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さよならドルバッキー

この世の裏を知ったドルバッキーは世を儚んだ。

ジェクトさんたちに学ぶイクメンの話

  今更ながら最近FFⅩやっと終わったんですよ。2週目やってますよ。とりあえずプレイした前提で話進めますのであしからず。

ファイナルファンタジーX シナリオ・アルティマニア

ファイナルファンタジーX シナリオ・アルティマニア

 

  やっぱり一番の感想は「オヤジィ!」というところです。もうナンなのよこのどこまで言ってもエディプス・コンプレックス丸出しのジャリボーイたちは。「親子関係に悶える」シナリオはかなりよかったし、何より戦闘が楽しかった。バトル中の入れ替えと状態異常攻撃の駆け引きが熱いシステムが何よりも気に入った。

 

 何といってもジェクトさんです。創作物のいろんな親父像を見てきましたが、こんなに素晴らしいテンプレクソ親父は滅多にいないと思います。自分のガキとどう接していいのかわからず、小学生男子のちょっかいみたいな行動をとり続けたまま生死不明になり、息子の中ではムカつく父親像しか残らなかったかわいそうなパパです。父ちゃんは父ちゃんなりに息子を心配していたのですが、割とクソな母ちゃんのせいで余計父ちゃんの悪者度がアップするクソ仕様の家庭環境で捻じ曲がった少年が父親を倒す話です。スフィア回収イベントと大召喚士様戦前のイベントで「エンディングまで泣くんじゃない」状態になれました。最初からジャリボーイたちが成長していくのを見守る親父視点で物語を進めてしまったのでラストは非常になんというか、画面が見えませんでした。

 

 物語進めている間はクソみたいに言われているジェクトの何がいいかって、なんだかんだとティーダを一人の男として認めていたところだね。息子にデレデレだったらあんな行動はとらないと思うし、たぶん「俺みたいな立派な男になれ」の裏返しが一連の嫌味につながっていると思う。「てめーにゃ無理だ(悔しかったら超えてみろ)」は物語全体に横たわっているひとつのテーマだと思う。

 

 親父といえばもう一人ブラスカ様もいるのですが、彼はジェクトとは反対の意味でいい親父です。でもこれは「ユウナ」という異性が相手だったから素直に接することができたのかなとも思います。もしユウナが男だったら、たぶんティーダみたいにひねくれていたと思う。親の七光りは同性の親ほど辛いものがあると思う。

 

 そんなわけでジェクトさんに戻ります。いろんな意味で彼は「父親」の役割を果たしていると思います。「男は背中で語る」というか、「俺を超えて見せろ」というか、男の子にとっての「障害」として立ちはだかっています。本来男親の役割ってそういうものじゃあないかと。男は母親にはなれないけれど、父親にならなれる。子供の生命の安全と管理をするのが母親ならば、父親は社会に生きるものの模範として振舞うというのが一応の理想だ。結果オーライなところもあったけれど、ティーダを導いたという面ではかなり優秀な父親なのではないでしょうか。

 

 つまり何が言いたいかというと、父親の育児っておしめ変えたり寝かしつけたりすることじゃないと思うってこと。どうしても子供の面倒見て「育児に参加しているイクメン」というのにものすごく違和感を覚えていたのだけれど、その理由がこんなところにもあるんじゃないかなということです。子供の面倒を見ることを作業と捉えれば食事やお風呂などの作業を折半することが平等かもしれません。でも2人で母親の役割をしても仕方がないのです。子供の面倒を見る人が2人いるなら、一人は父親にならないといけないのです。奥さんと同じ世話をして張り合ったり「自分は母親のサポートだから」と卑屈になったりしないで、堂々と「父親」になればいいのにと思います。

 

 そうか、「イクメン」って「母親の役割をする男」って意味か。イクメンじゃなくて「父親」の名の下に面倒を見られればいいのにな、と思います。少し前に「父になろう」というキャッチコピーのCMがあったけれど、「いやその子供の父親はお前だろう自覚しろよ責任取れよ血の繋がりが実はないからそういうこと言ってるのか?」と思ったけれど、世の中全体が「父親」を必要としていないのかもしれない。

 

 あ、「父親は母親の役割を絶対してはいけない」なんて一言も言ってないからね。もちろん母親が大変なときは父親が入るし、その逆だってある。持ちつ持たれつのバランスを見て子供も社会と関わる術を学んでいくのですよ。

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