潮焼きそば ~短編小説の集い~

海に浮いている。波に揺られて上下するリズムが心地よい。上の方は青空が広がっていて、雲ひとつ見当たらない。夏の日射しが海に浸かっていない肌をじりじりと焼く。時折火照った肌に海水をかけると、塩気が肌に張り付く。低い位置にあった太陽は高いところへ昇り、今少し傾き始めている。こうして今日も、海の上で太陽を…