あのにますトライバル

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【洒落怖】「リアル」の話

 お待ちかね洒落怖の時間です。今回は超有名どころ。

 

リアル

 

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 この手の話としてはそこそこまとまっていると思うので、怖いの苦手じゃなかったら一読いただきたい。軽い気持ちで鏡の前で「あること」をしてしまった主人公がおかしなものに憑りつかれて、必死で除霊するという話だ。その「あること」は明記されていないけれど、簡単に誰でも出来る事らしい。そしてそれをやったら最後、一生かかっても振り払えない「何か」に憑りつかれてしまう。

 

 そもそも「あること」をやったから「何か」が見えるようになっただけで、その「何か」っていうのは「あること」をしなくても存在していたのではないだろうか。そういうことを考えると「幽霊が存在するなら今頃この世は幽霊だらけだ」という話になっていくし怖いのでやめる。

 

 そしてこの話の怖いところは実はその「何か」に憑りつかれた様子ではなく、一番最後のオチにあると思う。これは「視点変更」の成功例だと思う。今まで本人が割り切って許している、という可能性すら否定して実際は非常に苦しんでいる、憎んでいるかもしれないと読者に想像を働かせるニクい演出だ。

 

  軽はずみでしてはいけないことをしてはいけないし、詐欺まがいでそういうのに手を出してもいけないし、一度起こしてしまったことは取り返しがつかない。そういう人間的な怖さもこの話には盛り込まれていて、ただのお化け話に終わっていないところも趣深い。さすが洒落怖の有名どころだ。

 

 それでは皆さん、詐欺除霊と本物のお化けには気を付けてお過ごしください。