読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

さよならドルバッキー

この世の裏を知ったドルバッキーは世を儚んだ。

第2回文章スケッチの広場 「夕立」の巻

 言いだしっぺの自分が今まで締切に甘えて放置してしまったので頑張ります。 みなさんも頑張ってください。

 

f:id:zeromoon0:20150718115643j:plain

novelcluster.hatenablog.jp

 

 にわかに空が薄暗くなった。それまでの湿った空気に混じって冷たい風が通り抜けていく。「こりゃひと雨くるな」とそばを歩いている老人がつぶやく。やがて言葉通り、空から一滴一滴大粒の雫が落ちてくる。それは次第に数を増やし、炉辺のガクアジサイの花弁を揺らす。人々はかばんから傘を取り出し、パタパタと開いていく。大通りを抜けて住宅地に入ると、ガラガラの窓を開けて急いで洗濯物を取り込む音が聞こえる。急にザアザアと雨足が激しくなる。高校の制服を着た少年が大きなかばんを頭に乗せて走っていく。黒く濡れたアスファルトは水たまりの波紋をいくつもいくつも生み出す。ますます激しくなる雨が膝を濡らす。やっとたどり着いた玄関のドアを開ける。

「帰ってくる途中で降ってきてさあ」

「大変だったね」

「いやあ、参った参った。ズボン濡れちゃったよ」

「お風呂沸いているから先に入ったら?」 

 

(空白のぞき374字)

 

 

広告を非表示にする