あのにますトライバル

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【洒落怖】「ありがとう、ウルトラマン」の話

 洒落怖シリーズ第二弾です。さっそく有名どころを外してみました。怖い話が苦手な人は閲覧注意です。

 

「ありがとう、ウルトラマン」

 

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 要約すると、「部屋に複製画を飾ったら怪奇現象が起こるので対面にウルトラマンのポスターを貼ったら収まった。と思ったらウルトラマンのポスターが剥がれて大ピンチ!」というものです。やたら人気者の固有名詞が出てくる話って「日常に忍び込む怪異」みたいな感じがして好きです。アニメや漫画の最終回都市伝説が流行る仕組みと一緒なのかなあ。

 

 ちなみに問題の複製画はこちら。ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「スペードを持つイカサマ師」というとーっても有名な絵なんですけどねぇ。

 

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 この話はポップなモチーフがちりばめられていますが、大まかな要素は「霊道」と「人形」でしょう。モチーフを古臭くすると「霊道に当たる場所に鏡台を置いてしまったので毎晩金縛りに悩んでいたところ、家に古くからある人形が守ってくれた」という「いかにも~」な話に仕上がります。以下の話は話半分に聞いてください。

 

 霊道とは何か、ということなのですが簡単に言うと「霊の通り道」です。「ライフストリーム」という言い方のほうがピンと来る人も多いかもしれません。ライフハック的に言うと病院や学校など、人のたくさんあつまる場所には一定の「雰囲気」が生まれます。その雰囲気はその場にどんどんたまり続けることはなく、見えない流れのようなものを作って拡散されていきます。その道筋がいわゆる「霊道」だと思ってください。その流れがよいエネルギーのものもあれば、悪いエネルギーのものもあります。『ありがとう、ウルトラマン』では複製画によってさまざまなエネルギーが引き寄せられていたところにウルトラマンのポスターを貼ったことでエネルギーのバランスが崩れ、怪異が起きたということです。

 

 そしてウルトラマンの人形ですが、東洋的な思想で特に日本人は「無生物に愛着を持ちやすい」性質があるそうです。このように森羅万象に魂が宿ると言う考え方は古来より「付喪神」という概念で語られてきました。ウルトラマンと言うところが非常に俗っぽいのですが、愛着を持った人形と言うことには変わりありません。上記の話だとウルトラマンが守ってくれた、というよりウルトラマンに蓄積されていた体験者のエネルギーが負のエネルギーと戦っていた、というところでしょうか。

 

 そういえば風水か何かでも「全体的に黒いポスターを貼ると悪い気が入って来やすい」「ジグソーパズルは幸せが崩れやすくなる」と聞いたことがあるので、開運を願う方は夜景のポスターやジグソーパズルを外したり、位置を変えてみたりしてはどうでしょうか。特に寝室の枕元は危ないらしいです。また、汚い部屋はエネルギーの流れを止めるために悪い空気をとどめやすいらしいです。

 

 つまり、部屋を明るく、きちんと整理しようということですね。オカルトチックな話って、昔の人のライフハックだったりするので面白いです。

 

 それでは皆さん、霊道には気を付けてお過ごしください。