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十三機兵防衛圏という飯テロ(ネタバレなし感想)

なんやら評判になってるやつが終わった。取り急ぎネタバレなし感想。

 

十三機兵防衛圏 - PS4

十三機兵防衛圏 - PS4

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: アトラス
  • 発売日: 2019/11/28
  • メディア: Video Game
 

 

まず総評としてストーリーの筋とは別に「ご飯が美味しそうだった」というどうでもいいことが思い浮かんだ。ゲームの簡単な内容についてはいろんな人が語りまくってるのでいいかな、と思ったときその他にある特色といえばやはり美麗なビジュアルと時々挟まれる「飯」の表現が本当に秀逸だと思った。


別にさも美味そうに食っているわけじゃなくて、普通に出てくるものをキャラクターたちは普通に食べているだけなんだけど、その「食べている」っていう背景にものすごいものを背負わせているから「食べる」っていう行為がめちゃくちゃ浮き立ってくる。


例えば序盤の買い食いパートも一件無駄なようで、あそこで「女子高生が買い食いできる日常」を丁寧に描写しまくったからエンディングでおろろーんと泣けるわけだし、何故かやたらと休憩所でジュース飲みまくるけどそこには「オッサンのタバコ休憩」のような繋がりがうっすらと見えてくるし(これは完全に主観)例の夕食のシーンはただビジュアルとキャラクターと単語が並んでいるだけなのにこっちまで腹が減ってくる。何故なのか。


夕食に限っていえば「それを食べるキャラが猛烈に腹を減らしているから」「それを作ったキャラクターが並々ならぬ愛情を込めている」というキャラクターの背後の事情がより「料理のうまそう感」を出していると思った。


そんで焼きそばパンに至っては、十三機兵防衛圏をプレイしてネタバレせずにどう語るかというところで必ず出てくるキーワードになるくらい「焼きそばパン」というのがこのゲームの根幹になってくる。ネタバレしない範囲で書くとあるキャラクターがめちゃくちゃ腹をすかせているところに焼きそばパンを食べたら美味かったということで好物が焼きそばパンになったという話なんだけど、これだけで物語全体に組み込まれるレベルの食べ物になっているのが凄い。


この焼きそばパンエピソードはあるキャラの最序盤に登場して「お前どんだけ焼きそばパン好きなんだよ」と思わせつつ、終盤のごちゃごちゃしてきた展開の中でも一貫して「焼きそばパン」が登場してくるのは本当にすごい。これプレイして焼きそばパン食べたくならない人はそんなにいないんじゃないだろうか。焼きそばパンに限らずクレープに肉まん、そして殺人級にうまそうなのが肉団子というところでこのゲームをプレイしたらどれか食べたくなること間違いない。


というわけで十三機兵防衛圏は「ご飯ゲー」である。あと最終戦のワケわからなさ具合に「あぁこれはPS4じゃないとダメだわ」とかベタだけど某BGMが変わってうわぁという場面で昔のアニメっぽい演出がいいなとか細かく思うところはたくさんあります。最初はユキちゃんかわいいとか思っていたけどどんどんBJかわいいになって、最終的にしっぽ……となった。正確にはしっぽの正体に「おぉ……」ということなんだけど。


つーわけで崩壊編まったり遊びながらもう一度追憶編読み返したいなと思いました。SFに慣れてる勢は全体的に「あーそう来る」レベルの斬新な話じゃないけどとにかく要素がてんこ盛りで息継ぎする暇がないって言うのが感想。新食感のホロホロ崩れる美味しいお菓子とか高級料亭の超美味い肉とかじゃなくて「全部乗せラーメン」とか「カツカレーラーメンコロッケオムハヤシチャーハン」みたいな感じ。要素詰め込みまくっていい意味で頭悪い感じの物量勝負みたいなところある。


あとゲームやってて脳が疲れるって経験を初めてしたかもしれない。目や肩が疲れて頭が痛いってことはあってもゲームで「考えすぎて脳が疲れる」のは経験したことなかった。ゲームするのに糖分必要でチョコレート食べるとか将棋とかそういう世界の話だと思っていた。まさか十三機兵防衛圏で経験するとは……。


そういう感じなんだけど多分ここまで読んでくれた人は大体プレイしてる人だと思うのでネタバレして語りたい気もするけどネタバレなしって書いたので終わります。おしまい。