あのにますトライバル

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【洒落怖】「呪ってみました」の話

 おそらく「じわ怖系」に属するだろう話。

 

呪ってみました

 

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 呪いの儀式的な話と言うと「おつかれさまでした」とか「カミソリを口にくわえて~」というものがすぐに思い浮かぶけれど、この話の怖いところは「簡単に呪えるという気持ちが強すぎた」というところにあると思う。

 

 以前の記事で「人を呪わば穴二つ」というような話もしたけれど、やはり恨みを買うような人はどんなにいい顔をしていてもどこかで報いが来る。それが話し手の行為をきっかけにしていたとしても、何もおかしなところはない。単なるタイミングの問題だ。

 

 ただひとつ、問題なのは「ペットボトルに10円玉は入らないよ」というところだろう。怖い話の一つのパターンとして「ひとつの怪異」について話した後に、その背後に隠された怪異を暴くと言うパターンがある。その点ではこの話は非常によくできた類の物だと思う。一見「呪いという偶然かもしれない怪異を提示する」というクッションを置いておいて、「ありえないはずの出来事が確実に起こった」ことを暴露するこの仕組み、嫌いじゃない。自分はこういう話が非常に好きだ。

 

 「歯ブラシ立てのペットボトルが~」というところが仕込くさいとか「ペットボトルを歯ブラシ立てに使うってことは250mlの小さい容器なんだろうか」とかそういうことを突っ込むのは野暮だと思うので止めておこう。