最近ね、『プロジェクト・へイル・メアリー』を読み終わったんだ。最初のうちは構成ははっきりしていても時間軸を行ったり来たりするスタイルになかなか慣れなかったんだけど、クライマックスのあそこで「バジッ」っとこのスタイルが嵌まった瞬間に「良い!良い!」ってなったので全てオーケイである。ロッキーが可愛いです。

※画像はこの記事を元に生成AIにアイキャッチ作成を頼んだらくそダサい絵ばかりよこしてきたので「猫とラーメンを入れろ」と言ったところ生成された絵です。これが一番まともなので、猫とラーメンは正義。猫とラーメンの話はこれでおしまいです。ごめんなさい。
さて、「ブログで読まれるには」みたいな話をしようと思ってたけどいろいろ重なっていてなかなか出来なかったのでそろそろしていこうかなって思う。あっためてたネタなのでちょっと鮮度が低いのは許して。
実は最近のバズるコンテンツやウケるネタは、何だか異様に攻撃的なのだ。キーワードは「(勧善)懲悪」である。大事なのは「懲悪」であって、「勧善」はあってもなくてもいい。そんなコンテンツが手っ取り早くウケる傾向にあると思っている。ちなみに一昔前で言うと「メシウマ」と呼ばれていたような要素のあるコンテンツ群が多く注目されている気がする。
【そういえばGWでしたね】
例えば、この前までGWだったので「GWをお題に何か面白いことを言ってたくさんの人の注目を集めたい」となったとき、どんなネタを考えますか?
GWに行きたいオススメ観光スポット10選?
GWの混雑に備えて準備しておきたいアイテム?
GWに読破したいオススメ長編漫画リスト?
今年のGWは家族で旅行に行って来たぞ日記?
何だかどれも参考になりそうでいいネタですね。でも、真面目に人目を引きたいならナウなトレンドはこうするのがいいと思われます。
新幹線の指定席に座っていたら「席を譲ってくれ」と言われたので指定席の追加料金を調べて「現金で払えます?」と聞いたら困った顔で黙って立ち尽くされた - Togetter
GWで息子にどこかへ出掛けようかと言う度に「なんで行かなきゃいけないの」を連発してうんざり...→「無理に連れ出すな」という意見が集まるも子育てユーザーが猛反発し議論に - Togetter
特に長期休み中に見受けられるのが「傲慢な旅行者」に対する成敗話。特に今年は「指定席と自由席の区別もつかない馬鹿な奴が」みたいな話題が常にX上に漂っていた気がする。確か飛行機の席も譲る譲らないみたいな話があった気がする。これは仮想敵を提示して、一緒に成敗した気分になれるタイプのコンテンツ。
もうひとつは、自身が仮想敵となって大勢に成敗されるタイプのコンテンツ。違う言葉で言えば炎上ですね。ただ、例に挙げた事例だと発達障害をお持ちのお子さんを育てるお母さんのただの愚痴であったはずなのに「私はこれをされて嫌だった!」という関係ない人の怒りがどっと押し寄せて気の毒だなあと思った。
この件に関して「私は外出したくなかった!子供の気持ちを尊重して!」と叫ぶ人たちはとりあえず自分の親に言った方がいいんじゃないかな……という気持ちになる。でも、リアルの関係を崩したくないので「インターネットで見つけたわるいおかあさん」を仮想敵に見立てて攻撃して成敗する。おそらくそういうコンテンツになってしまったのだろうと思う。だから迂闊に愚痴は言えない。反対の「違う!」という立場の人から容易に攻撃されてしまうので。
【トレンドは成敗】
何でもそうなのですが、特に現在は「何だか悪そうな物をやっつける」コンテンツが強いのだと思います。「ざまぁ」が流行っているのもそうだし、とにかく数年前に比べてコンテンツ自体の攻撃性が高いものが多い気がする。恋愛物も「ふたりは幸せになりました」で終わらずに「作中内の悪者はしばかれました」までつかないと満足されない傾向にある。なんなら恋愛要素よりも「悪者をしばく」ほうを重視するコンテンツもそこそこ多い。
以前上の記事で「こういうタイプの話が流行ってるみたいよ」って話をしたんだけど、どうやらマジで広がっているみたいです。26年4月始まりの地上波ドラマを一覧でざっと見ると、こんな感じ。
【春ドラマ2026 まとめ】4月期 新ドラマ一覧&最新ニュースをご紹介 | オリコンニュース(ORICON NEWS)
【ドラマNEXT】『水曜日、私の夫に抱かれてください』
29歳、初めて出来た彼氏は既婚者だった――。だが浮気男の妻が彼女に突き付けたのは「夫と…浮気し続けてくれませんか?」という謎の依頼。公認不倫という奇妙な三角関係を描く、ラブサスペンス。
【水ドラ25】『サレタ側の復讐 同盟を結んだ妻たち』
不倫サレタ3人の妻たちがそれぞれの夫に“交換復讐”していく「復讐同盟」を結成!「クソ夫どもは地獄に堕とす」
【ドラマDiVE】『ディープリベンジ-顔を捨てた家政婦-』
自らの人生を壊した登場人物一人ひとりに対し、予想を裏切る痛快な仕返しを繰り広げる、エッジの効いた“底なし系”復讐劇
【金曜ナイトドラマ】『余命3ヶ月のサレ夫』
病気、妻の裏切り…悲劇の多重奏に見舞われた夫が愛する息子のため、復讐に突き進む!!この春、テレビ朝日「金曜ナイトドラマ」枠で禁断の【リベンジ・ラブサスペンス】が開幕!!
「サレ夫」「サレ妻」というワードをダイレクトにタイトルに入れているものが2つ、明確に復讐をテーマにしているものもいくつか。「鬼女の棲む家」もそんな感じの話だけど、明確に浮気や復讐がメインに見えなかったので除外。これ、地上波のタイトルですからね。コミックサイトとか、ネット動画配信とかじゃないですからね。ちなみに漫画サイトや投稿小説サイトはどこもトップページに大体「そういう系」の作品がどーんとあります。
――彼氏に浮気された。失意の底にいたアタシを慰めてくれたのは、幼馴染みの○○組の若頭。彼からの溺愛に私が浮気されたことを告げると「よっしゃ成敗してきてやるわ」 とドスと若衆を連れて浮気現場に踏み込んで「よおよお兄ちゃん、わしの女泣かすとかいい度胸しとるやないかこないなしょーもない女で満足するチンポなんざいらんな!」ってすぱーんと東京湾に女もろとも沈めて「これでお前はわしだけのもんや」って極妻になるかと思ったところで若頭に癌が発覚。「お前を生涯愛せなかったのが心残りや」って病死。ゆーふぉーえーばーひーとみーをとーじてーきーみをーえがーくよ……fin
……みたいな感じのコンテンツがモテます。女性向けが過ぎる例かもしれませんが「彼氏」を「彼女」にして、「○○組の若頭」を「女性弁護士」とかにしても結構よくある構図だと思います。男性向けだと浮気現場の隠し撮りの確認部分がすっごく生々しく書かれるイメージ。
ちなみに「彼氏」を「毒親」にして毒親に復讐コンテンツとか、地域性や年代を叩いたり相変わらず「オタク」「フェミ」で仮想敵ごっこをするのはまだまだたくさん人気があります。みんな何かを叩きたくて仕方ないのかもしれません。実際に敵を叩いてしまった人が賞賛されているのですから……。
先日逮捕されたハンマー男、彼へ差し入れをしたいという反応が相次ぎ、実際に現金を差し入れた者まで現る「この書き方で本人に届くよ」 - Togetter
【正解のない時代だからこそ】
でも、なんでこんなに「あいつは悪い!」ってやりたいのかと言ったら、根本的に「私は悪くない!」って思いたいのかなって思います。自認が悪人って言う人はあんまりいないですからね。誰だってイイモン側でいたいと思います。でも実際どうしたってイイモン側とワルモン側になるわけで、だったら先制して「あいつはワルモンだ!」「自分はイイモンだった!」と言っておきたいわけです。その結果ワルモンをやっつけるのがカタルシスなわけです。
NTRという性癖について「女性に欲情することに罪悪感を覚える身として、女性がこちらを裏切るという悪事を働いているからこそ罪悪感を処罰感情で書き換えることができる」という解釈をしているのを見て「自分をイイモン側に置くために相手をワルモン側に落とすのがNTRなんだな」って強く思ったのです。
まあね、中世の娯楽は処刑だったって言うじゃないですか。庶民たちは休日になると処刑場に行って吊し上げられている罪人を見て楽しむわけですよ。
「見ろよ、あいつがスシローで醤油ペロペロした奴だって許せねえ!」
「子供のハーネスを犬みたいだから止めろって言ってる姑だ!燃やせ!」
「見てよモラハラ旦那の托卵妻だって!両方キッショい夫婦!」
「ルックバックの表現に噛みついた奴だ!チェンソー持ってこい!」
「映画館でペットボトルの水飲んでるぜこいつ!ポップコーンに埋めろ!」
「反AI反AI反AI反AI反AI!うおおおおおおお!」
「なんか知らんが正しくなさそうだから俺はこいつを殴るぜ!」
「こいつが11億を盗んだ犯人だ!」
まー、ネットですからね。昔からこうだったと言えばこうでしたからね。うん、昔からこうだったと思うよ。こういう人がよく見えるようになっただけで。……自信が無い。なんだろうな。今と昔と、何が違うんだろう。
そもそも、昔は何でどうしてみんないろんな日記を書いて読み合って楽しかったんだろう。他人の日記なんて、どうでもいいのに。どうしてあんなに楽しかったんだろう。体験が楽しかったのかな。書いたら見てもらって、反応ももらえる。それだけでよかったはずなのに。一体どうして、何故。
もうきっと誰もSNSを「交流サイト」として見ていなくて、ある種自分が正しいことを証明するためのツールになっているのかもしれない。だから「あなたは正しいですよ」ということを体験させるのがこれからのトレンドになってくるのかもしれない。
つまり、やっぱり隙間に入り込んでくるのはカルt(止めよう洗脳!)
(この記事は危険なため、ここで終了するものとする)