過去の題詠短歌企画のお題を借りて詠んでいきます。なるべく瞬発力を大事にしていきたいです。短歌は詠み続けるのもひとつ大事だと思います。
031:栗
見てくれと中身は全然別だけど 栗色コートの君は眩しい
032:叩
叩いても叩いてもなお叩いても 埃が取れないカビが舞い散る
033:連絡
「帰ったら、まず連絡帳を見せなさい」「覚えているからメモはしないの」
034:由
甲高い声を遮る墓標など建てる理由も誇りもいらない
035:因
前世より何の因果か知らないが 今でもこたつで繋がる運命
036:ふわり
ラブレターを貰ったなんて恥ずかしくてピーちゃんにも言えない ふわり
037:宴
恒例の「宴もタケナワとなりました」 今更聞けない「タケナワ」の殺意
038:華
転がって透明になればそれでいい 中華スープの底に沈んで
039:鮭
「おにぎりは鮭がいいよね」「たらこだよ」「気が合わないね」「ホントにしょっぱい」
040:跡
時の波 あの子の家の土台すら跡形もなく消してしまった