あのにますトライバル

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ドラえもん映画感想 Part3

ドラ映画(というか映画そのもの)の出来は悪役に結構左右されてると思う。

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

 

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*基本五段階評です*
☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

3 のび太の大魔境(☆5)

みなさまようこそアフリカランドへ!

多分一番アツいドラえもん映画。そしてジャイアンによるジャイアン映画。実はこの映画の主役はジャイアンで「映画でジャイアンは良い奴になる」という法則の第1号だと思ってる。そりゃ恐竜や開拓史もそこそこ活躍するのだけど、やっぱり「大魔境のジャイアン」は一番かっこいい。序盤は無理を行って何だかんだとわがままを言い、探検の途中で母ちゃんに会いに帰り、猛獣に立て続けに襲われるんだけど、それも全て「タケシくんは全て責任を感じていたのよ」というのに通じてくる。これはジャイアン映画である。だからペコが一人で去っていく時に流れる曲はジャイアンのテーマで、だからみんなで強くなるのである。あのジャイアンのテーマからの流れはドラえもん映画史上でもかなりアツいと思う。主題歌がもうピッタリなんだわ……これは映画じゃないと出来ない演出。一切台詞がないのもいい。あと財宝を探しに探検に出たはずなのに、いざ巨神像の財宝の部屋を見つけたときに「こんなものに用はねえ(=それより大事なものがある)」というのが本当に好き。この演出が大好きなので宝島系の映画は(カット)。あとカリオストロやりたかったんだなーとかみなさまようこそアフリカランドへとか語りたいことはたくさんあるけど物語のメリハリがすごく好きなので最推し候補です。愛してる。

 

11 のび太とアニマル惑星(☆3)

おれゴリ郎じゃねえよー。

子供向けに見えてお勉強とトラウマだらけの作品。構造としては「宇宙開拓史」に環境問題を付随した「のら犬イチの国」だったりする。公開当時はあまり好きではなかったけど、改めて見ると展開のわかり易さとお勉強パートのガチさにびっくりしました。一瞬流れるアフリカの飢餓を描いた絵にドキッとしたものだけど、多分似たようなものが当時「ありがたみわかり機」で流れていた気がする。あれも怖い道具だと思う。

 

動物たちの可愛い世界とニムゲの住む地獄みたいな星のギャップがドラえもん映画だなーと感心した。ドラえもんって一見子供向けなんだけど、一皮剥くとSFなんかの深い深い色んなF先生の世界が広がっている。逆にどんな業の深いテーマでもドラえもんで覆えばなんか子供でも見ていい気がしてくる。

 

あとゲストキャラのチッポが大変魅力的で、「こんな子と友達になりたい!」というのを体現している気がした。ドラえもん映画の「究極の一期一会友情キャラ」として一番魅力的かもしれない。その他本当にかわいい犬のロミちゃんやゴリラ親子の天丼、ツキの月一連のご都合主義に勉強するママやのび太の「スパイさん」発言など見所はたくさんあるので「旧作見るならどれ」と言われたらとりあえずこれがいいかなぁと思う。自然を大事に系の話も雲の王国より強くないし、動物かわいいし、ニムゲ怖いし……。

 

19 のび太の南海大冒険(☆1)

劣化ギガゾンビ。

公開当時映画館に見に行った記憶がある。しかし「記憶がある」というだけでほぼ中身を覚えていなかった。途中で未来人と戦うところでイライラしたんだと思う。改めて見てもすげぇイライラするもん。未来人絡みになるまでは(まだ)よかったのに、時間犯罪者確定シーンあたりからぐっちゃぐちゃ。ただでさえゲストキャラ多いのにキャッシュとクロンに分ける必然性がよくわからんし、ニムゲっぽい奴らが海賊を奴隷にするのもわからん。ギガゾンビの場合は「神として君臨するため」という理由があったと思うけど、キャッシュは海賊を奴隷にしてなにがしたいのかわからない。未来の道具で何とか出来るのでは?

 

とにかくこのキャッシュという悪役が最悪。まず結局の目的が金儲けであり、そしてやってることがただの売人。更にやってることに17世紀である必然性が一切なく、捕まえたのびドラにベラベラと説明をする

(これが一番ダメ)。海賊を奴隷にするより未来の道具でオートメーション化してればよかったのでは。似たような悪役のギガゾンビは「旧石器時代の神として君臨する」という目的からヒカリ族を奴隷にしていたし、ドルマンスタインたちはのび太たちに最初は取引を申し出ていたし……とにかくベラベラ喋る必要が全くない。しかも「改造生物を売る死の商人」と言う割に生物改造には別の人物を割り当ててるし、お前は仲介だけかい、と。部下の半魚人たちもめちゃくちゃ弱い。それにタイムパトロールリヴァイアサン放置でいいのかよ。捕獲して空想サファリパークに連れてってやれよ。各地を放浪したペガグリドラコじゃないんだから……とにかくいろんなところがぐちゃぐちゃになってて、例えばベティがジャイアン好きとかそういうのもわざとらしくてなんかダメだった。登場人物多すぎるんだよな。その辺は悪役を1人にまとめなかったのが敗因だと思う。映画には良い悪役が必要なんだ。わたしはかなしい。

 

27 のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~(☆1)

辻褄合わせりゃいいってもんじゃねえよ。

ドラミポスターでしゃしゃんな。

 

まずメデューサがらみの改変は「美夜子さんのお母さんは」の時点で「はいきたー感動親子展開ー感動親子展開は悪魔に食べられろー」となったのでもうそこで見る気がなくなったし、魔界歴程ゲットしにいく過程を追加したばかりにジャイアンがツノクジラを撃退しなかったり帰らずの原のキモイ植物がなくなったりと魔界大冒険のいいところをバッサリ切ったなという感じで「キャラに深みを与える」とかもうどうでもいいんだよ人魚出せよバーヤバーヤと呪いをかけまくった。魔界を大冒険しろ!あとグルメテーブルかけは美夜子さんの出した魔法グッズではなかったかなぁ………そういうところだよ全く。あと猫とかネズミの改変は何故必要だった??無駄にシナリオいじる暇があるのなら魔界をちゃんと大冒険してほしかった。クソが。おわり。

 

35 のび太の宇宙英雄記(☆3)

竜宮城のプールサイドへ行こう。

新ドラオリジナルだけどお話がとっちらかってないし無駄な感動要素がないというだけでかなりまとまってて見やすい。何より新ドラオリジナルの中では悪役がかなり魅力的。終盤まで真の目的をドラえもんたちにベラベラ喋らないし、目的に合わせて無駄な行動をしていない。悪役にもそれぞれ見せ場があるし、いい塩梅でのび太たちを苦しめるのもいい。それだけで新ドラオリジナルの中でかなり出来がいい。それに悪役のやってることがかなり悪どいんだけど、現実味あってすごい。特に三人衆はドラえもん映画悪役選手権があったら個人的にドラコルルといい線行くと思う。ハイド好き。バーガー監督?多分旧作AIたちの流れを汲んだキャラなんだと思うけど、ちょっとかわいらしすぎたかな。

 

難点を上げるなら、それぞれの特技が往年のドラファンからしたら「それは特技なのか?」と思わせてしまうところだろうか。確実にのび太は射撃にジャイアンは歌だし、しずかちゃんはバイオリンやバレエだと思う。満足行くのはスネ夫くらいじゃないか。ジャイアンの歌としずかちゃんのバイオリン攻撃とか、せっかく英雄になるんだからかっこい射撃のび太も見たかった。それにアロンがどう見てもチンプ………マール星から来たのかな……そいでもっておまけに………いや、なんでもない。ちょっとダイレクトすぎて気になったぞ。

 

次回

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