祭囃子が聞こえていた ~短編小説の集い宣伝~

遠くからヒグラシの鳴く声に交じって祭囃子が聞こえてきた。畳の上で横になっていた早苗はその音に引き寄せられるように民宿から飛び出し、スマートフォン片手に人々が一斉に向かっている方向に歩き出していた。そういえば商店街に盆踊りの告知をするポスターが貼ってあったかな、など思い出しながら早苗は東京では味わえ…