さよならドルバッキー

この世の裏を知ったドルバッキーは世を儚んだ。

今月の「短歌の目」反省

 短歌の好きなところはある程度「詠みっぱなし」でもいいかなと思えるところにあると思います。なんとなく自分で「この歌は実はこんな気持ちで詠んだんだー」なんて言うのはちょっと興ざめだなぁとは思うのですが、そうは言っても「この人はこういうのも詠んでいます」みたいなガイド的なのがあると便利だよなぁとは思うのでこの企画はしばらく続けていきます。盛大な言い訳集になるので見苦しいですが、お付き合いください。

 

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はてな題詠「短歌の目」 3月の巻 - 無要の葉

 

1.雛

鳥籠に白い卵を置いてきた 飛べる私は雛じゃないから

 鳥と言うとすぐに「鳥籠」を連想するくらいには鳥籠厨なのですが、単純に「卒業」「巣立ち」にひっかけた歌です。特に深い意味はありません。レトリックだけ見ると「白い卵」は無垢、無限の可能性を表現していて「飛べる私」にかかっています。門出を祝う歌と言うことでひとつお願いします。

 

2.苺

汗だくでハウスの中をまさぐれば 苺の誘惑指のまにまに

 見れば見るほど下品な歌だなーと思うのです。どうでもいいのですが苺ってパンツの柄になっていたり女の子の記号として相応しかったり、何とも甘酸っぱい「性への憧れ」を感じる果実だと思うのですが、違いますかね。なんか赤くてぽちっとしているし。

 

3.夕

夕方のプラットホームを駆け抜ける冷たい風よ 時を止めたし

 勝手に夕方のプラットホームという場所は「別れの場所」であると思っています。改札を出たらサヨウナラなんですが、改札まで行きたくなくてプラットホームの階段を上がりたくないと思っているところですね。冷たい風にだって頼りたいくらい君と離れるのは心細いのです。

 

4.ひとり言

内緒のね 内緒のひとり言だから誰にも言わない 私も知らない

 「私も知らない」って言っているのでどうしてこんな歌が生まれたのか私も知りません。でも、短歌ってみんなそんな深層心理の賜物だと思うのです。誰かに何かを伝えたい場合と、私の知らない私が私に何かを語りかけてくる場合。そんな状況。

 

5.揺らぎ

小刻みに震える唇求めれば 心臓の鼓動1/f揺らぎ

 ある意味スケッチ系の歌です。視界が揺れてどこまでが自分の境目かわからなくなっている感じで、認識しているのは相手の鼓動と体温ってところです。何言わせてんだいやだはずかちい。

 

6.羊

羊でも山羊でもあなた愛おしい 私の忠誠食べてください

 羊でエロティックと聞いて真っ先に思い浮かぶのが「山羊」だったんですけど、そんなわけでモチーフは「サバト」です。魔女になるためには大山羊に化けた悪魔のボスの大事なところに口づけをして忠誠を誓い、そして魔女の大事なところに大事な印を刻むらしいです。ひえぇ。

 

7.線

「僕たちの境界線がなくなった」「もうじき新たな自治区ができるわ」

 たぶん引用スターで一番人気だと思われる歌です。国境なんてなくなって、新しい世界国家が誕生する平和な歌だと思われますが、「新たな自治区」は子供の暗喩です。そうすると「僕たちの境界線」とは何なのか、まぁそういうことです。

 

8.バク

桃色と白濁色の残り香をかき集めなきゃ バク来る前に

 キレイなものをキレイに表現するのも素敵ですが、こんな感じでエグいものをエグく表現できるのも短歌の魅力のひとつであると思います。つまりは朝起きたら床が割と大変なことになっていたということです。こんなに直に青臭い歌もなかなか詠めたもんじゃないと今頃は思っている次第です。

 

9.年度末

どうしても大好きだった先生にサヨナラ言えない 去ね年度末 

 卒業式の別れより、多分タブーが漂っている「教師生徒間」という関係はなかなかしんどい別れでもあります。それはクラス変更だったり離任式だったり、子供の人生にとっては一大イベントであります。個人的に教員の人事異動はもう少し柔軟になってもいいと思うのですが、どうなんでしょう。

 

10.信号

「信号が青になったら渡りましょう」「いいや待てない青にしてやる」

 要は「行くときは一緒に行きましょう」「もうダメだ」ということです。そこで頑張って青にできるならいいんですけど、現実問題うまいことできないわけです。ひとつの甲斐性なんだなぁ。

 

 

【反省】

 後で解説しにくい歌を詠むんじゃないと思いました。何か所か結構恥ずかしいです。次はもっと情景的にきれいな風景を詠めたらいいなぁと思いました。他の皆さんの振り返りをして来月も頑張ろう。

 

【企画運営お疲れ様です】


3月の題詠短歌10首および投稿作品ご紹介です - はてな題詠「短歌の目」

 

【こっちもやってるよ!!!】


短編小説の集い「のべらっくす」

 

 

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