あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

南船北馬的な箇条書き的反省

 冬は雪のせいに出来るけど、夏は何のせいにすればいいんだろう。

 

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〇今回はテーマのせいか夏休みのせいなのか、とにかく作品がなかなか出てこなかった。多分夏休みのせいというのが一番にあって、あと怪談企画をぶつけたからそっちに目が奪われたというのもあると思う。恒例行事としてある程度軌道に乗ってきていると思うので、マンネリ化を避けて行こうとは思っている。

 

〇それから川添さんの感想にもあるとおり、「本当に旅している話が少ない」「ファンタジーが多い」は自分も感じていた。集まりも悪かったことから、「旅」っていうワードが現代日本では難しい概念なんじゃないかって言うのがわかった。「旅」と銘打ったけど、今回の狙いとして「家族旅行」とか「温泉旅行」とかそういう規模でもいいから「どこか日常とは別の場所へ出かける」というコンセプトで書いてもらいたかったところではある。しかし「旅」とかミスチルが「もっと大きなはずの自分を探す」とか言っている通り「終着点のない放浪」という捉え方をされているのかもしれない。テーマを「旅行」や「トラベル」にしていたらどんなテーマが集まっていただろうか。そんなテーマ解釈もひとつの課題かもしれない。

 

〇あともう一つ指摘されていた「ファンタジーが多い」も、割と気になるところではある。現実と異なる世界を描くとなると、どうしても世界の説明をしなくてはいけないところがあるので5000字という縛りを考えたときになかなか難しいものがある。そこで何を説明して何を切り捨てるかをガツンと選択しないといけない。だからファンタジーは悩ましい。頭の中でこれも書きたい、あれも書きたいとわんわん煮詰まってくるアイディアを全部ぶち込みたくなるのはよくわかる。でも、全部出せばいいかと言うとそうでもない。実は削るのは文字数ではなく、パラグラフだったり説明箇所だったりする。あとよく調べないと、設定が誰かの借り物になっていることもある。その調整がファンタジーは難しいと思っている。つまりガツンと異世界書ける人はすごいなぁと思うのです。

 

〇それからとりまとめ記事にも書いたけど、「俺たちの冒険はこれからだ!」的な終わりが数か月前から多いなぁと思うのです。感想記事で「これからの物語のプロローグみたいですね」っていう感じの話。それはそれで悪くないんだけど、毎回毎回それだとちょっと気になるかもしれない。

 

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 古来より伝説の舞曲でも「そうよねゲームには終わりがあるの」って語られているし、終わりがあるから物語として成立して、この世界とは別の空間であることを宣言できるわけで、未完の物語ほど悲しいものはない。ついでに言うと、続きがあることを匂わせられると感想が書きにくい。キャラクターの設定や背景と情景描写が不完全であるから、言いたいことが実は書かれていないところで説明がなされている可能性もある。そいつが難しい。だからコメントしにくい。そんなわけで出来れば「このお話はここだけのお話!」っていうのを望んでいる。つまり強固なオチが欲しいんですよ。

 

〇なんとなく思うのが、どっかのまとめで「最近のマンガは長期の連載が多くて若い子は漫画の最終回というもののイメージが付きにくくなっている」みたいな主張があったなぁということ。それからだらだらとキャラクターの掛け合いだけで終わるジャンルが増えたなぁということ。それら自体はそれでいいんだけど、「そうよねゲームには終わりがあるの」をしっかり体験してもらいたいなぁと思うのです。

 

 

〇それから今回の自分の宣伝の反省。当初は「タイムトラベラー」みたいな感じで考えていたのですが完全に『世にも奇妙な物語』のトレースみたいでダサイのでやめて、現在の形になっています。前回の「雨」では離婚寸前のオッサン、「緑」ではロリコンおっさん、「未来」では繰り返すおっさん、「桜」に至っては負傷したおっさんとロボットと、気が付けばオッサンばっかり書いていたので、女の子を書いた次第です。一応女の子も何回か書いているのですが、基本的に健全でない子が多いので今回は割とどこにでもいそうな女の子を目指しました。思考がぴゅんぴゅん飛んでいく感じは書いていて面白かったです。これは女の子描写の醍醐味ですね。仕掛けについては気が向いたらどこかで答え合わせします。今回はそんなに難しくないです。

 

〇この企画も9月で一周年です。記念に何か企画を考えていますのでお楽しみに。そしてこれからもよろしくお願いします。あと、怪談企画と文章スケッチの広場もよろしくお願いします。