あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

なつのたべもの

 暑いのでクソ役に立たない個人の雑感を書きます。

 

 最近暑い時に欲しくなるのはビール。酒は割と好きだけど、多分一番好きなのはビールなんじゃないかと最近思い始めた。いろいろ飲みだしたときはやれ日本酒は奥深い、やれウォッカもいいぞとかやっていたけど最終的に一番好きなのはやっぱりビールだ。暑い時にぎゅーっと飲み干すのが最高だ。ビールのいいところはつまみがなんだっていいところだ。王道の枝豆でもよし鳥の唐揚げよしウィンナーよしチーズよし焼き鳥よし魚よし刺身よし……刺身は日本酒かなぁ? 

 

 食べ物になると、やっぱりそうめん。ただでさえ暑い台所で熱い鍋をかき回してじゅわっと膨れ上がる鍋に水を何度も入れてゆで上げて水でよく洗って、しばらく冷蔵庫で冷やす。その間に卵を焼いてねぎとのりを準備。もちろんわさびも欠かせない。氷とめんつゆを準備して、ゆでたそうめんがよく冷えたらエアコンの効いた部屋でずるずると一気に食べる。うまい。栄養なんて多分ほとんどないのに何故かうまい。

 

 夏バテ防止のスタミナ系食事も欠かせない。豚肉とピーマン人参キャベツとニンニクをじゃーっと炒めて、ごはんと一緒にもりもりっと食べるのもいい。これも暑い台所で汗をかきながら炒めて、エアコンの効いた部屋でガツンと食べるからおいしい。さっき流れた汗が引いていく一方で別の汗をかく感じが面白い。

 

 そんなわけで辛い食事もおいしいと言えばオイシイ。最近食べた辛い食べ物は麻婆豆腐。市販のソースに更に豆板醤を入れてさらに辛い感じに仕立てる。暑い時に辛い物を食べて汗をかくって言うのはスカッとする。他に酸っぱいのもいい。冷しゃぶをガンガンポン酢につけて食べたり、鶏肉とエリンギを炒めてぶっかけポン酢でさっぱりメニューもいい。ポン酢は最強かもしれない。

 

 濃い味付けばかりで口が疲れたらそうめんに戻って、またスタミナ系に戻って、辛い酸っぱいを食べて……これの繰り返し。特に栄養とか考えないで食べたいものを食べている。夏はとにかく基本的に食欲がなくなるから、何か食べないとという気持ちでなるべく「食べたいもの」を優先する。そうでないと、本当に「暑いから何も食べない」になっていく。一度本格的な夏バテをしてそういう状態に陥ったので、とにかく「何かを食べる」ことが大事。でもそうめんだけだと本当に栄養がないからなるべく高カロリーなものを食べよう。

 

 そうは言っても、夏の王様はやっぱり「麦茶」だろうなと思う。麦茶をひとくち口にしたとたんに「夏」が口の中で広がる。今は21世紀も初頭とは言えないくらい先に進んできたけれど、何となく小学生時代を過ごした20世紀末の夏休みを思い出す。ウーロン茶や緑茶や紅茶にはない「ノスタルジー」を麦茶は持っている。それはお祭りの縁日で買ってもらったイカの醤油が焦げるにおいとか綿あめ屋の横を通った時の甘ったるい匂いのような、浮かれた熱気の中に浮かび上がる「ぼくらのなつやすみ」の結晶なのかもしれない。

 

 そんな感じで夏に食べるものに想いを馳せつつ、エアコンの効いた部屋で飲むアイスコーヒーはうまい。アイスコーヒーはブラックのほうが好きだ。ホットコーヒーにはミルクを入れたいのに、アイスコーヒーはギンギンにブラックの方がいい。なぜだろう。夏になるとビールがうまいのと一緒で、きっと夏がそうさせているんだろうなと思うことにした。取り留めのない話おしまい。

 

今週のお題「夏の食事」