あのにますトライバル

旧さよならドルバッキー。

信頼関係とか他人を尊重するとか

なんとなく。

 

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この漫画が話題で、公開されているところまで全部読んだ。読んだ上で思ったことをちらちら書く。


〇どこまで行ってもこれは平行線だし、「わかりあえない」ということをどこまでも辛辣な形で描いた漫画だと思った。家に帰りたくないと思う辛さとか心を閉ざす以外に解決策が思いつかないほど追い詰められた気持ちとかもわからないでもない。わかる気もするけど、こうやって傍から見たらどっちも愚かとしか思えない。


〇ただギルティ度が高いと思うのは夫側だと思う。言動や過失ではなく、こういう事態に陥っていることに対して妻の側は自覚的なのに対して夫側はどこまでも無自覚で「俺なんか悪いことした?」という態度を崩さない。根本的な妻の感情に寄り添わず、その場しのぎの関係修復ばかり試してくるのは妻として全く面白くないだろう。

 

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〇これは単なる夫婦間の問題というよりいじめやハラスメントの構造に近い。妻としてはずっと虐げられている状況で「私は被害を受けています!」と無言で状況を叫んでいるのに夫は「怒ってる彼女を慰めよう」ではなく「俺の居心地が悪いから機嫌を直せ」という行動原理で動いている。今まで言われてもやらなかったことをそそくさと始めたら、悔い改めたというよりそのように見られても仕方ない。そう思い至らない時点でギルティだ。無自覚も人を追い詰める。いわゆる「加害者」と呼ばれる立場の人はほとんどが自分の行動が相手にどう受け取られるとか考えていないと思う。そこがハラスメント的だと考える。


〇大体にして妻と喧嘩したというのに肝心の妻とトコトン向かい合わないで他人からのアドバイスを形だけ試してみたり結局家から逃げるだけという時点でそこに愛はない。ぶっちゃけ子供に食べさせるから甘口のカレーを作ったのに「俺は辛口が好みなんだ」と言い出す時点で子供に対しても愛がねえなとか思う。本当に子供が可愛かったら辛口がどうのこうのの前に甘口のカレー食べてる子供見て「尊いわぁ」とか思うんじゃねえのかなと思うわけで。子供の前でてめぇの好みなんか知ったこっちゃねえよスプーンくらい自分で出せよボケということなんだけど、本人そこに気がつく気はない。


〇ここら辺は感覚的なものもあるので難しいんだけど、「寄り添う」と「自分のミスを帳消しにしてもらう」って全然違う感覚なんだよね。「怒らせたね、ごめんね怒るの疲れたよねでも怒らせたから言う資格ないよねどうしよう」という態度と「怒らせた、気まずいなご飯出してくれるかなどうしよう」という態度はかなり露骨に伝わる。この漫画で夫が講じてきた策は全部後者だったというところが「他人の入れ知恵」という形で出ていたのはいいですね。


〇じゃあ夫が全て邪悪なのかと言えば、妻にも相当落ち度があると言えばある。家庭の最小単位は夫婦と言われているわけで、夫婦間の信頼関係を先に壊してきたのは妻だったのかもしれない。そもそもスプーンが出ていないのを「スプーン取ってこい」なんて言わせるように仕向けてきたのは今までスプーンを出してやってきた結果なのであって、最初から食卓の準備は二人でやるなどしていたらこんなことにはならなかったと思う。


〇知人の話だけど、旦那さんがそんな風に全て上げ下げしないと食事しない人で、朝食にバナナを毎食食べるんだけどバナナをバナナ置き場から持ってくることもしないで、うっかりバナナを食卓に出し忘れると「バナナ!」とだけ言って自分からバナナを取りに行くことは一切しないらしい。もちろんそんな旦那さんもアレなのだけど、奥さんは毎食ちゃんと用意してしまっているので旦那さんは結局自分でバナナを取るレベルのこともできないでいるらしい。悪い言い方をすれば「しつけがされてない」ということだと思う。


〇だから夫がこんな自分本位なのも言い換えれば妻がそういう風に仕向けてしまったとも言える。依存症の治療でよく言われるのが「本人の自覚を引き出すために、本人が困っていても決して助けないこと」というのがある。わかりやすいところだと買い物依存症ギャンブル依存症の人にお金を貸してしまうと「泣きつけばお金が貰える」という成功体験を得てしまい逆効果になってしまう。それと同じで妻も夫のワガママに良かれと思って付き合い続けてこんな事態を引き起こした可能性は高い。これは別に女性側に限った話ではなく、信頼関係の構築に失敗するとどこでも発生する話だと思う。


〇要は信頼関係の話であり、お互いから逃げた結果の不幸である。もっと早い段階で第三者に介入してもらうのがよかったのだと思う。理想は夫が育児に対して無理解であるということがわかった段階で双方の実家に掛け合えばまた違った結末があったと思う。例え夫実家が残念な嫁いじめ環境だったり妻実家がとんでもない毒親家庭だったとしても、問題を外に出すというのはそれだけで解決に向かっているということだと言える。漫画の妻のようにひとりでじっと耐えるのはよくない。多くの指摘があるけど、何より子供のためにならない。


〇ここまで書いてきて、ちょうどタイムリーな増田だと思ったのでここに出しておく。

 

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〇他人に寄り添うというのは信頼関係を構築すること、目の前のことから逃げないで自分の非を直視することになっても相手を傷つけたならそのために行動すること。人間に興味がないというよりそういうところから逃げ出しているだけだと思う。あとミオちゃんは若いので年上の男の人から好意を向けられて舞い上がってるだけかもしれないから気をつけて欲しい。


〇つらつら書いてきたけど「俺の方が私の方が」とか思い始めると辛くなるのでそうなる前に抜本的な解決策を探すのが大事なんだと思う。それが出来れば苦労はしないよ、と言われたらそれまでなんだけど。おわり。