令和元年もまもなくおしまい。そんなわけで今年の増田を振り返っていきましょう。BGMとして第九の第四楽章がオススメです。
例によって例のごとく、何らかの基準があるわけではない好き勝手なセレクトなのでご容赦ご勘弁願います。なお上半期編はこちらからどうぞ。
トラバ大賞
評)元々の増田は「みんな前世ではどんな最後だった?」という平凡なアンケートものだったのを昇華しきった素晴らしい増田。元増田がアンケートタイプなので比較的多いブクマが集まっていたのに対してこっちにはあまり注目が集まらなかったのが残念で仕方がない。
評)更にくだらない増田の解説を全力で行う増田もさそりアーマー効果*1でかなりポイントが高く、とても熱量が高くて前者と合わせて歴史に残る傑作になると思う。
とりとめない賞
評)その始まりから予想も出来ない着地点が見事。何かを書こうとして書いていたらこの着地は絶対有り得ない。そしてこういうタイプの文章は今やネットで読めるところはそうそうないと思う。
全裸賞
評)こういうヴィジュアルがパッと出てくる増田は心に残りやすい。そもそも覆面してるんだから全裸とは言わないのではないかとか裸で何が悪いとかそんなことを考えてしまう。インパクト勝負増田。
アオハル賞
評)セクハラ的な内容もあるけど、男子校高校生のいい意味でアホな感じが滲み出ている増田。エロ漫画の効果音係は一番盛り上がっただろうな。ここだけでも印象深い増田。こういう系の話だと「修学旅行の夜に天下一武道会が開催されその後正座」という話が今のところ個人ランク最高一位だけど個人的すぎる話だなこれは。
ポエム賞
評)匿名故か、増田には性体験の告白がとても多い。個人的な好みになってしまうが、珍しい性体験の話も好きだけどこういう素朴な頭を使って書いていない文章に惹かれてしまう。セックスのドライブ感が溢れているからだろうか。
流行語賞
評)1発ネタの短文増田なんだけど、決済音の引き笑いがリアルに想像できる躍動感に溢れる増田。「〇〇ペイ」が流行語になったことだし、もっと評価されていいと思う。
頑張ったで賞
評)「片付けができない女」とか言われて久しいけど、こういったメンタルの不調で片付けを中心とした生活ができなくなるというのは恐ろしい。そして「料理はやればやるだけレベルが上がる」というのは間違いないと思う。味音痴やメシマズを除き、料理に自信の無い人は大体スキル不足だったりすることが多い。これは片付けにも言える話で、自転車に乗る練習みたいなものだと思う。増田は今は回復したのだろうか。
令和の時代到来賞
評)ここの評を書くのに3回くらい読み返したんだけど、まるで何を書いていいのか検討もつかない。それほどここに書いてあることは衝撃的だし、もう「読め」というしかない。変わったセックス枠にしておくには勿体ない怪作。
旅日記賞
評)本人がカクヨムにも掲載したということから増田アワードに載せることを迷ったけど、内容は文句なしでここに載せたいものなので載せる。内容はぶっちゃけ全裸とかあまり関係なく外国の風俗記として読んでも面白い。最近流行りのサウナ道の体験記としても興味深い。
ライフハック賞
評)この根拠の無い自信は素晴らしい。そりゃ感じられないより感じられる方が人生は豊かになるだろう。だからと言って乳首を開発すれば人生が豊かになる訳では無い。人生はむずかしい。
キッズ賞
評)特にオチがないところがとてもいい。増田には変な告白をするようなタイプと何気ない日常をうまく切り取るタイプがあって、これは後者のいい例だと思う。だけどそういうのは地味だからあんまり目立たない。積極的にそういうのを選んでいきたい。
まなび賞
評)とりとめがないのだけど、学問に向き合っている姿勢が見て取れる増田。派手か地味かと聞かれたらひたすら地味な増田なのだけど、10年後に読み返すならこういう増田の方がいい。
モシモシ賞
評)おそらく本文が半角4文字で1000userを超えるというのはもう二度と出ないのではないだろうか。個人的な話になるが、この増田を見つけた日にキウイフルーツが爆発するというどうしようもない出来事があって超落ち込んでいたところにこの増田を見つけて超幸せになれたのでこの増田には感謝している。個人的にも下半期のナンバーワンを送りたい。
マドレーヌ賞
評)この勢いの文章はなかなか見かけない。まず誰に語りかけているのかわからないし、誰の話をしているのかも読んでいかなければわからない。それでいて食べ物と密接に絡み合った家族の記憶が増田の中だけで徐々にほぐれていくような、でも読者は完全に置き去りというスタイル。「失われた時を求めて」の冒頭のような心象鮮やかな増田。
ヒストリー賞
評)タイトルにある某氏の話にとどまらず、本当にインターネットコミュニティの黎明期からいろんなことを見てきた人の証言として貴重。2019の締めくくりとして読み応えのある増田になっている。
2019年アワードまとめ
上半期ではこの人魚増田をナンバーワンにしていたけど、📞🐘と対決させたときに📞🐘のインパクトにはちょっと叶わないかなと思うので個人的2019ナンバーワンは📞🐘です。というか、増田史上にも「最短文1000user越え」という点で📞🐘はしばらく残ると思う。
でもなんで📞🐘ごときが1000user越えをしたのかと言えば、昨今の増田の情勢に一因があると思われる。特に献血騒ぎの頃から増田には常に言い争いをするだけの場になってきていて、ちょっとクスっとなる増田が減ってきてると感じていたところにちょうど📞🐘がすっぽりハマったという感じだと思うのです。
最近は増田の利用層が変化してきているという話もあり、いろんな話がバリエーション豊かに入ってきているかと言えば実はそんなことはなくて「喧嘩」が増田の基本になっていることは嘆かわしいことだと思うのです。そうなると誰でもクスっと来たりグッと来るようなものを探すと下ネタか猫になってしまう。個人的に献血騒ぎのようなことが持ち上がると確実に増田の雰囲気が悪くなるのでやめてほしいです、というか増田とブコメでずっと喧嘩しているヤツらは自分のブログでやれよって思っちゃう。思っちゃうけど、多分「ブログでやれ」っていうこと自体が既に時代遅れになりつつあるんだと思う。個人が個人を保ったまま長い文章を書くことはカッコ悪いことという認識が少しずつ広まっている気はする。その辺が「長文失礼」に込められている気もする。
増田をじっと見ているだけでも何となく時代の流れみたいなのを感じる。これが令和なのか。令和とは一体どういう時代になるのか。不安になったところで次回は「不安になる編」です。梅を見ながら待っていてください。
他の増田アワードはこちらから
*1:2014年に「夢の中で童貞喪失した」という増田についていた「俺はさそりアーマーに殺される夢を見たな」というトラバから。元増田の熱量に相反するようなすごくどうでもいい返しが増田愛好家の中でレジェンドとなっている。