歌の目 2月 - 何かのヒント

 薄氷張った窓から花開く季節になるのを覗く手眼鏡

 

入り交じる想いのストロボライトにて君の輪郭浮かんでは消ゆ

第16回短歌の目2月に参加します - ほしいぬ

 銀板に焼き付けられて動けない揺れる思いが留まる日を待つ

 

 

*1:勝手に「YOU MAY DREAM」から80年代のポップなキャラクター便箋を想起してしまい、80年代のキャラクターと言えばペンギンかなというところです。

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あなたはどこかで幸せですか~短歌の目二期・2月の巻~

題詠短歌

 思い出の中で短歌。

 

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tankanome.hateblo.jp

 

1.洗

この部屋の残存粒子に体温や塵芥までも洗い流すな

 

2.入

日の入りを見つめる私を見つめてるあなたはどこかで幸せですか

 

3.鬼

「来年のことを囃すと鬼が来る」「鬼でもいいから会いたいんだよ」

 

4.チョコ

広告や売り場の色合いにぎやかでラブチョコなんか大嫌いだよ

 

5.きさらぎ

行って逃げ去るのが春だと申すなら私の夜中はきららぎのまま

 

テーマ詠「夢」

色付きの夢は悪いと言うけれど今朝の夢には匂いもあった

 

少しだけ遠くにいるの会えるのは眠った後と起きる直前

 

泣きすぎて涙がとうとう枯れたから夢の中では思い切り泣く

 

幸せが中途半端に途切れては泣くに泣けない午前5時半

 

抜け殻に空気を入れてあの人は夢の世界に戻ってしまった

 

 

※うたよみん最近やってます。

霧夢の短歌|うたよみん

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リトルハーツ -sideY-

 夕焼け空がオレンジから濃い青に変わると、公園の電灯がバチバチ音を立てながらひっそりと灯る。そんな時間まで団地の公園でボールを追いかけている人影がふたつあった。
「ミキオ、はえーよ」
「ヤッスンが遅いんだよ」
 少し伸びたスポーツ刈りの二人はボールを奪い合い、そして共にボールを追いかける。暗くなってボールが見えなくなるまで、ボールにつられて広場を行ったり来たりを繰り返した。
「じゃあ、また明日な」
「うん」
 また明日、と康則は声をかけたが明日からはいつも通りの明日が来ないことをわかっているつもりだった。それでも、明日になればまたいつも通りランドセルを背負って学校へ行けるような気もしていた。この胸騒ぎは杞憂に終わる、という淡い期待と大きな不安ばかりが星空の下に残された。

 

 * * *

 

『いやだぁ、やっぱりこんなの嫌だぁ』
 康則は幼馴染の美樹の声が頭から離れないでいた。美樹と別れて団地の階段を駆け上がるたびに、美樹の泣きそうな声がどこかから聞こえてくる気がした。明日から康則と美樹は中学生になる。それまで一緒にサッカーをしてきた美樹が、明日からスカートをはいて学校へ行かなければならない。

 

 それは少し肌寒さが残る初春の日曜日だった。両親の仲が良かった康則と美樹は家族と共に注文していた制服の引き取りに洋品店にやってきていた。「男の子は大きくなるから少し丈が余っていたほうがいいのよ」など勝手に少し大きめのサイズに仕上がってきた学ランに袖を通して、康則はくすぐったいような照れくさい気分になった。父も母もとても喜んでくれて「おばあちゃんに写メ送らなくちゃ」と早速ケータイを取り出していた。ところが隣の試着室ではいつまでも美樹が出てこようとしない。「ぴったりだから脱ぐ!」と何やらごねている美樹に康則はちょっかいを出したくなり、本当に何の気もなく試着室のカーテンをめくってしまった。

 

 試着室にいたのは、確かにいつも一緒にサッカーをしているスポーツ刈りの美樹だった。だけど、いつもの男の子みたいな格好の美樹ではなくそこにいたのはセーラー服にスカートを身に着けた美樹だった。美樹の顔が引きつっているのを見て、康則はカーテンを慌てて元に戻した。その後「女の子の着替えているところを覗くなんて!」とたっぷり両親に叱られた。それまで康則は美樹を「女の子」なんて考えたことはなかった。幼いころからずっとサッカーをしてきた「友達」だった。

 

「第一、オンナ扱いすると怒るもん、アイツ」
 康則は階段の途中で、誰にともなく呟いた。康則の知っている美樹はサッカーが大好きで、オンナモノのグッズが大嫌いで、クラスの女子とは遊ばないで男子に交じって遊ぶ方が好きな変わった女の子だった。「美樹」という名前も好きではないらしく友達には「ミキオ」と呼ばせているくらいだ。わざと髪を短くして、男らしい恰好を好む美樹といると康則は安心した。それが、試着室の一件から妙に康則の心をざわざわさせていた。あの引きつった美樹の顔と、カーテン越しに聞こえてきた「嫌だ」という声が片時も康則の頭から離れない。それまで美樹には何でも話せた気がするけれど、あの瞬間から美樹はそれまでの美樹でなくなったような気がした。

 

(女の子、なんだよな……)

 

 あの試着室で見てしまった美樹のスカート姿を思い出して、康則は頭を振った。半ズボンから覗く素足とスカートから覗く素足は同じはずなのに、スカートを履いていたほうが何だか特別という感じがした。「嫌だ」という美樹にきっぱり「スカートなんて似合わない」と言えればいいのかもしれないけれど、心のどこかで美樹にスカートを履いてほしいと思ってしまったことを康則は後悔していた。

 

(でもミキオはミキオだ)

 

 康則は家のドアをくぐると、真っ直ぐ風呂場に向かった。泥だらけになって帰ってくる康則に合わせて風呂が用意されている。洗濯かごに衣服を放り込んで、さっさと湯船につかる。明日から始まる中学生活に期待しないわけでもないが、やはり頭からセーラー服の美樹が離れない。

 

(明日、ミキオになんて言おう)

 

 一緒に学校に行く約束はした。まずはいつも通り「おはよう」と言おう。それから制服について何か言った方がいいのだろうか。それとも何も言わないで学校の話をするべきなのだろうか。いっそ黙っていたほうがいいのだろうか。それともオトコらしくエスコートでもするべきなのか。

 

(何でアイツに気を遣ってるんだろう)

 

 康則は頭のてっぺんまで湯船につかる。セーラー服姿の美樹を頭から追い出そうとするが、なかなか離れてくれない。この前まで一緒にグラウンドを走っていた美樹の姿が思い出せない。一緒にお互いの家に何回も泊まり合ったし、海にもスキーにも一緒に行った。そう言えば美樹もスクール水着には何にも言わなかったような気がする。水着だって男と女とで違うのに、どうして制服はあんなに恥ずかしがるのだろう。康則は不思議に思ったが、それを誰かに尋ねるのは恥ずかしい気がした。

「ぷはっ」

 湯船から顔を出して、大きく息を吸う。息を吸えば吸うほど、美樹のことばかりが頭をぐるぐるとまわっていく。今日は中学に入る前の最後の日だからと、美樹を誘って二人で思い切りサッカーをしてきた。美樹とは同じ小学生のクラブチームで練習をしてきたが、中学に入ったらどうなるのだろう。中学に女子サッカー部はないし、サッカー部は男子しか入れないと聞いている。美樹は違う部活に入るのだろうか。そのことを聞こうと思って、今日は美樹に会いに行ったはずだった。しかし、気が付けば二人でずっとボールを追いかけていた。これからのことを話すと胸が苦しくなりそうで、別れるまで目の前のボールしか見ることが出来なかった。

 

(明日からのことなんて、考えたくもない)

 

 風呂の外から「いつまで入っているの」という声がした。康則は慌てて風呂から飛び出た。身体を拭いていると鏡の向こうの自分が美樹よりも細いことに気が付いた。明日美樹を「デブ」とからかってやろうかと一瞬思ったが、すぐにセーラー服の泣きそうな美樹が脳裏によみがえってきた。どうしてそんな意地悪なことを思いついたのか、康則は自分で自分を殴りつけたくなった。その代わりに壁に一度頭をぶつけて、鏡を見ないようにして着替えを済ませた。それから食べた夕食の味はよくわからなかった。「明日から中学で緊張している」と両親は話すが、康則はそれどころではなかった。どうすればよいのかわからないまま時間は流れていき、結局布団に入っても何もよい考えは思い浮かばなかった。

 

 そして、そのまま中学へ初めて登校する朝を迎えてしまった。

 

 * * *


 その日の朝はよく晴れていた。康則は真新しい制服に身を包み、一人で駅に向かっていた。学校までは二駅の距離だが、登校時間の混雑は慣れるまで時間がかかりそうだ。何とか人ごみをかきわけて電車を降り、学校へ真っ直ぐに向かう道へやってきた。
「おはよう」
 急に声をかけられて振り向くと、そこには同じ学校の制服を着たショートカットの少女がいた。

 美樹だった。

 

「びっくりしたよ、同じ学校だって聞いてたから」
「まあ、そういうこともあるでしょ」
 康則はなるべく平静を装い、声が震えているのが美樹に伝わらないことを願った。この辺りの女子サッカー部がある高校はこの辺りだけだというだけで、康則は志望校を決めた。他にもっともらしい理由を並べて志望動機は作成したが、本当はここになら美樹がやってくると思っていたから康則はこの高校に入ることを決めた。そしてその予想は当たり、久しぶりに自然と美樹とゆっくり話をしている。

 

 結局中学に入ってから康則と美樹はクラスが離れ離れになったこともあり、小学校のときのように一緒にいることができなくなってしまった。更に美樹の家が団地から引っ越したことや女子サッカーをするために離れた場所にあるクラブチームに通うようになったことなどから遊ぶことはもちろん会話をする機会も少なくなり、一緒にいても次第に気まずい雰囲気ばかりが続くようになっていた。そのまま中学の3年間が終わり、高校初日の朝を今迎えている。

 

「ヤッスンは高校でもバスケやるの?」
「やらない」
 康則は中学に入ってサッカー部に入ったものの、夏休み前にクラブチームの友人たちと一緒に辞めていた。そして学校では必ず部活動に所属しなくてはいけなかったため、それぞれ別のスポーツ部に入部していた。美樹は外部のクラブチームでは部活動として認められず、籍だけ花道部に置かせてもらっていた。康則はなんとなくバスケットボール部に入って、中学生活を何となくすごしてしまった。

 

 サッカー部を辞めたのには様々な理由があったが、康則にとって美樹と一緒にやらないサッカーに面白さが全く感じられなかったというのが一番の大きな理由だった。美樹のいないところでは面白みのない顧問の怒声に耐えたいとも思えなかった。何故サッカーを好きだったのかと問われれば、それは美樹が一緒にいたからだと康則は気が付いた。しかし、あのセーラー服の美樹を見てからもう二度と以前のように美樹とサッカーをすることはないのだろうと思っていた。それなら、サッカーまで好きでいる理由はない。サッカー部を辞めるときに顧問から「お前は薄情だ」と罵られたが、サッカーに対する情熱が消え失せていた康則には至極もっともな説教のように感じられた。

 

「みんながみんな、ずっと何かを好きでいられるわけじゃないしさ」
「そうかなー」
 美樹は少し癖のある短い髪の毛を押さえた。向かい風が吹いてきて、学校の周りに植えられている桜の花びらをもぎ取っていく。
「オレはサッカーひと筋だし、ヤッスンもそうだと思ってたんだけどなー」
「そーゆうもんだろ」
「そっかー」
 中学に入学する前の「オンナのコスプレ」のような子どもの姿はそこにはなく、美樹はスカートを履きこなしているボーイッシュな出で立ちの少女に成長していた。この前まで美樹のほうが背が高かったのに、康則は美樹よりも上の目線に立っていることに気が付いた。

 

「でもなぁ、やっぱりヤッスンと練習したいわ、久しぶりに」
「俺が女子サッカー部に入れってか?」
「うん、まあ、それもアリか」
「ないだろ、ないない」
 美樹はスカートを履いて笑っていた。つられて康則も一緒に笑う。二人で笑い合ったのは本当に久しぶりだった。それだけで、もう本当に春が来たような嬉しさがこみあげてくる。


「いいねえ、ヤッスンは」
「それってどういう意味だよ」
「なんだろ、一緒にいると安心する」
 一瞬、康則の心臓がドキリと音を立てる。美樹は笑顔のまま続けた。
「なんか家に帰ってきたみたいな感じで」
「俺はお前の実家か」
「また今度遊びに行くわ。おばさんによろしくね」
 他愛のないやりとりを続けながら、康則は以前からなんとなく思って来たことを再確認していた。一体どうすればこのサッカーバカにサッカー以上のものを与えることができるのか。また夕暮れの公園で一緒にサッカーボールを追いかければよいのだろうか。それとも、美樹のサッカー人生を応援し続ければ良いのだろうか。それとも……。

 

「そう言えば、ミキオって呼んでいいのか」
「やめてよ、黒歴史ー」
 真っ赤になる美樹を見て、康則はどこか安心した気持ちになった。先ほど美樹が言っていた「安心する」の意味が何となくわかったような気になり、ますます桜の花びらを身体に浴びている美樹から目が離せなくなった。
「じゃあ、何て呼ぶ?」
「……ミキさんで」
「うわ、普通」
「いーじゃねえかよぉミキオよりマシじゃん」
 間もなく学校に到着する。康則は美樹を何と呼ぶかについて、もう少し考えることにしようと決意した。

 

≪了≫

 

novelcluster.hatenablog.jp

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長時間労働に対する思考メモ

長時間労働パート】

長時間労働の規制は何故行われるのか。

電通事件みたいにムチャしやがる管理体制が問題になったから。

 

・一律で規制するのは何故か。

→みんなでいっせーのでやらないと言うこと聞く気配がないから。

 

・一律規制は多様な働き方でなくなるのでは。

→まずは最低ラインに皆を立たせないと好き勝手すぎて制御できない段階なのでは。ある程度の共通見解がまとまって初めて多様性というのが生きてくる。

 

発達障害パート】

ADHD傾向の人には長時間労働を許すべきか。

→一回いっせーので規制して、それでもダメならという形ならどうか。やってみないと正直わからない。意外と順応するかもしれないし、やっぱりダメかもしれない。

 

・行動のムラ傾向をどこまで許容するべきか。

→それはマネジメントする人の腕次第としか。特性(得意なことという意味じゃないよ)にあった業種は必ずあるし、それは本人も努力して探さないと難しい。これはADHDに限らずどんな人でも一緒。向き不向きという選択肢をもっといろんな人が受け止められるようにしたほうがいい。

 

・そもそもどうやってADHDだから許せとなるのか。

発達障害という言葉は認知されてきたけれど、それがどのような特性があるのか理解している人はほとんどいないだろうし、ただのズボラを「私ってADHDだから片づけ苦手で~」みたいに言い訳にしているファッションADHDもいるっちゃいる。これはうつ病の認知と一緒で過渡期だから仕方ないのだろうが、やはり専門機関で診断を貰うことが最低条件になってもらいたい。かと言っても専門機関も全然充実していないし、「ADHDまではいかないけどグレーゾーン」というのが存在するのも悩ましい。

 

・今回の騒動はハードとソフトのすれ違い。

長時間労働がひどいから法規制しましょうというのは大まかな入れ物の問題の話で、ADHDだから様々な労働環境を認めてくれよ、というのは個々のケースの問題。これをごっちゃにするからよくない。同じレイヤーで話せば互いに「そうじゃない人もいる」の大合唱になるに決まっている。

 

・じゃあどうすればよいのか。

→大前提として世間での発達障害の認知度と万全な対策が普及することが一番。「こういうことは困るので避けてほしい」「こうすれば出来るのでこうしてほしい」みたいな柔軟な対応さえあれば何とかなる人はかなり多いと思うのだけれど……長時間労働の是正より大変だぞこれ。

 

・どうしよう。

→どうすれば発達障害の認知度が高まるのか考えたけど、テレビドラマにしても変にいじられて「感動!」とかになりそうだし当事者が訴えても「何か言ってらあ」くらいにしかならないし、多分現状だと特効薬はない。「有名人は発達障害!」というのも偏ったイメージだし、おおよその発達障害は大体キラキラしてないぞ……そうか、全体でキラキラを過度に求めるのが全ての間違いの始まりなのではないか。みんなでサンドスターでフレンズ化するしかない。けものはいてものけものはいない。ほんとのあいがここにある。

 

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