あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

ドラえもん映画感想Part6

今回は最高ランクと最低ランクが同居しているぞ!

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

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*基本五段階評です*
☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

6 のび太の宇宙小戦争(☆5)

ペラペラとよく喋る犬だなぁ。

文句なしの推し映画。これと「大魔境」が個人的ツートップ。次点がパラレル西遊記、海底鬼岩城。

 

映画のパロディとして始まる本編は映画の撮影から始まる。可愛らしい宇宙人パピとよく喋る犬、イカついクジラ型の宇宙戦艦とキャッチーな仕掛けが満載。特にパピと小さくなって遊ぶシーンは「こんなこといいな」を体現している屈指の名シーンだと思う。それからスネ夫の映画撮影。F先生の趣味大爆発な感じがとても好き。

 

そして宇宙小戦争と言えばドラコルル。悪役がいい映画は大体面白い。ドラえもんたちの動きを見て的確な指示を出し、裏をついてギルモアへのご機嫌伺いをしながら全面的に信用していない。この悪役キャラが最高にいい。間違いなくドラえもん映画悪役選手権があったら大差をつけて1位は間違いない。次点はインパクトのギガゾンビやオドロームあたりだろうか。ナポギストラーは人間を舐め腐っていたのが敗因だったのでその点敵に敬意を持っているとも思えるドラコルルは気持ちいい。

 

他にも映画のパロディとかスモールライトの時間切れとか主題歌とかペラペラとよく喋る犬とか見どころばかりで令和の今観ても面白い。リメイク?俺は原作パピが可愛らしいと思ってるんだ、放っておいてくれないか……。

 

14 のび太のブリキの迷宮(☆4)

多分ドラえもん映画で一番「絶望」が多い。

ドラえもんトラウマ映画ランキング上位勢。恐らく1位はこいつか日本誕生だろう。コンセプトは「機械に頼ってばかりでは行けない」ということでドラえもんが誘拐されるという前代未聞の話。最初から「砂嵐のテレビが話しかけてくる」というところで、もうとにかくめちゃくちゃ怖い。夢だか何だかわからないホテルに行ってみると無人の車が送迎してくれる。ホテルに入るまではホテルもかなり怖い。その後の大迷宮、ドラえもん破壊、メカトピア潜入のジャイスネに関してはかなりヤバい。チャモチャ星の人の無邪気っぷりも結構怖い。

 

「機械に頼らない」は今見るとちょっと古臭いテーマだし、「手動で根性とか老害(笑)」みたいな世の中なんだけど「機械が反乱を起こす」というのはまあまあ有り得ることではないかと思う。例えば某銀行のシステム障害、突然のシステム障害による通信制限で混乱する世の中、台風で運行できない電車に怒る人達。それでも生きていかなきゃいけない私たちは今後どうするのか。そんなことはとりあえずコンピュータウィルスで解決ということで。終わり方がちょっと強引だけど、それはそれ。「ドラえもん映画の不気味さ最頂点」だと思うのでそういう意味では非常に見応えのある作品だと思う(ので初心者に安易に勧めることはできない)。

 

22 のび太の翼の勇者たち(☆2)

あいきゃんふらい!

ドラえもん一行ではなくバードピアという舞台とグースケというキャラクターの物語。ドラえもんたちはあくまでもグースケの冒険のサポート役なのである。そう割り切ると結構面白いしテンポがいいからスルスルと作品に引き込まれるしレースのシーンの迫力はなかなかなんだけど、「それドラえもんである必要ある?」と思う。地味に鳥の話がたくさん出てきたのはよかった。それ以外は特にない。地味オブ地味。「とってつけた未来の時間犯罪者が出てくるとつまらない」の法則からは少し外れるけれど、結局未来の人が関わっていたという結末は拍子抜けだった。

 

あと公開当時の宣伝で「ネコ!」というところが本当に嫌で嫌で「おれのしってるどらえもんはしんだんだ」とこの時確信したものだった。映画としては見れなくもないけど、それってドラえもんである必要ある?という奴ですね。もういいです。

 

30 のび太の人魚大海戦(☆1)

やるなら海底鬼岩城リメイクやれや。

映画30作品という記念すべき作品なのだが、各方面に「オマージュですよ(チラチラ)」がすごすぎてマジつまんねえ。ソフィアさんとハリボーのキャラよくわかんねえ。過去の因縁とかどうでもよい。唐突に出てくるさかなクン武田鉄矢。そしてマジでいらないドラミ。海底鬼岩城オマージュするならリメイクしろ。魔界大冒険と竜宮城の8日間要素多すぎ。とりあえず新ドラは異世界の姫設定をやめるべき。異世界に行くならちんたらしてないでもっと早く異世界に行って世界を掘り下げて欲しい。ぶっちゃけ観客も「海底鬼岩城」見てる前提で作っているとしか思えない。いらねえだろあのテント。

 

あと各方面で散々言われているけど「ぎょしゃ座」の話は本当にダメだと思う。ここで従来のお勉強パートなら「今僕らが見てる星は恒星と言って星自体が太陽みたいに光ってるんだ。ぎょしゃ座の星も太陽と一緒だから生物は生きられないよ」くらいのセリフが入ってもいいと思うのだけど、ジャイアンのギョーザで全て流されるしどこでもドアで夜のところに行くし……せめて本当にぎょしゃ座が見える場所に行ってもらいたかったなぁ。本当にここだけですごくマイナス。ラストもそんなに盛り上がらず、何だったんだろうな感がすごい。なんだったんだろうな、マジで。

 

38 のび太の宝島(☆1)

親子喧嘩はよそでやってほしい。

正直上のひとことに尽きる。

 

まず宝島なのに「海賊行為」が出てこない。あのクソみたいな南海大冒険ですら本物の海賊を出していたのに、こっちは「時空海賊」ですって。略奪行為は?戦闘は?まさかあのアレだけ?アレは何故襲いかかってきたの?海の底からお宝を拝借してるのは海賊ではなくトレジャーハンターでは。訳が分からないや。

 

あと本筋もよくわからない。個人的に「子供たちを頼む」と母親が死んだら父親がグレてゴー☆ジャスみたいな格好になって「父さん明日から海賊で食っていこうと思うんだ」とか言ってきたらフロッグじゃなくても反発すると思う。余談になるけど、個人的な感覚で時空海賊たちのキャラデザとのび太たちのキャラデザが一致してないのものすごく気になった。やるならもっとドラえもん世界に寄せたデザインがいいんだけど、もうその願いは叶わないのだろうか。

 

とにかくこの物語をするのにドラえもんである必要が全くない。無駄に多い登場人物にぐちゃぐちゃの時系列、ドラえもんが冒険しているのではなくゲストキャラが成長する過程をのび太が見守っている感じ。あとさぁ、「宝島」なんだから隠された財宝を見つけるのが最重要目的にしとこうよ……「この地球が宝物だ」とかさぁ、そういう「君といるだけで最高のプレゼントだ」みたいなのはお金のない若い人がやるから尊いのであって、特段環境がテーマでもないドラえもん映画で言われたかないんだよ。やるなら雲の王国くらいの問題意識持ってきて欲しい。それか大魔境のジャイアンが財宝を見てなんて言ってるか見てきて欲しい。結局このドラえもんで何がやりたかったの?親子喧嘩?親子喧嘩はよそでやってくれ。

 

次回

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ドラえもん映画感想Part5

ついに「基本」の意味が明かされる。

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

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*基本五段階評です*
☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

5 のび太の魔界大冒険(☆4)

どら焼き降ってこい!

チンカラホイの初期傑作。「魔法の世界に行きたいな」からの怒涛の展開。「魔法世界になってものび太のび太」というのが面白い。魔界星に乗り込んでからの冒険が本当に好きで、人魚とツノクジラ、帰らずの原のキモイ植物、からの道路光線(ここ大好き)。一人で駆け出していく美夜子さん。超怖いメデューサと謎の石像の正体、そして最終決戦へ……。息付く暇もないとはこのことかも。

 

悪魔と戦うわけなのでとにかく怖い。メデューサが怖いのは言うまでもなく、デマオンも手下の悪魔も見張りの石像も結構怖い。そんなわけなので唐揚げだの塩茹でだのとか唐突に終わるところも怖い。でも「星の数がひとつふたつみっつよっついつつむっつななつ!」は超怖いシーンで挟まれるコミカルのためかなり印象に残ってるし、未だに「星の数」と聞くと「ひとつふたつみっつ」と頭の中で再生されてしまう。最後ののび太と美夜子さんのシーンもなんか好き。単純に愛してる。

 

13 のび太の雲の王国(☆3)

ようこそディストピア

名作と名高いのだけど、個人的に好き好きじゃないのよね。いや好きだけどさ、好き好きじゃないのよ。これと「アニマル惑星」のコンボってメッセージ性が凶悪なまでに強く、娯楽として見るにはちょっと身構えちゃうんだよね。ただ導入の「天国のある雲はどこですか」に始まり雲かためガスで雲の王国を作るところ、株式で運営をするところなどはドラえもん映画の中でもかなり好き。そしてお勉強タイムとして絶滅動物展覧会も好き。この後絶滅動物をメインにしたはずの映画が……そんなものはなかった。

 

ただ天上人が「お前何様だよ」というレベルで怖い。雲の上からコソコソやって気に入らないからと天罰を与えるような真似はかなり怖い。確かに90年代前半はヒステリックな環境問題についての警鐘的な作品があって、これはそのひとつだと思うとそういう時代だったんだろうなと納得はできる。また適当にさらって来た地上人に発信機を付けさせるなど行き過ぎた監視社会の風刺もあったりしないかな、とか思う。話が通じるか通じないかという点では同じことをしようとした「さらばキー坊」の植物星人よりなんか怖い。「あらそいするあいつら悪い、あらそいしないおれたち偉い!」みたいな感覚があるのだとすればこの作品はそこも含めて見所なのかなぁと。「我々は選ばれた種族なので野蛮な種族は滅ぼして構わない」というのは天上人も地上人も変わらない気がして……。個人的にホイくんやキー坊の再登場はちょっと微妙派。キー坊、あんなに逞しくなっちまって……。

 

21 のび太太陽王伝説(☆3)

王子とのび太

マークトゥエイン的なのび太のび太のび太する話。映画のび太が射撃以外でクローズアップされるのだけど、のび太と正反対の性質を持つティオを登場させることでのび太の性質を更に強めた感じがした。とにかくゲストキャラがいい。王子たるもの強者であらねばと突っ張る感じのティオに対して勉強も運動もダメだけど基本親切なのび太の対比に終始し、最終的に共闘するシーンはよかった。また前作、前々作に比べて話がわかりやすく、今は何をしているのかという場面が明確になっていた。ただ鑑賞に堪えるというだけであり、リピートして見たいかと言うとそうでもない。ライバルキャラのビジュアルはよかったのに今ひとつ活躍しなかったのは気になるところ。あと気になったのは、マヤナ国がマヤ文明アステカ文明オルメカ文明をなんとなくほわっとまとめたような国だったので、もっと厳密に「〇〇年のどこどこ」とラーメンとコショーならぬ時代考証をしっかりさせればよかったと思いました。

 

29 のび太の新宇宙開拓史(☆0)

開始20分で吐気がした。

すっごく評判が悪いので覚悟していたんだけど、それにしてもひどい。これはリメイクではなく「宇宙開拓史」を元にした何らかの何かじゃないかな。あまりにもひどいので箇条書きにしないと収まらないので箇条書きにする。

 

〇全体的な作画

良く言えば「柔らかい線」「あたたかみのあるタッチ」、つまりふにゃふにゃで頼りない作画が気持ち悪い。

 

〇ロップルくん

デザインと声優のせいで女の子にしか見えませんでした。のび太との友情がブレブレです。

 

〇クレム

この声の子は悪くない。悪いのは世の中や。

 

モリー

誰だおめえ。おめえ絵と声があってねえぞ。知らねえ奴の話は他所でやってくんろ。

 

ギラーミン

小物悪党になったバトーさん。バトーさんはそんなことしない。捨て台詞も吐かないし変なポーズもしない。

 

〇ガルタイト工業

ブルトレインは何故消えたのですか。何故主任はあんなにも小悪党になったのですか。チュートリアルはちゃんと仕事してると思いました。

 

〇ラスト

「もうひとつの宇宙開拓史があったんだね」

ばくだんを20個出してくれ。

 

〇まとめ

キャラデザが嫌だとか展開が嫌だとかそういう次元にはない。まずアニメ作品として見れたもんじゃないし、リメイクとしては余計な新キャラを出したのに大した活躍をしないどころか宇宙開拓史のキモであるギラーミンとの対決や別れのシーンのエモさを全開で削いできたという時点で「スタッフの飼ってるハムスターが人質にとられていたのでは」と不安になる。

 

37 のび太の南極カチコチ大冒険(☆5)

やっと会えたね。

ぶっちゃけ新ドラに何も期待もしていなかった私の心の氷を溶かした作品。テンポのよい進行に南極という未知の世界に行くワクワク感。ガチめのお勉強パートからの異世界突入。究極の一期一会からの友情。ドラえもんの道具をフル活用する展開。それなのにラストはやっぱりドラえもんだしサイエンスだし過剰に感動にならない。なんだこの急に良質なドラえもんは。何があったんだ。

 

個人的にドラえもん映画の真骨頂はこの「お勉強パート」だと思ってるのでガッツリお勉強やってくれたこの映画はそれだけでポイント高い。それに序盤の謎をだんだん解き明かしていく系の魔界大冒険的なシナリオ。「ここ掘れワイヤー」というドラミ回の有名な怖い秘密道具。うるさくないゲストキャラとかっこいい悪者(?)。ちゃんとドラえもんの道具で解決するところとかラストのいい感じなまとめとか。個人的にしっかりハードにSF的なことをやってくれたのがよかった。生命誕生の秘密とか10万年凍っていたとか。ドラミのゴリ推しとか何故か黒べえの仮面を被ってる博士以外特に気にならなかった。面白かった。またこういうものを見たいものである。

 

次回

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ドラえもん映画感想Part4

怒涛の低評価ラッシュ!

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

 

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*基本五段階評です*
☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

4 のび太の海底鬼岩城(☆5)

海で山登りすればいいんだよ。

科学からホラー、オカルトに世界大戦と少しずつズレていく主題が本当にすごい。前半の怒涛のお勉強タイムも好きだし沈没船にイカのホラータイムも怖いし海底人とのオカルトタイムからの世界の滅亡をかけた戦いまでかなり要素てんこ盛り。てんこ盛りすぎるしストレートにリメイクが難しい作品。だからこそ印象に強く残っている。そしてジャイアンにぶん殴られそうになりながら夏休みの宿題を終わらせるのび太が好き。一瞬出てくるママの似顔絵らしき提出物が笑える。

 

この作品の元になったと思われる「海底ハイキング(出来の悪いコピーロボットが超好き)」が本当に好きで、それで深海に興味を持ったところがあるのでそれをドラえもん5人組でやってくれたことに感動した。どうしてもラストのバギーちゃんに全て持っていかれるのだけど、前半の海底についての話やバミューダトライアングルムー大陸アトランティス大陸に核の冷戦構造までガチガチにモリモリな中身に目が離せない。どこを切り取っても面白い。あと幽霊船とか巨大なイカとかテキオー灯の時間切れ問題とかポセイドンのビジュアルとかトラウマポイントもモリモリ。語り尽くせないので推し作品。

 

12 のび太ドラビアンナイト(☆3)

わしの自慢のコレクションじゃ(中年独身男性)

ドラえもん映画史上最も過酷で危険な旅をしていて、シンドバッドに会うまでハラハラが止まらない。そしてシンドバッドに会ったらウザいオッサンでまたハラハラする。このシンドバッドが今作の要なんだけど、本当にかっこ悪いオジサンを描いている。二言目には「わしの自慢のコレクションじゃ」とコレクションの自慢をし、人の話を聞かないでいつまでも夢の世界に篭っている……F先生はなんか思うところがあったのかもしれない。

 

そんでドラえもん映画の中で史上最大の過酷な旅を繰り広げている。導入こそ絵本の世界でメルヘンチックだけど、バグダッドについてからは海で溺れて砂漠で遭難して、それから「砂漠とは」のお勉強タイム。改めて見ると本当によく砂漠の特徴を紹介している。ただ後半「結局未来人かよ」とか「架空世界と現実世界の境界とは何だったのか」とかF先生が苦労した跡が感じられる。その境界については「夢幻三剣士」に引き継がれ、訳の分からないところに着地してしまった感じがする。

 

ただ悪役がガチの悪者なのでマジで悪いし怖いのは安定感があっていいと思う。アブジルの鞭にビビったちびっ子は多かっただろうな。悪者が悪いと映画は結構面白くなると思う。

 

20 のび太の宇宙漂流記(☆1)

ぶっちゃけつまらない。

公開当時映画館に見に行って「つまらなかった」という感想だけ覚えてた本作。前作(南海大冒険)のこともあり、それ以降映画館に行かなくなった決定的作品。今回もう一度見直して見たけど、やっぱりつまらない。何がつまらないのか考えながら見ていたけど、「場面が単調で何をしているのかわかりにくい」「ゲストキャラに魅力がない」あたりに原因がある気がする。とにかくリアンがただの正義感強い男の子でしかなく、ストーリーに都合のいい動きをする人形みたいな感じでなんだか不気味だった。ゴロゴロに至っては存在意義すら謎。玄田哲章の無駄遣いではと不安になる。更にアンゴルモアも結局何が何だかよくわからないままやっつけられ、ふわっとした解釈で終わるしドラえもん一行も何故かふわふわしている。主題歌も映画にあっているのかよくわからない。とにかく全体的に単調でふわふわしている。映画とはなんだろうか。

 

ちなみによく怖いと言われる眩惑の星ですが、ナンバリング1桁ドラえもん映画見てればあのくらいの演出普通だと思うんだけどなぁ。子供なら怖いと思うかもしれない。

 

28 のび太と緑の巨人伝(☆1)

謎の姫様出すのやめようぜ。

のび太の変なペットシリーズ「さらばキー坊」を映画化。個人的にかなーり大好きなキー坊エピソードが映画化ということで嬉しかったのですが……キー坊のビジュアルが……キー坊のビジュアルが……(各自怒りの表現を考えてみてください。とうてい言えないようなことを口走っているようです)……。

 

原作キー坊は死んだのだと思い、映画を見たのだけどこれもまー酷い。「さらばキー坊」をやりたかったのではなく、「さらばキー坊」をダシにジブリっぽいのをやりたかったのではないだろうか。キー坊をかっさらう、緑の巨人が破壊する、謎のワガママ姫様が活躍(?)する……。ぶっちゃけこのリーレのキャラが最後まで全く理解できなかったし、植物星の住人が何故地球を侵略(?)しようとしたのかもよくわからなかった。結論ありきで話を作ってるからバックボーンが全く見えない。なんか植物星自体がこの映画のために作られたセットみたいなんだよな。コーヤコーヤ星や恐竜人の地底世界みたいに「異世界」というのがイマイチ伝わりにくい。あとキー坊のビジュアルは当たり前だけど森の民のビジュアルもダメダメだぞ!!あれでは植物星の住人ではなく葉っぱの服着てる人間だぞ!!「獣人描いて」と言われてバニーガール描くようなものだぞ!!!多分その辺に張りぼて感があるのだろう。とにかくキー坊はダメだ。奴は死んだんだ、忘れろ。

 

36 のび太の新日本誕生(☆2)

タイムパトロールに解決してもらったっていいじゃん。

基本的に評判はいいし、アレとかソレを思えば映画としてはかなりマシなんだと思う。でもやっぱり「親子感動系」をねじ込んできたり「タイムパトロールには頼らねえ」という謎の意地を張っていたりで個人的な解釈違いが激しく、特に終盤は「いいよもう」といじけたくなるくらいつまらなくなった。

 

主にいじけた要因としてドラえもん達がギガゾンビと直接対決していたのですが、これがもう嫌。「タイムパトロールが入ってくるからドラえもんが活躍しない」という意見もあるのだけど、大人の犯罪者に立ち向かうのはタイムパトロールであってほしいのだよ。ドラえもんはあくまでも「子供の冒険」であって、「犯罪者を取り締まる」ではないんだよ。そこの解釈違いが嫌だし、ドラえもんが槍持ってバトルするのは完全に解釈違いなんだよな。ケッ。

 

あとツチダマの微妙なビジュアルの変化とか増殖してるのとか個人的にめちゃくちゃマイナス。元のあの不気味なツチダマが一気に土偶戦隊ツチダマンになってしまった。時空乱流や呪い師の説明シーンとか、もちろんツチダマのあの怖いシーン全般が全体的に怖くなくなっていて、日本誕生の魅力が50%割引されてると思ってる。わたしはかなしい。

 

次回

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ドラえもん映画感想 Part3

ドラ映画(というか映画そのもの)の出来は悪役に結構左右されてると思う。

 

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*基本五段階評です*
☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

3 のび太の大魔境(☆5)

みなさまようこそアフリカランドへ!

多分一番アツいドラえもん映画。そしてジャイアンによるジャイアン映画。実はこの映画の主役はジャイアンで「映画でジャイアンは良い奴になる」という法則の第1号だと思ってる。そりゃ恐竜や開拓史もそこそこ活躍するのだけど、やっぱり「大魔境のジャイアン」は一番かっこいい。序盤は無理を行って何だかんだとわがままを言い、探検の途中で母ちゃんに会いに帰り、猛獣に立て続けに襲われるんだけど、それも全て「タケシくんは全て責任を感じていたのよ」というのに通じてくる。これはジャイアン映画である。だからペコが一人で去っていく時に流れる曲はジャイアンのテーマで、だからみんなで強くなるのである。あのジャイアンのテーマからの流れはドラえもん映画史上でもかなりアツいと思う。主題歌がもうピッタリなんだわ……これは映画じゃないと出来ない演出。一切台詞がないのもいい。あと財宝を探しに探検に出たはずなのに、いざ巨神像の財宝の部屋を見つけたときに「こんなものに用はねえ(=それより大事なものがある)」というのが本当に好き。この演出が大好きなので宝島系の映画は(カット)。あとカリオストロやりたかったんだなーとかみなさまようこそアフリカランドへとか語りたいことはたくさんあるけど物語のメリハリがすごく好きなので最推し候補です。愛してる。

 

11 のび太とアニマル惑星(☆3)

おれゴリ郎じゃねえよー。

子供向けに見えてお勉強とトラウマだらけの作品。構造としては「宇宙開拓史」に環境問題を付随した「のら犬イチの国」だったりする。公開当時はあまり好きではなかったけど、改めて見ると展開のわかり易さとお勉強パートのガチさにびっくりしました。一瞬流れるアフリカの飢餓を描いた絵にドキッとしたものだけど、多分似たようなものが当時「ありがたみわかり機」で流れていた気がする。あれも怖い道具だと思う。

 

動物たちの可愛い世界とニムゲの住む地獄みたいな星のギャップがドラえもん映画だなーと感心した。ドラえもんって一見子供向けなんだけど、一皮剥くとSFなんかの深い深い色んなF先生の世界が広がっている。逆にどんな業の深いテーマでもドラえもんで覆えばなんか子供でも見ていい気がしてくる。

 

あとゲストキャラのチッポが大変魅力的で、「こんな子と友達になりたい!」というのを体現している気がした。ドラえもん映画の「究極の一期一会友情キャラ」として一番魅力的かもしれない。その他本当にかわいい犬のロミちゃんやゴリラ親子の天丼、ツキの月一連のご都合主義に勉強するママやのび太の「スパイさん」発言など見所はたくさんあるので「旧作見るならどれ」と言われたらとりあえずこれがいいかなぁと思う。自然を大事に系の話も雲の王国より強くないし、動物かわいいし、ニムゲ怖いし……。

 

19 のび太の南海大冒険(☆1)

劣化ギガゾンビ。

公開当時映画館に見に行った記憶がある。しかし「記憶がある」というだけでほぼ中身を覚えていなかった。途中で未来人と戦うところでイライラしたんだと思う。改めて見てもすげぇイライラするもん。未来人絡みになるまでは(まだ)よかったのに、時間犯罪者確定シーンあたりからぐっちゃぐちゃ。ただでさえゲストキャラ多いのにキャッシュとクロンに分ける必然性がよくわからんし、ニムゲっぽい奴らが海賊を奴隷にするのもわからん。ギガゾンビの場合は「神として君臨するため」という理由があったと思うけど、キャッシュは海賊を奴隷にしてなにがしたいのかわからない。未来の道具で何とか出来るのでは?

 

とにかくこのキャッシュという悪役が最悪。まず結局の目的が金儲けであり、そしてやってることがただの売人。更にやってることに17世紀である必然性が一切なく、捕まえたのびドラにベラベラと説明をする

(これが一番ダメ)。海賊を奴隷にするより未来の道具でオートメーション化してればよかったのでは。似たような悪役のギガゾンビは「旧石器時代の神として君臨する」という目的からヒカリ族を奴隷にしていたし、ドルマンスタインたちはのび太たちに最初は取引を申し出ていたし……とにかくベラベラ喋る必要が全くない。しかも「改造生物を売る死の商人」と言う割に生物改造には別の人物を割り当ててるし、お前は仲介だけかい、と。部下の半魚人たちもめちゃくちゃ弱い。それにタイムパトロールリヴァイアサン放置でいいのかよ。捕獲して空想サファリパークに連れてってやれよ。各地を放浪したペガグリドラコじゃないんだから……とにかくいろんなところがぐちゃぐちゃになってて、例えばベティがジャイアン好きとかそういうのもわざとらしくてなんかダメだった。登場人物多すぎるんだよな。その辺は悪役を1人にまとめなかったのが敗因だと思う。映画には良い悪役が必要なんだ。わたしはかなしい。

 

27 のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~(☆1)

辻褄合わせりゃいいってもんじゃねえよ。

ドラミポスターでしゃしゃんな。

 

まずメデューサがらみの改変は「美夜子さんのお母さんは」の時点で「はいきたー感動親子展開ー感動親子展開は悪魔に食べられろー」となったのでもうそこで見る気がなくなったし、魔界歴程ゲットしにいく過程を追加したばかりにジャイアンがツノクジラを撃退しなかったり帰らずの原のキモイ植物がなくなったりと魔界大冒険のいいところをバッサリ切ったなという感じで「キャラに深みを与える」とかもうどうでもいいんだよ人魚出せよバーヤバーヤと呪いをかけまくった。魔界を大冒険しろ!あとグルメテーブルかけは美夜子さんの出した魔法グッズではなかったかなぁ………そういうところだよ全く。あと猫とかネズミの改変は何故必要だった??無駄にシナリオいじる暇があるのなら魔界をちゃんと大冒険してほしかった。クソが。おわり。

 

35 のび太の宇宙英雄記(☆3)

竜宮城のプールサイドへ行こう。

新ドラオリジナルだけどお話がとっちらかってないし無駄な感動要素がないというだけでかなりまとまってて見やすい。何より新ドラオリジナルの中では悪役がかなり魅力的。終盤まで真の目的をドラえもんたちにベラベラ喋らないし、目的に合わせて無駄な行動をしていない。悪役にもそれぞれ見せ場があるし、いい塩梅でのび太たちを苦しめるのもいい。それだけで新ドラオリジナルの中でかなり出来がいい。それに悪役のやってることがかなり悪どいんだけど、現実味あってすごい。特に三人衆はドラえもん映画悪役選手権があったら個人的にドラコルルといい線行くと思う。ハイド好き。バーガー監督?多分旧作AIたちの流れを汲んだキャラなんだと思うけど、ちょっとかわいらしすぎたかな。

 

難点を上げるなら、それぞれの特技が往年のドラファンからしたら「それは特技なのか?」と思わせてしまうところだろうか。確実にのび太は射撃にジャイアンは歌だし、しずかちゃんはバイオリンやバレエだと思う。満足行くのはスネ夫くらいじゃないか。ジャイアンの歌としずかちゃんのバイオリン攻撃とか、せっかく英雄になるんだからかっこい射撃のび太も見たかった。それにアロンがどう見てもチンプ………マール星から来たのかな……そいでもっておまけに………いや、なんでもない。ちょっとダイレクトすぎて気になったぞ。

 

次回

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ドラえもん映画感想 Part2

別にリメイクを全部こき下ろすわけではないですよ。

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

 

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*基本五段階評です*
☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2 ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言


2 のび太の宇宙開拓史(☆4)

畳の下の西部劇。

チャミーがかわいくて好きというぐらいだったのですが、後から見ると完全に西部劇やってるなあと思います。開拓地の資源などを狙ってやってくるならず者企業。あの手この手で嫌がらせをするところに現れるスーパー保安官。派遣される凄腕の暗殺者と対峙する保安官。もう完全に西部劇ですね。これを一生懸命見ていた時は「よくある西部劇の筋書き」というのは理解していませんでしたが、後で「宇宙開拓史って西部劇だったのか!」と気がついてドラえもんの懐の広さを感じたものです。

 

そしてロップル君とのび太の友情がいい。銀河を超えてたまたまリンクした、というのがロマンです。ドラえもん映画にはこういう「究極の一期一会からののび太との友情」パターンも結構ある。ロップルくん、チッポ、サピオなんかは偶然野比家にゲートが開いたから会えたようなものだと思う。特にコーヤコーヤ星で月日を重ねたというのも二人の友情に説得力があって好き。

 

あと初期しずかちゃん(のび太くん、ジャイアン呼び)が絶妙に冷たいのもいいですね。そしてものを無くした時、夢の中へ行ってみたくなる人も多いと思うのですが、ドラマニアは心を揺らすのではないだろうか。あの別れのシーンはドラ映画至上の名場面だと思う。明日ーものぞーいてー。

 

10 のび太の日本誕生(☆4)

ドラえもんも家出!?

ドラえもん映画のトラウマランキングで上位確実の日本誕生ですが、これ「のび太の恐竜」と話の構造が大体一緒なのですよ。舞台が白亜紀から7万年前になっただけで「のび太が変なペットを卵から育てる」「大昔を長距離移動する」「時間犯罪者と戦う」「のび太とペット別れる」みたいな感じ。プラスして大根のうまそうな弁当や集落作りなどのワクワクに神隠しやギガゾンビのおどろおどろしい点もドラ映画の定番と言った感じで、「ドラ映画とは」という時に入れる要素が大体揃ってる気がする。「恐竜」からの試行錯誤の結果、ここがひとつの頂点なんだと思う。本当に無駄がない。

 

個人的に未来の道具で秘密基地を作るドラえもんたちに対して人力で集落を作り、牛の丸焼きと果物、ドラゾンビ様に捧げる歌のシーンを連続させて原始社会を表現しているのすっごく好き。クラヤミ族ネアンデルタール人をモチーフにしてるとかちゃんと更新世の世界を描いていて、「ドラえもんを通して科学的なことを伝える」のが本当にすごいなと思う。さりげなく「建設大臣」「農林大臣」「環境庁官」とか難しい言葉も子供に植え付けてるのもすごい。

 

余談だけど時空乱流のドラえもんの説明シーン、あれで「神隠し」に興味を持った子供も多いと思う(ハイ!)。「海底鬼岩城」でムー大陸アトランティス大陸の話をしたりと意外とオカルト的な話もドラえもんが入口になってたりしてドラえもんは本当に説教臭くないのにお勉強になるものだと思っていたのだけどな……。

 

18 のび太のねじ巻き都市冒険記(☆3)

都市計画映画。

個人的に「アニマル惑星」のやり直しで、ドラえもん映画の中でもかなりスケールの小さい世界での話だと思っている。もちろん神様とか小惑星帯とか舞台はデカいのだけど、対峙するのがぬいぐるみと凶悪犯(1名)だからね。後半の熊虎鬼五郎軍団VSぬいぐるみファミリーは結局個人VSおもちゃなので広がりが全くない。ただ前半の都市計画は今までの秘密基地系の集大成のようなところがあった。ただ闇雲に「環境破壊反対!」というのではなく「堤防など治水対策も大事」という視点を子供たちに投げかけたのは斬新だったと思う。

 

で、ドラえもんでは度々「建国に必要なものとは」「土地を開発したら必要なものとは」みたいな話が出てくる。地下王国の建設や地底人や火星人の集落の発展とか。秘密基地が発展して村や街になる感覚がなんか好き。神様のようにないところに「有」を作るということが尊いことなんだなぁとしみじみする。

 

最初に「アニマル惑星」のやり直しと書いたけど、植物が意識を持って反撃するとか悪役が森に火を放つとかその辺がアニマル惑星と同じ展開なんだけど、あっちはニムゲという人間全体の業を背負ったような存在だったのに対してこちらは一人の犯罪者と個人的な悪者になっている。そしてその犯罪者にも良心があるという結末こそF先生が最後に描いた希望なのかもしれない。

 

26 のび太の恐竜2006(☆1)

ピューイ(涙)

多くは語るまい。

 

新ドラ一発目なんだけど、いかんせん一発目なので新ドラ自体の方向性が定まっていないのを感じる。ただ2022年に見てるからなのかもしれないけど、恐竜の描き方がなんかダサい……ティラノサウルスのデフォルメちょっとキツい。「恐竜」のいいところは最後のティラノサウルスで悪者を追い詰めるところなのにどうしてこうなった。スピノサウルスはなぜ出てきたの?当て馬?ドルマンスタインのヘアスタイルは何?ギャグ?

 

恐竜の研究が進んで最新の恐竜にアップデートしたかったのはわかる。わかるけど、初代恐竜の楽しみと感動のラストを奪った罪は深い。わかる、そう、当世風にしたかったのはわかる。でもそれはかつてのドラえもんではなく、「泣ける」を念頭に置いたドラえもんだったしティラノサウルスの前でおしりペンペンとか始めちゃうメンタリティだったわけで。「最後のあったかい目に感動した」という意見をよく見るけど、お前ら旧作のお月様見てねえな、あのエモいシーンを「あったかい目のつもり」のギャグでエモさ演出してるんだろうけど結局演出であって「ピー助を案じるのび太」じゃねえんだよな。わかるかい? 旧作はあの素っ気なさがいいんじゃねえかい? ドラマチックな映画が見たかったらドラマチックガスでも吸ってればいいよもう。知らない。

 

34 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~(☆4)

だからみんなで強くなれるよ。

個人的に1番よくできてるリメイクだと思う。何がいいかというと「原作をリスペクトした結果ほぼ改変がない」というところに尽きる。そう、ドラえもんにはかなり無駄がないんだから余計なことするとすぐ物語破綻するのよ……今作は追加のシーンはあっても物語本編の邪魔をしないしちゃんとキャラクターに深みが出るようになっていた。正直「推し映画が魔界大冒険とか宇宙開拓史みたいになったら僕は死んでも死にきれない」という境地だったので本当によかった。それだけで涙が出る。

 

そしてちゃんとこの映画がジャイアン映画であることがわかってるスタッフがジャイアンをちゃんとピックアップして、追加でバウワンコ王国のワンシーンを入れたりペコとのび太のシーンを加えたりして「大魔境」を壊してない。更に巨神の心のシーンで「みんなで力を合わせろ!」とジャイアンが言うのは「これぞリメイク!」と思った。旧作でカットされたお風呂シーンなどもあって、旧作ファンも原作ファンも満足。サベールとの対決が消化不良だったりゲスト声優枠がちょっと出番多いなとは思ったけど、後はリメイク枠では満点。追加要素で変な感動路線に持っていかなかったのは本当に偉い。

 

余談だけど、作中「夢を叶えてドラえもん」のアレンジが流れたところで「これ今のドラえもんのOPだと難しくないかい?」と思った。旧作だと勇ましいぼくドラアレンジ、今作だと夢ドラ合唱でエモい感じ。じゃあ今のドラえもんのOPだと……?やればできるよね、多分(新恐竜や新宇宙小戦争怖くてまだ見れてない人の感想です)。

 

次回

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ドラえもん映画感想 Part1

早速登場のギッタギタのメッタメタがアツい!

 

目次と注意

この映画レビューは個人的な主観と思い出補正と私怨で出来ています。まともに読まないでください。

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*基本五段階評です*

☆5  特に大好き。所謂推し。

☆4  好き好き大好き愛してる!

☆3  好きだよ!

☆2  ナンダカナー

☆1  ふざけんなオイ(以下罵詈雑言

 

1 のび太の恐竜(☆4)

鼻からスパゲティ食べてやる!

記念すべき映画第一弾。元々は「野生のエルサ」に感動したF先生がドラえもんでそれをやったというのが始まりで、これ以降「のび太の変なペットシリーズ」がいくつか存在している。もう40年以上前の作品になるので最新の研究とはかなり違う部分が多いが、ストーリーはかなりスッキリしている。余談になるが2020年代に何十年も前の恐竜の図鑑を読むのもそれはそれでかなり面白いのでオススメ。「のび太が化石から恐竜を孵し、白亜紀に返す」という筋がいい。元々「野生のエルザ」というライオンを野生に帰す小説から着想されているので「出会い→別れ」というシンプルなプロットにいろんなエッセンスが入っていてかなりエモい。スピルバーグがこれを見て「E. T. 」を作ったとか。「異形との出会いと別れ」は古今東西ハズレない。

 

個人的に印象的なラストからの「ポケットの中に」は大人になってからかなりグッとくるものがある。すごく綺麗な終わり方。この家に帰ったらおしまい、という「子供の冒険」感がとってもとっても大好き。以降この「子供の冒険感が好き」というワードが大事になってきます。そう、基準は第一作なのですよ……。

 

9 のび太のパラレル西遊記(☆5)

お前らの方こそ、一体、何者だ!

早速現れた推し映画。これは原作コミックがないのだけど、とにかく演出がアツいし音楽がトップクラスでいい。ヒーローマシンのBGMは耳に残るし京劇風のメインテーマもいいし、何より主題歌がいい。この映画で特筆すべきは全体的に漂うホラー感。パパの影にカエルの唐揚げとトカゲのスープ、恐ろしい空の色、豹変する先生(ヤバイ)、そしてママが階段を登ってくるシーン。特に階段のシーンはセリフ自体は「帰ってきたらただいまを言いなさい」くらいの平凡なものなのにカットと音でめちゃくちゃ怖い。小さい頃はトカゲのスープと先生のシーンが怖くて好きだったけど、改めて見るとママのシーンはかなりヤバイ。他にも三蔵さまやしずかちゃん誘拐シーンとかもかなり怖い演出に寄っている。

 

舞台は西遊記の世界、唐の時代と思わせて実はゲームの世界でもある。ヒーローマシンというギミックがファミコンアレンジ風の音楽と相まって無機質な怖さを演出している。序盤のバイキングドラがめちゃくちゃかわいい。タイトル一覧にある「オレQ」という謎のゲームが気になる。そして忘れてはいけないのが主題歌の「君がいるから」がアツい。だから旅ーに出た、旅ーに出た、明日とーいうー名ーの街ーをめざーしてー。ほかの3人の危険が危ない!

 

また超余談になるけど、昔家にあった本作を当時テレビ放送したものを録画したものにはテロップで昭和天皇の容態が流れていた。これに共感できるドラファンは、お前ら、一体何歳だ!

 

17 のび太と銀河超特急(☆4)

のび太の射撃ここに極まれり。

未来のミステリートレインに乗って着いた先はドリームランド。西部の星や忍者の星、メルヘンの星で遊ぶ面々に忍び寄る影という地味に結構怖い話。基本的にのび太がかっこいい映画であり、西部の星とラストバトルののび太のかっこよさを他の作品で超えるのはなかなか難しいのではないだろうか。スネ夫も「映画になるとかっこよくなる」と言及しているくらいだし。

 

この映画は環境問題のメッセージとか夢とか歴史を実験的に描いたとかそういうのではなく、徹頭徹尾エンタメを貫いているためそれまでのドラ映画と比べて非常に見やすい。前半の未来のミステリートレインに乗るワクワク感、後半の正体不明の敵と戦う怖さと爽快感。このバランスは見事だと思う。ゲストキャラが珍しくしっかりした大人の男性で、のび太たちを昔の子供扱いせずしっかり導くところもいい。こういう人になりたいものである。

 

全くの余談ではあるが、前の記事で「過去の価値観をバカだアホだと罵るな」という意味の話をしたのだけど、この映画の未来の子供たちがまさにそれで「20世紀から来たの?プークスクス」というのがヤドリ並に怖くて、当時「20世紀に生まれただけで差別されるのか!」と思ったものです。人種や場所を選べないように時代だって選べないもので差別するのはよくないと思うのです、ハイ。

 

25 のび太のワンニャン時空伝(☆2)

カミサマー(泣)

私は原作「のら犬イチの国」を愛してるんですよ特に最後のページがドラえもん全般の中でもマジで好きなんですよ特に神様の像のコマがガチで好きなんですよマジ傑作なんですよアハハなんですよそれを一体アナタ何なんですかあの改変は何なんですかアハハしろよマジで神様の像大事にしろよなんだよあの展開はマジでオイけん玉とかどうでもいいんだよ神様の像だよ遺跡の発掘だよわかってんのかオイいい加減にしろよ時空乱流しとけば解決すると思ってんのかオイこの野郎ギッタギタのメッタメタに(ry

 

真面目にこの改変だけは本当にしんどかった。個人的に後期大山ドラも全体的にそんな感じでかなりキツい。あのそっけない一コマのとてつもない情報量を完膚なきまでに粉々にしてしまって、もう……例えば帰ってきてタイムテレビで「あっこの神様の像は!!」みたいな感じでもよかったんだけど、のび太とイチが対面していろいろ言わせちゃダメなんだよアレは。だから時空乱流も野暮でそこはやっぱり子孫であってほしかったと思うの。「我が国の初代大統領です」なんだよ。例えばさあ「月が綺麗ですね」という台詞に対して「そうですね、それは私が好きということですか?キャー告白されちゃったーマジウケるー」くらい情緒ない返事されたみたいな感じなんですよ。あとのび太はけん玉できないぞ架空人物玉子の回で偶然出来たけん玉で大変だったじゃん。まあ映画の方がキラキラしてるしなんか楽しげだしスリルとか冒険とかあっていいんじゃないですかね。あの情緒にこだわる私にはノットフォーミーということです。クソが。

 

とか色々書きましたが南海以降の大山ドラ映画としてはかなり出来がいいです、というか多分一番です。わかりやすい悪役、説明しないでストーリーを語る(ハチの両親が猫族=実の両親ではない=出生に秘密がある)みたいなのはかなり好感度高いです。原作準拠でリメイクしてくれたら嬉しいけど、昨今野良犬問題を取り扱うのは結構難しいしなぁ……無理かなぁ……。

 

33 のび太のひみつ道具博物館(☆4)

ノビビビーン

劇場に見に行った時は「結構やるじゃん」というくらいの感想だったけど、今回見返したら「あっコレめちゃくちゃいいじゃん」となった。特に奇跡の島とか人魚大海戦とかいうしょーろくもない新ドラを見た後補正ということもあるかもしれないけど、とにかくよかった。まず「のび太が探偵になる」「ドラえもんの盗まれた鈴を探す」という話の骨格が提示されて、その後すぐ「ひみつ道具博物館」に場面が変わるテンポの良さが最高だった。また今回は舞台が舞台なので「小ネタチラチラ」に正当な理由があり、逆に存分に小ネタを搭載してくれたのが非常によかった。ゲストキャラもキャラがわかりやすく、説明口調にならなくても話を理解させてくれたのが本当によかったしイライラするキャラがひとりもいなかった(!)。怪盗ドラックスも無駄のないギャグであり見せ場。とにかく話に無駄がないし千葉繁が有効活用されている。そして何より軸にドラえもんのび太の友情を持ってきたところが本当によかった。親子の話出ないだけで本当に染みるんだな……冷静に考えると「話に無駄がない」が高評価になるのおかしいな。なんでこんなことになっているんだろう。なんでなんですか!

 

次回

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ドラえもんの映画全40作品について書くよ~前書きと目次~

新映画公開を記念してアマプラでドラえもん映画が全部見れるぞ。

 

av.watch.impress.co.jp

 

この機会だし世界情勢もこんな感じだし、本腰入れて全作品見てなんか書いておくかと思ったので書きます。以下注意書きです。

 

このドラえもん映画記事について(超大事)

このブログ書いてる人は「原作および旧ドラ(初期大山ドラ)原理主義です。「新ドラが気に食わない」とか「旧ドラが好き」ではありません。武器を手に戦いも厭わない原理主義者です。そのため、ドラえもんに関してフラットな感情を持つ人が見たらかなり不快に思う表現がたくさん出てきます。記事なので多少マイルドな表現にはすると思いますが、思想としてはかなり過激です。あさま山荘で腹を切って死ぬレベルです。人によっては現実世界に強い影響を受けるかも知れません。それを踏まえて記事を読んでください。できれば以下の記事を読んでから映画レビューを読むと味わい深いです。

 

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目次と映画の並びについて

時系列に馬鹿正直に並べると後半ひどいことになるので機械的に「8分割×5映画」にして以下の通りに並べ直しました。図らずしもPart8が死のブロックになってるのが笑えます。

 

それでは期待しないでください(随時更新予定)。

 

Part1 

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のび太の恐竜

のび太のパラレル西遊記

のび太と銀河超特急

のび太のワンニャン時空伝

のび太のひみつ道具博物館

 

Part2

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のび太の宇宙開拓史

のび太の日本誕生

のび太のねじ巻き都市冒険記

のび太の恐竜2006

新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~

 

Part3

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のび太の大魔境

のび太とアニマル惑星

のび太の南海大冒険

のび太の魔界大冒険

のび太の宇宙英雄記

 

Part4

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のび太の海底鬼岩城

のび太ドラビアンナイト

のび太の宇宙漂流記

のび太の緑の巨人伝

のび太の新日本誕生

 

Part5

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のび太の魔界大冒険

のび太と雲の王国

のび太太陽王伝説

のび太の宇宙開拓史

のび太の南極カチコチ大冒険

 

Part6

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のび太の宇宙小戦争

のび太のブリキの迷宮

のび太と翼の勇者たち

のび太の人魚大海戦

のび太の宝島

 

Part7

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のび太の鉄人兵団

のび太の夢幻三剣士

のび太のロボット王国

のび太の新鉄人兵団

のび太の月面探査記

 

Part8

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のび太と竜の騎士

のび太の創世日記

のび太のふしぎ風使い

のび太の奇跡の島~アニマルアドベンチャー

のび太の新恐竜

 

おまけ

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総括

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