過去の題詠短歌企画のお題を借りて詠んでいきます。なるべく瞬発力を大事にしていきたいです。そしてこれをきっかけにトレンド入りして短歌をみんな詠む明るい未来が待っていることを祈って。
011:錆
茜色 いっぱい吸って「ギイギイと泣いておしまい」 錆びた天秤
012:延
「お時間の10分前になりました」「延長するから黙って頂戴」
013:実
コンビニのトイレの前の週刊誌 実話じゃないけどリアルにさよなら
014:壇
文壇の談合開いた壇上の俎上で裁かれ 今も首だけ
015:艶
草いきれ 世界の終わりを飾るのは 艶めかしい肌 焼けた鉄塔
016:捜
泣いていたひとりの迷子を預かった 捜索願は出されていません
017:サービス
「謹んで哀悼の意を表明します」と言うだけ サービスリップ
018:援
あたたかい応援ソングをもらっても こたつの炭にも使えやしない
019:妹
30年 騙し続けてきたけれど 架空の妹 転がるアルバム
020:央
「別れよう」 テールランプの連なりが終わりを告げてる中央道にて