あのにますトライバル

君の気持ちは君の中でだけ育てていけ。

まったくとんだお笑いの2018年下半期の増田アワード50選「不安になる1user編」

 今年も押し迫ってきました。ここで「不安になる」の中から1userのもの、つまり他に誰もブクマしていないホッテントリからこぼれた増田の供養をしていきましょう。純度の高い「不安になる」をお楽しみください。

 

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選出のポイント

・2018年7月1日~2018年12月20日までに「不安になる」タグがあり、選者しかブクマがついていないもの(1user)を選出。

・消えてない(体感として全体の5分の1ほどは消去されていた)。

・不安に思う心情が具体的で共有されやすい。

・ネタとして瞬発力がある。

・何を言っているのかわからない。

・そして選者は唐突な下ネタに滅法弱い。

 

 

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 バイトより先にやるべきことがあるような。

 

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 これに連なるトラバもなかなか不安になる。

 

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 まずは落ち着いて。

 

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 増田の人生がつらい。

 

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 他に何を知りたかったんだろう。

 

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 ひええ。

 

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 わかる。上から酔っ払ってる自分を客観視してる自分がいるみたいな感覚。

 

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 努力の方向性という言葉。

 

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 匿名のはてブとは。

 

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 何で密漁限定?

 

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 くコ:彡は「イカ」か。「う」はどこ行った。

 

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 何故そこでアフィリエイターに……。 

 

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 うわぁ。

 

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 体験したくない。

 

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 ついしん どうかついでがあったら

 

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 一皮剥かなくても大体同じだと思う。

 

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 トイレで随分な長文を書かれておるな……。

 

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 確かにスーパー行くと牛乳とかめっちゃ買い込んでる人いる。

 

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 フランス銘菓ままどおる

 

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 無能な赤ちゃんって響きが斬新でかわいい。

 

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 脱法チーズスナック。

 

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 東京メトロとかそういう問題じゃない気がする。

 

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 廣太郎さん!

 

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 消さないでお願い(振り返って結構消えてるとへこむ)。

 

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 ブロック塀で殴るのはすごい。

 

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 ちゃんとご飯も食べて。

 

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 地獄ヤバイ。

 

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 小金井市ヤバイ。

 

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 毎日おんなじことの繰り返しでお兄ちゃん生きてる気がしないよぉ!

 

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 酒の肴もストロングゼロ

 

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 夕方まで乳首いじり。

 

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 強制アクメ的なジャンルに入りそう。

 

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 増田にウルトラマンが!

 

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 どこに!?

 

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 トンカツを食べたくなるのは男性ホルモンのおかげ。

 

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 お大事に。

 

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 おにぎりも箸で食べてそう。

 

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 コメントが全く思いつかないけどすげー不安になる。

 

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 どんな状況の例え話なんだ。

 

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 猿神も増田に住まう時代。

 

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 座ろうとしている人の椅子を引くとか(最悪半身不随とか招きかねない)。

 

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 1userなのが惜しい増田。

 

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 トラバでも続いていて怖い。

 

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 増田やってる時点で相当だぞ。

 

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 ばっかもーん!

 

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 インスタ見なきゃいいのに。

 

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 なかなかとっちらかってるのがいい。

 

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 ネットでの添削は危険だ。

 

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 おまんこと強制的に発言させる友人とは。

 

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 人類みんなそれをやるのか。

 

まとめ

 以上で2018年の増田アワードは全て終了になります。不安になる1userをまとめていて一番辛いのは「これは絶対残しておこう」と思った増田が消えていることです。あと断腸の思いで選外へ行く増田を見るのも悲しいです。

 

 今年はいろいろありまして昨年より増田をよく読めませんでした。それでも面白い増田はストックしていきたいと思っています。それではみなさん、よいクリスマスとよいお年を。

 

昨年の増田アワード

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まったくとんだお笑いの2018年下半期の増田アワード25選「不安になる編」

 どんなに頑張っても年の瀬はやってくるし、「不安になる」のまとめもやってくる次第であります。下半期まとめでも不安になってください。

 

「不安になる」についてと上半期のまとめ

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選出のポイント

・2018年7月1日~2018年12月20日までに「不安になる」タグをつけた増田から選出。

・基本的にブクマ数に左右されず、個人的に不安になったものを選ぶ。

・2018年下半期で話題になったものも選び、振り返りとする。

・なお選者は唐突な下ネタに滅法弱いものとする。

 

 

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選)不審者に対応することが難しいという増田。加害をする人と対峙するのは本当に大変だと思う。新幹線の事件もそうだし、東名高速のあおり運転もそう。恐ろしい恐ろしい。

 

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選)おそらく「面白いこと言ってやろう」と意気揚々と増田に書き込んだらくそみそに叩かれた挙げ句のトラバ。もちろん叩かれたのは読解力が云々とかそういう話ではない。この増田は何を見ているんだろうと不安になる。言及記事を書いてしまったのもいい思い出。

 

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選)すごく餃子が好きなんだろうなと思える増田。どうでもいいがうちの餃子はニラ、キャベツ、ネギ、豚挽肉にしょうがニンニクごま油とスタンダードな具材だけどその辺の中華料理屋よりうまい自信がある。舌が貧乏だからかもしれない。

 

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選)ブコメでもみんな考えているけれど、本当に何のメロディーなのかわからない。でもおそらく何かの歌なんだろうとは思う。「はと」かと思ったけど全然歌えないのね。すごく気になる。

 

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選)美味しく仕上げるとあるのでしっかりコトコト煮込むんだろう。紐で縛っただけでは飽き足らず、それを海に投げ捨てるなんて! 地味に「愛犬」とか「Youtube」とかの単語が生々しい。

 

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選)何故そうしようと思ったのか。もう少し考えると言うことができなかったのか。そういう諸々の感情を引き出す良質な不安になる増田。

 

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選)こういう直球の不安になる増田は本当に不安になる。連絡ついたんだろうか? 夜逃げだったのか、それとも部屋の中で具合悪くしていたとかそういうのだったのだろうか。増田と店長の現在が心配である。

 

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選)雑オブ雑。でもその雑さがいい。深くは何も考えまい。

 

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選)因果関係が全くわからない文というものはかくも人々を不安におとしめるのか。

 

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選)切腹とか物騒なワードもあるけれど、最後まで読むと味わい深い増田。ところで増田が家を建ててくれるみたいだけど、そこに住むのは増田たちなんだろうか。毎日脱糞したり手から唐揚げを出したり楽しそうだな。

 

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選)一体何の文章なのかよくわからないので怖い。ストレスかんわのためらしい。トラバにトミダノ股割れがぶら下がってるのも怖い。

 

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選)ブクマしたときは追記がなかったけど、それはそれでやっぱり不安になるし、追記みたらもっと不安になる純度の高い不安になる増田。
 

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選)何故沈黙してしまったのかまでたどり着かない増田に不安になる。

 

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選)コインランドリーという特に何もしない空間で他の人のことを見ていたという何気ない状態だからこそ不安になる要素が強く出ている。切り取られた部分しか見えない他人の人生は不安になる。

 

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選)何が言いたいのかなんとなくわかるけどじっくり読めば読むほど何が言いたいのかわからなくなってくる良質な不安になる増田。弁当を作るのが偉い、作らない人はダメなら僕は偉くない、だからそんな文化なくなればいい、しかし母は完璧に弁当を作っていた、母の真似はできない、母は偉い、なるほど。しかしそんな文化がなくなれば母は偉くないし無駄な苦労していたってことになるのかな、うんん?

 

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選)2018増田にシャチにガチ恋を選んだけど、こっちのほうがなんかガチな感じはする。あとトラバにいるアコーディオンカーテンもなかなか深い。

 

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選)ブーメランとは何だったのか。「そう言えば」以降の脈絡のなさは何なのか。謎が尽きない増田。

 

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選)ちゃんとご飯を食べて欲しい増田。空腹を感じないとかかなりやばいところにいるかもしれないので一回病院に行った方がいいのかもしれない。

 

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選)めちゃくちゃ痛そう。痛そうなのでそういうのが苦手な人は見ない方がいいです。

 

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選)そのうち一秒より数えるべき秒数のほうが長くなって数えられなくなるというのもあるけど、ずっと単調に数だけ数えていたらボケ防止どころか発狂しそう。どこかの国の拷問とかでありそう。怖い。

 

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選)その文学性の高さに加えて非常にしょうもない内容が人の心をつかんだ下半期ベストの不安になる増田。

 

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選)本当にありそうだからこそ不安になる増田。乗り込まれた増田も心臓バクバクしたと思うけど、間違えて乗りそうになっちゃったお姉さんもその辺転げ回りたいくらい恥ずかしかったと思うし、全方位不安になる増田。

 

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選)おいカズト! 見てるか! 増田カズト! おまえだよ! おまえ! あとトラバに旦那に増田勧めてる奴もいる! のろけを書くところだと言っている! 怖い!

 

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 選)死んじゃうから早く病院行って欲しい増田。血圧もだけど体重もかなりヤバイ。大丈夫かな?

 

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選)最初の方はふむふむと読んでいたけど風呂で「うわっ」となって最後に「うわぁ……」となる奴。年末滑り込みで来年も読みたい不安になる良い増田だった。

 

まとめ

 以上、2018年下半期の「不安になる」増田アワードでした。上半期と比べて下半期は「不安になる体験の共有」が目立った気がします。代表例では最初にある不審者と戦ったらという増田や助手席に知らない人が乗ってくる増田です。その点「意味がわからない怪文書」という意味での不安になる増田は一発ネタが多い印象でした。

 

 今年もたくさん不安になりました。来年もたくさん不安になりたいと思いました。次は「不安になる1user編」です。不安になりながらお待ちください。 

 

昨年の「不安になる」まとめ

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とんだお笑いの2018年下半期の増田アワード20選

  さて第九があちこちで聞こえてくる季節になりました。ここいらで下半期の増田アワード20選をお届けします。上半期編は下のリンクからどうぞ。

 

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 選考基準は上半期編と同じく特にこれと言ったものはありません。強いて言うならば後でこうやって振り返りたいなと思ったものです。そういうわけでブクマ数が少ないものも結構あります。例によって賞の名前は適当です。そして例によって選者は唐突な下ネタに滅茶苦茶弱いです。それではどうぞ。

 

夜のエモーショナル賞

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評)増田って基本書き捨て前提だからなのか、一回読めばそれで充分というような記事が多い。だけどこれは何度か読みたくなる。文体の軽さとかその割には何を言ってるんだかよくわからない内容とか、あと狭いスペースを覗き見しているような罪悪感とか、そんなのがごちゃごちゃになった感じがいい。多分来年の今頃もこれを読んでふむふむ言ってる気がする。

 

わくわく賞

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評)これは本当に楽しそう。ひと夏の思い出というだけでもなんだか真夏のプールの後のサイダーみたいな魅力があるってのに、それが父子ときたもんだ。個人的にすごく好きですそういうの。

 

 

それぞれの人生賞

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評)これは増田じゃないと出てこない文章だと思う。愚痴なんだけど全部を語っていないようなところがあっておじさんのことに思いを巡らせるとなんだか考え込んでしまう。そういう奥行きの深さが増田らしくてよい。

 

一発ネタ賞

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評)大体想像はしていたけどダイレクトにそういうのが来ると本気で面白い。鉄板ネタというのは忘れた頃に見るから面白い。これを見てよい年越しをしたいものである。

 

追記が熱いで賞

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評)増田には追記芸というジャンルがあって、詳細な追記があればあるほど盛り上がったりする。この増田も追記があったからこそここまで盛り上がったと思われる。文体を様々に変えられると言うことなので、このチンカス煽り文体もわざと書いていると思われまして、さぞや高名な増田とお見受けする。それにしても怒りのロードショーの村山が増田をやったらこんな感じなんだろうなぁ。上手だなぁ。

 

体験記賞

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評)これも増田ならではの文章。実際に面と向かって大腸内視鏡検査の詳細なことを報告するのも難しい。増田の有効活用であると言える。

 

フェティッシュ

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評)熱い。誰が見ているかわからないし、そもそも誰も見てくれないかもしれないというのにこの増田の熱さは何なんだ。増田の熱意が110デニールだよ。ところで増田は「200デニールなんだけど30デニールくらいに見えるタイツ」は許容しているのだろうか。

 

叶わない恋賞

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評)何がいいかというと、シャチにガチ恋というワードもいいんだけどこの増田がトラバであるというところ。多分この増田が単独で「俺がシャチにガチ恋」という増田を書いたとしてもパンチがいまいちない。「そんなことより聞いてくれよ」という話は面白くなりやすい。個人的にトラバにすることで面白くなる現象を「さそりアーマー効果」と呼んでいて、これはその典型だと思われる。

 

とりとめないぼやき賞

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評)脳みそから直接だらだらと思ったことを垂れ流している感じがいい。個人的なぼやきなんだけどはてなの俎上に上がったらろくでもないことになりそうな話題を選んでほとんど相手にされなかったというのもポイントが高い。

 

少年期賞

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評)よく読めばわかるけど、結構とっちらかってる文章。つまり特に考えもせずぼんやり思いついたまま書いているってことだと思う。そういうところから漏れ出る感情は大切にしていきたい。

 

やれやれ賞

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評)突っ込みどころしかないのだけど、どこにも増田の正しい使い方が書いてないというのが一番の突っ込みどころだと思う。あとは基本的に雑すぎて笑える。やれやれ。

 

スッキリしたで賞 

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評)掃除したよとか洗濯したよ、という増田は読んでいて気持ちがいい。それに知見も得られる。読後がさわやかなのもとてもよい。春になって暖かくなってきたら挑戦してみたい。

 

増田パロディ賞

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評)増田には増田の中でしか通じないパロディがたくさんある。パンティー改変なども最近勢いがあるジャンルであるが、この増田は最近数が増えている同人関係のぼやきを長文で綴る記事のパロディになっている。増田の時流をよく捉えている力作だと思う。

 

爆心地賞

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評)この増田自体はそうでもなかったけど、この後「趣味:アニメ」から続々と「なんで?(殺意)」が溢れてきて一種の流行状態になっていた。そういう意味で記念的な増田。

 

頑張ったで賞 

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評)非常に辛い増田。だけど「吐き出したい」「ひとりでは心が折れる」という増田の気持ちもよく伝わる。辛いことがあると誰かに話さずにはいられなくなるし、そういうときのための増田だと思う。おつかれさまでした。

 

ほのかなミステリー賞

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評)これだけ読むと「ええ…」という読後。しかし実態は電車かどこかで着いたのでは、と睨んでいる。恐ろしい恐ろしい。

 

よく見てるよね賞

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評)素人のハメ撮り動画について熱く語っている増田。アンチほど対象をよく見ている、とはよく言ったものでその憎らしさが素人のハメ撮り動画を熱く語らせてしまうというとてつもない皮肉。実は好きなんじゃないかとも思わせる。

 

マックスハート

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評)EXILEがずるい。こんなん笑うに決まってるじゃないか。それだけでもずるいのに「タイミングずらして回るやつ」っていうのもずるい。EXILEに気をとられてほのかとなぎさじゃなくてホカノとサナギになってるのに気づかなかった。ずるい。

 

ソニーiPhone

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評)年末滑り込みの大物増田。何より「ソニーiPhone」というワードが強すぎる。「うちらの世界系」というはてなー受けする話題に携帯電話というはてなー受けするアイテム、そして増田の文章が軽くて読みやすいというバズる要素満載のいい増田でした。下半期ならやはりこれをナンバーワンに推すしかないでしょう。

 

まとめ

 さて、2018下半期の増田アワードでした。全体的に社会的な怪文書を置く場所という認知が広まっているためか、退職エントリや内部告発めいたものが増えてきていると感じます。そのため内容の奇抜さでブクマを稼ぐことが多くなっていると感じます。また個人の貴重な体験談も多く寄せられ、板ごとに分かれていた2ちゃん文化とはまた違う知見が集まっているなあと感じます。知らない世界をすぐ覗き見できる世界、それが増田。

 

上半期からの総合まとめ

 上半期の個人的ナンバーワンはお雛様の増田としていました。

 

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 そちらも日常ではない体験、読後の爽やかさなどがかなり良い秀作だったのですがやはりソニーiPhoneと比べたらソニーiPhoneかなぁ、と。ベタですが今年のナンバーワンはソニーiPhoneです。おめでとうございます。

 

 今年は増田内で悲しい事件がありました。それも半年ですっかり風化しそうなほど世の中の流れは速いのだなと感じます。たまにブクマ検索すると黄色いアイコンを見つけてしまい「もうこれは動かないのだな」と思うと悲しくなります。「ネットで悪口を言われてもどうせ相手は手出しできない」という暗黙の風潮を破ってしまったことも悲しいです。

 

 以上で2018年増田アワードはおしまいです。この後「不安になる編」もありますのでお楽しみください。

 

昨年の増田アワード

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子育てって幸せばかりじゃない

 追記でなんか違うなと思ったので違和感を表明。

 

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 この問題、たまたま朝テレビをつけたらやってて「うわー久しぶりに醜いものを見たわ」という気分だったので「この増田の言うとおりあの発言は偏見の塊だよなぁ」という気分でブコメしました。元ブコメは確かこんな感じ。

 

テレビでやっていたけど、例えDV親がたむろする結果になったとしても「貧乏人の子供はかわいそう」と発言しちゃってそれを拍手喝采しちゃう人がたくさん住んでる土地のブランドなんて逆に落ちていくよなぁと。

 

 で、増田に追記がありまして「ちょっと説明不足だったかな」と思いましてブコメに追記を載せたけれども増田の追記を見ていて「うーん、何かが違うぞ」と思った次第です。追記後のブコメはこちらです。

 

例え(追記:本人達の偏見通り)DV親がたむろする結果になったとしても「貧乏人の子供はかわいそう」と発言しちゃってそれを拍手喝采しちゃう人がたくさん住んでる土地のブランドなんて逆に落ちていくよなぁと。

 

 気になったのは追記のこちらの文言です。

 

DV親がたむろしません。妊娠した幸せカップルとか、ベビーカー押したパパママがやってきます。

 

 増田の背景を案じても仕方ないけど、もし増田が子育て支援に関した職業についているかもしくはつこうとしているならこういう表現はしないんじゃないかと思いました。DV親という負の表現を打ち消すためにわざとポジティブな表記をしたとも考えられるのですが、それも一所でいう「呪い」のような気がするのです。

 

 そういうわけで元増田の追記に気になるところがいくつかあるのですが、ちょっと先に自分が実際に子育てしていて感じたことなどの話をします。妊娠がわかると母子手帳(親子手帳)をもらいに行くわけです。産婦人科の診断書を該当の窓口に持って行けばすぐにもらえるのですが、発行してもらっている間にアンケートがありましてそこには「妊娠してどう思っていますか」と答える欄があります。最初の項目は「よかった、嬉しい」というもの。その次は「予定外で驚いている」「焦りを感じる」「正直辛い」というもの。一応一番最初に丸をつけて提出したら窓口での面談で「本当?大丈夫ね!!」と念押しをされました。それ自体は別に良かったのですが、この窓口の人は後ろの選択肢に丸をつけた人とも面談をするので大変だなぁと思ったものです。

 

 それ以外にも事あるごとに「一人で抱え込まないで」「辛くなったら気軽に相談」と最寄りの児童相談所の連絡先の入ったチラシをもらいます。なんだか虐待を疑われているようでイヤな気もしなくはないですが、このチラシに救われる人もいるんだろうとは感じています。

 

 何が言いたいかというと妊娠出産とはおめでたいことだけれど、単純に喜べない人もたくさんいるんだなぁと言うことです。なかなか授からなくて待望の子供が生まれて両家じじばば揃っておめでとういやいや嬉しいね祭りをする人がいる一方、堕ろすに堕ろせずに生んでしまって経済的にも心的にも途方に暮れる人もいるわけです。

 

 ここで増田の追記に戻るのですが、子育て支援センタ-に来る人たちを「幸せ」と簡単にくくるのは非常に失礼なんじゃないかなと思うのです。そりゃ妊娠して子供が生まれますってなれば幸せな人は多いだろうけど、そうじゃない人もたくさんいる。妊娠中から母子共に危険な状態の人だっているし、例え子供が生まれてきても重い障害を持っていたり大変な病気をしていて看病が大変だったりするし、子供が健康でも家族が病気していたり家庭がギクシャクしていたりで子供に余計なストレスがかかっていたりするかもしれない。

 

 で、そういう人たちのためにサポートしますよっていうのが児童相談所なわけで。増田の言う検診や講習会だけが子育て支援ではない。そういった幅広いサポートをする施設だから、いろんな人がやってくる。幸せな人もいるし、そうじゃない人もいる。それでもみんながなるべく幸せに近づけるようにって働いているのが支援をしている人の願いなんじゃないだろうか。最初から幸せな人はあまりお世話にならないよ。

 

 ちなみに「DV親がたむろする」って表記したのも考えられる最悪のケースなだけで、そんなことが頻繁に起こっていたらたまったものじゃない。滅多にあることではないけれど、全くないとも言い切れない。明らかに暴力を振るっているのに親が暴力を振るっている自覚がなく、一時保護で連れて行かれたのを「行政に誘拐された!!」と施設の前でチラシを配っていたりとかそういうこともあるかもしれない。ないことを願うばかり。

 

 とにかく施設ができると言うことは不特定多数の人間が出入りするということであり、少数の変な輩が混じっていてもおかしくはない。誰も彼もがキャッキャウフフと子育てをしているわけではないし、子供に辛く当たってしまう家庭もあるし、子供を悪用しようとしている奴だっている。極端なことを言えば、そういう多様性を排除しようというのが「貧乏人はかわいそう」発言だと思うのです。「私たちお金持ちの善人と虐待なんてしちゃう悪い親は別に住むべき」って、うーん。醜いね。

 

 ただ最近子育てなどをしていて思うのが「児童館へ行ったり地域の子育て支援系の催しに参加している家は結構大丈夫で、多分相談に来れている人もまだ大丈夫で、きっとダメなところは有益な情報も入れずに誰にも知られないところで勝手に消耗してるんだろうな」というところです。いくら情報をばらまいてもシャットダウンしちゃう人ほど結構支援が必要だったり。これは子育てに限った話ではなく教育福祉全部に関することですね。

 

 あと地価の話があったけど、やっぱり「いろんな人が出入りするところ」っていうのはそういうわけで下がっても仕方ないと思うよ。特に「貧乏人と触れあいたくないから億単位の金をかけて南青山のブランドで引っ越してきた人」にとってはね。土地の価値っていうのは増田が決めることじゃないからね。理解しかねるような考えかもしれないけど、そういう人だって子供を育てているわけで。つまり子育てって一言じゃ語れないし、道徳とか倫理とか生育環境とかいろいろごっちゃになってるわけで。なんとなく「そして父になる」を見るとその辺のごちゃごちゃした部分が見えてくると思う。

 

 最後にこの件に関して心配していることがあって、あの「児相の子がかわいそう」発言をした三児の母の子供たちがいじめられないか不安になる。いくら顔を隠してあると言ってもテレビであんな差別発言を放映しちゃったら地元なら誰が言ったかわかるだろうし、差別発言する母ちゃんはともかく子どもまで近寄りがたいものにされてしまったらかわいそうだし、ネットでこれだけ叩かれていると精神的に大丈夫なんだろうかと思ってしまう。

 

 あの発言のあとに拍手喝采があったからそういう価値観の人で固まっているのかもしれないと思うのも不安になるし、それに子供がいじめに遭って不登校になったらどこに相談するんだろうか。あーモヤモヤする。

 

 モヤモヤするので息子が最近喃語絶頂期に入って始終だぁだぁ言ってる話する。この前「だっ、だっ、だっ、だー!」ってイノキみたいな発声してたのは笑った。多分偶然だと思う。お相撲みて「はっけょ」と言ったりわーお!を見ながら「あおーあおーあおー」と言ったりしているのも偶然だと思う。おわり。

 

知らないことについて考えてみた

 書くと言っていたので思いついたことを書きます。

 

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〇内容自体はよくある昔のガジェットを知らない若者に驚く類いのまとめなんですが、後半にいくと知らないことを知らない若者というか現代の風潮という側面があると思う。

 

〇フイルムを知らない子供の是非は置いておくとして、実際に十年前くらいのガジェットを全く知らない若者というのは意外といる。「若者を馬鹿にするな!」というのはそうなんだけど、彼らは「知らなかったです、勉強になりますね、へえー」という態度ではなく何故か「知らないに決まっているし、これからもきっと関わりのないことなんでしょう」という感じになりやすい。これはどういうことなんだろう。

 

〇これはジェネレーションギャップというより、文化資本の格差の問題に近いのではないかと思う。「知る機会の有無が興味の幅を狭める」ってことが端的に見えるのが上のまとめなのではないだろうか。

 

〇例えば十年前の携帯電話事情にしぼって考えると、そういった昔の出来事は当時を生きた人から聞くのが一般的だ。「お父さんの若い頃はダイヤルアップ接続がな」「昔は携帯電話のメールは200文字までだったのよ、他社に絵文字を送れなくてね」みたいな話は、大体親や年の離れた兄弟やその他親戚などから聞くのが多いのではないだろうか。また当時に出版された書籍や映像作品などを見ていれば知識として蓄積されることもあるだろう。

 

〇ところがまとめに出てきた若手は家庭用の固定電話についても想像が及んでいないようだった。ドラえもんちびまる子ちゃんなどで家庭用の電話の存在を認識できていなかったのだろうか。その辺を考えるとこの若手の実在が怪しいみたいな話になるけど、とりあえず若手が「何も知らない」ということを前提に話を進めていく。

 

〇まぁ確かに世の中を見渡せばポケットベルもサービスを終了するしガラケーを持っている人だってあまりいなくなってきたしワープロって何ですかって感じだ。それらの存在を10代の子が「知らない見たことない」っていうのはわかる。しかし話の中に出てくる若手はおそらく教員として就職しているのでそれ相応の年齢であるはず。その辺から考えると、物事を知っているか知らないかには生まれた世代の他に個人の興味の幅が大きく関わってくると考える。

 

〇ここで先ほどの十年前の携帯電話事情に戻る。十年前のことを知ろうにも、まず身近な大人が昔話をする余裕がなければ昔のことを知ろうともしない。そして書物に興味がなければ知識を蓄えようと思わない。テレビを見ていても自分事として見ないので固定電話のような細かいところは全く見ていない。勉強は丸暗記でなんとかやり過ごして、知識を知識として活用しないままに来てしまったのかもしれない。

 

〇他にも学校で「昔」を教えると戦後まもなくくらいで終わっているのもこういった事態を引き起こしているのかもしれない。同時多発テロ事件からもう20年近く経っていて、あの映像を生放送で見ていない世代も増えてきた。あれは全世界にあのショッキングな映像が同時に放映されたということもひとつの衝撃的な出来事だったということも含めて語ることが重要だと思うけど、学校でそこまで教えることは難しいと思う。

 

〇現代は何でもグーグルに聞けばわかることも多いけれど、そもそも検索窓にワードを入れることができなければ何も得ることはできない。それに「大人が勝手に昔話をしてくれる」「テレビで昔のことを当たり前のように放映している」など受動的に情報を得ることができなければ、まとめの若手のような人が現れてもおかしくないとは思う。「ものを知らなすぎでしょう」と思うかもしれないが、知らない人からすれば「そんなことを暗記して何が楽しいの」となってしまう。

 

〇ちなみにこの文章を書いている人は中学生に「昔のゲームは白黒だったの?それの何が面白かったの?」と真面目に言われたことがある。煽ってるわけではなく、本心で言っているんだと思う。ただ彼の中に圧倒的に他者の存在や過去という軸が存在していなかっただけだと思う。思いたい。

 

〇ここから先に行くと話がずれていくけど、そういう人は時間の感覚の中に過去が存在していないような気がする。「ここをこうしたからこういう結果になった」というところの結果しか見ずに過程をないがしろにしている感じ。そういう感覚はどうやって養うんだろう。難しいな。そういうのプログラミング教育でなんとかなりませんかね。

 

〇めちゃくちゃとりとめがない文章になってしまった。過去がない。現在もない。今は未来しか見ない。

 

さよなら現代妖怪

※感傷に浸るだけの文章ですのでギガを気にする人はお帰りください。

 

 最初はウナギイヌかわいいよなーとか電車の中で考えていました。そう言えば深夜の天才バカボンウナギイヌの兄弟ってやってたよなぁ、なんだっけとか考えました。確かウナマキトカゲとかウナパーギーパーとかいて、あとなんだっけと。そうだ人面魚だ人面ウナギだっけと。人面魚って今じゃ流行らないだろうなーと。

 

 そこではたと気がついたのです。人面犬って今の世の中だと噂になるの難しくない?」と。

 

 人面犬と言えば「ゴミを漁っている犬が振り向いたら人間の顔をしていてほっといてくれよと言って去っていった」という都市伝説でお馴染みの妖怪なわけですが、そもそも2018年の現代でゴミ箱を漁る野良犬も、漁られるゴミ箱もかなりの数が姿を消したわけで。

 

 そんなわけで「2018年の時点で考える現代妖怪」についてです。都市伝説妖怪も含めます。あくまでも現時点でのギャップを楽しむので2018年時点でもあまりギャップのない方々(八尺様など)は出てきませんあしからず。結構長いです。それではどうぞ。

 

人面犬

 顔が人間の犬。顔や上半身が人間という妖怪は古今東西、人魚やケンタウロスなどいるけれど、この人面犬は平成初頭に噂に登った人面犬である。おそろしく知能が高く、研究所の檻から逃げ出したとかゴミ箱を漁っているところを振り返って「ほっといてくれよ」と捨て台詞を言うとか、おそろしく足が速く高速を時速120キロで走るとかそんな噂があった。

 だけど2018年の日本ではそもそも野良犬がいない。そういうわけでゴミ箱を漁る犬もいない。ついでに生ゴミの入っているゴミ箱もその辺にはなくなった。人面犬の噂の大事なところは「その辺にいる犬がゴミバケツに顔を突っ込んでいて、振り返るとなんと人の顔」というところなので野良犬やゴミバケツが姿を消した今、過去の生き物になるしかないと思うのです。妖怪ウォッチで登場した彼は現代風にアレンジされ、当時の不気味で怪談めいた雰囲気は失われつつあるようです。

 

口裂け女

 放課後の帰り道、真っ赤なコートを着て大きなマスクをつけた女性が近づいてきて「わたしキレイ?」と問う。「キレイです」と答えると「これでもォ」とマスクの下の裂けた口をあらわにして持っていた鎌で襲いかかってくる。

 そんな小学生の怪談の代表格の彼女ですが、2018年になればただの不審者です。真っ赤なコートを着て大きなマスクをつけて小学生に声をかけて回っているとあっては銃刀法違反の前にもしもしポリスメンです。声かけ事案ですね。実際にパトカーが出動した記録もある口裂け女ですが、現代では全く笑い話にもなりません。

 そもそも口裂け女の噂の出所としいて「学習塾に行くことが流行っていた時代、子供に行かせられない親が夕暮れ時の道を怖がらせようとした作り話から噂が広まった」という説もあるのですが、これも2018年ではいろいろ問題になりそうですね。学習塾に行くのはもう当たり前になっているし、架空の存在を使って怖がらせようとするのは教育によくないと言われていたりとか、なんとか……。

 

首なしライダー

 深夜に高速道路で猛烈に飛ばしてきたバイクの運転手には首がなかった。バイクが好きだったが転んで首の骨を折って亡くなったライダーが死んだことに気づかず走り続けているらしい。

 首がないのはアイルランドの妖怪デュラハンに由来しているとの話もありますが、元々は暴走族が元気だったころに生まれた話だそうです。話が生まれるところには背景がある。無茶な暴走行為を戒めたのか、死してなおバイクが好きな青年に思いを馳せたのか。いずれにしても、暴走行為がダサいとされて暴走族もバイクの売り上げも下がっている時代に首なしライダーの話が必要とされるところはないだろうなぁ。

 

ベッドの下男

 友達の家に泊まりに来た。深夜に友達がしきりにコンビニに行こうというので外へ出ると、その足で交番に駆け込んだ。「ベッドの下に刃物を持った男が隠れていて……」。

 元々不審者を題材にした都市伝説だったのが、いつの間にか妖怪のミームを持ってしまった下男さん。口裂け女と違って特殊技能を持っているわけではないので妖怪として見るとやっぱり中途半端なところもある。2018年では下男さんより「なんで不審者が入れる構造になってるんだ」とネットで被害者叩きをする人がいそう。

 

さとるくん

 公衆電話に10円玉を入れて自分の携帯電話に電話をかけ、「さとるくんさとるくんおいでください」と受話器に言うと24時間以内にさとるくんから電話がかかってくる。さとるくんは自分の居場所を知らせてきて、最後に自分の後ろにやってくる。そのとき質問をすると何でも答えてくれる。

 さとるくんは比較的新しい妖怪だけど、既に存亡の危機という消費のスピードが速かった妖怪。まず公衆電話が街から姿を消したし、知りたいことは大体ググれば出てくるからね。わざわざさとるくんを呼び出して聞く必要もなくなったね。こっくりさんもそういう意味で呼び出されるの減っただろうな。

 

ひきこさん

 ひきこさんはいじめられてひきこもりになったまま大人になったからいじめっ子が大嫌い。かつて自分がされたようにいじめっ子の髪の毛を引っ張って走る。いじめっ子がボロボロになっても引っ張り続ける。

 ひきこさんも生まれたのは最近の妖怪だけど、基本的に「もしもしポリスメン」で終わる話のような気がする。背景にはいじめや不登校、ひきこもりなどの社会問題があるとされるけど彼女も妖怪というより病院に行った方がいい人のような……。

 ところでひきこさんと言えば映画でよく似たような怪人と戦っているけれど、基本強すぎるのでもっとフレディVSジェイソンみたいに明確な弱みを見せてほしいなぁと思う。貞子VS伽椰子に参戦させよう。

 

4次元ババア

 4時44分44秒に4階の廊下を走ると4次元ババアに4次元に連れて行かれる。

 なかなかに簡潔な怪談だけど、もう「ババア」っていう言葉が古い。後期高齢者が現役バリバリが当たり前になってきて、70歳でお亡くなりになっても「まだお若いのに」と言われるこのご時世に「妖怪ババア」は馴染まない。同じように3時ババアや4時ババア、ムラサキババアに120キロババアも難しい。あれは腰が曲がった老婆だから恐ろしいのであって、パワフルなおばちゃんがうらめしやとやってきてもあまり怖くないわけで。いや、おばちゃんでも夜中に高速道路を時速120キロで走ってたら怖いか。それより夜中に老人がいたら別の意味で心配になる。昔何度か夜の10時頃かなりラフな服装で車道(ほぼ車はいない)の真ん中を歩いていたおばあさんを見たことがあったけど、大丈夫だったのかな。

 

花子さん

 3階のトイレの3番目の個室を3回ノックして「はーなーこさーん」と呼ぶと「はーい」と返事がする。

 その後に続く話はいろいろあるけど、一緒に遊ぼうと誘われて「ままごと」と答えると包丁で刺され、「縄跳び」と答えると縄で首を絞められ、「かくれんぼ」というと異次元に連れて行かれてしまうと続くものが有名。この辺の遊びも放課後に日が暮れるまでやる子供は減ったのではないだろうか。このブログを書いている人は放課後缶蹴りとかドロケイとかずっとやっていたけど、今はどうなんだろう。習い事が多い子は放課後友達と遊べないとか、不審者対策で保護者同伴で遊ぶなんていう話もあるし、花子さんとアイカツごっことかするんだろうか………?

 ちなみに「花子さんがきた!」では花子さんを呼び出すのに古い公衆電話を使っていたけれど、最新版では「チューリップの絵が書かれた封筒に花子さんへの用件を書いた手紙を入れて枕元に置く」に変更になったらしい。ここにも公衆電話の影響を受けた妖怪がいたのか……。

 

歩く二宮金次郎

 二宮金次郎銅像が夜中に図書館へ本を返しにやってくる。そのため本のタイトルは日ごとに変わる。

 そもそも二宮金次郎銅像が設置されている学校が減っているのです。歩きながら本を読むのは危ないというのが撤去の理由だそうです。歩きスマホが問題視されている時代に確かにあのスタイルは間違ったメッセージを与えかねない。それに金次郎は別にただ歩きながら本を読んでいたわけではなく、働きながらでないと本を読む暇がなかったという児童労働の面もあったりする。「はたらく」ということに希薄な今の子供たちには難しい考え方だろう。それか「業務中に別のことをやるとは何事か」と思うんだろうか。

 

赤いちゃんちゃんこ

 トイレに行くと「赤いちゃんちゃんこ着せましょか」という声がする。はいと答えると天井から大きなかぎ爪が降りてきて背中を引き裂く。血まみれになって、まるで赤いちゃんちゃんこを着ているように見える。

 そもそもちゃんちゃんこ売ってないし。還暦のお祝いも大々的にやる世の中でもないし、見たことない子もいるんじゃないかな。「赤いユニクロパーカー着せましょか」じゃあなんとも間抜けだ。同様に赤マント青マントも廃業寸前では。

 

メリーさんの電話

 メリーさんを名乗る女の子から電話がかかってくる。その所在地がどんどん近くなっていって「あたし、メリーさん。今あなたの後ろにいるの」

 思うに、この怪談のポイントは固定電話だと思う。「今駅前にいるの」「今商店街にいるの」「今あなたの家の前にいるの」と距離がどんどん近くなっていって最後に「あなたの後ろにいるの」だから怖い。これが携帯電話でトイレに座っているときにかかってきたら「メリーさん便器にめり込んでるの……?」とか心配になる。風呂に入っているときに「あなたの後ろにいるの」ってなったらいやんメリーさんのエッチになってしまう。同様に携帯電話持って新幹線に乗ってメリーさんから逃げ切るとか三村に突っ込ませるとかメリーさん着拒したらどうなるんだとか、とにかくメリーさんは携帯電話に負けたんだろう。

 

怪人アンサー

 10個の携帯電話を用意して、各自が輪になって一斉に隣の人の番号にコールする。すると全て話し中になるはずがひとつだけ怪人アンサーにつながる。怪人アンサーはこちらの質問には何でも答えるが、反対に怪人アンサーからも質問をされる。答えられなければ電話から手が伸びてきて体の一部をもぎ取られてしまう。

 後に創作であると明らかになったらしいけど、この手の電話をハードとして用いる話は年々難しくなってきている気がする。多分現代でこれやったら即刻ニコ動とかで「怪人アンサーの噂を検証してみた」とかYouTuberがやってみたとか変なまとめブログが変にまとめて不気味さの欠片も残さず消費し尽くしてしまう未来しかない。怪人アンサーには未来はない。

 

三本足のリカちゃん人形

 トイレに三本足のあるリカちゃん人形が落ちている。拾い上げると足が三本生えている。真ん中の足は本物の人間の足のようで、「わたしリカちゃん、呪われているの……」と語りかけてくる。

 不思議なことに、何故か三本足のリカちゃんはトイレに出現することが多い。そして花子さんや赤いちゃんちゃんこのような働きをすることもある。リカちゃんという少女を表すアイコンにトイレという場所に股の間から生える人間の足とは……深く考えない方がいいのかもしれない。

 ちなみに現代のリカちゃんは40代の女性に大人気でSNSなどを駆使してキラキラファッションリーダーとして活躍しているようなので呪われている暇はないと思う。

 

さっちゃんの噂のさっちゃん

 さっちゃんの歌を歌ってから寝ると夜中にさっちゃんがやってきてバナナのように皮をむいて半分食べられてしまう、という噂を聞くとその人の元にさっちゃんがやってきて手足を切断するという。回避するためにはバナナの絵を枕元に置いておくといいという。

 おそらく「花子さんがきた!」で爆発的に広がったとされる噂だけど、肝心のさっちゃんの噂は放送されずじまい。ほかにメジャーなのは「さっちゃんの歌には4番があって(交通事故で死んじゃったみたいな奴)それを歌うと夜やってくる」で、3番の思わせぶりな歌詞が間違った想像力をかき立てた結果だと思う。同じ系統の被害者に赤い靴さんがいる。

 これも現代だと間違いなく「やってみた」系の餌食になる噂で、現代の怖い噂を撲滅するのはそういったコンテンツの消費傾向なのかもしれない。

 

トンカラトン

 自転車に乗った包帯でぐるぐる巻きの怪人が日本刀を持って「トンカラトンと言え」と言ってくる。トンカラトンと言えば助かるが、言わなかったり「言え」という前に言ったりすると日本刀で斬られる。斬られたものもトンカラトンになる。

 これも「もしもしポリスメン」案件。幽霊はまだしも、このような怪人はもう流行らないんじゃないかって思う。絶対誰かTwitterにアップするでしょこんな不審者。しかしトンカラトンの怖いところはトンカラトンのWikipediaにあるとおり、この怪談の出所がいまいちわからない点だったりする。

 

564219

 ポケットベルに「564219」の文字が送られてくると、その日の夜に何者かに殺される。

 ぜってーこいつ廃業してるだろ。もしこいつがポケベル専門の妖怪なら、確実に絶滅しただろうと思う。だって多分若い人はこの数字を見て何で殺されるのかすぐに理解できる人は少ないと思うから。この数字を見て「ああ不気味だ」と思う人のところにしかこの妖怪は浮かび上がってこない。後世に小豆研ぎと一緒にニッチ妖怪として取り上げてもらえるまでこいつが日の目を見ることはないだろう。

 

 

 以上、「2018年の価値観で考えたら存在が難しい現代妖怪たち」でした。情報機器の発達と共にまず心霊写真が心霊コンテンツとしてのシェアを削られ、一般人も気軽にビデオを撮ったり動画編集をしたりできるようになったことで心霊動画が安っぽくなり、テレビは「怖すぎる」とマイルドで明らかに作り物の心霊番組しか流せなくなり、SNSで全方向にスキマがなくなった社会ではうさんくさい噂は動画投稿者などの承認欲求のために消費されるようになった。

 

 また、公衆電話の撤退と同じように「死に顔の映るコピー機」や「幽霊の映るプリント倶楽部」「放送終了後のテレビ」など電子機器を扱った怪談も技術の向上や機器の小型化などで減少していくと考えられる。自宅プリンタのコピー機能だと不気味さはあまりないし、幽霊が映ってもデコってしまっていては全然怖くない。そしてテレビは24時間なんらかの番組を放送していてNNN臨時放送なんて流している暇はない。怖くないところに、妖怪は住みつかない。

 

 もはや口裂け女も消費される立場だ。人面犬に至っては話題にすら上らない。おばあちゃんの家でしかビデオテープを見たことない若者たちに貞子の怖さやレンタルショップでの変なビデオの話はあまり伝わらない。そもそも妖怪とは人の心のスキマに忍び込むもの。スマホなどによって余暇や思考のスキマが消滅した結果、今後怪談はネット上で誰かが作った創作怪談が中心となっていって、噂話としての怪談も減少していくのかもしれない。さよなら、怪しい噂と都市伝説と現代妖怪たち。おしまい。

 

10月25日の話

〇風邪ひいたかな。喉が痛いぞ。眠いぞ寝るぞ。

 

〇ちょっと前にも見た気がするんだけど、再びバズってるの意味わかんない。

 

「私はあんなに頑張って育てたのに…」期待通りにならなかった息子を嘆く母親の文章に賛否両論。過保護か?それとも愛の力か? - Togetter

愛情あるのかもしれないけどかなりズレてる投稿なのは間違いない。

2018/10/24 20:13

 

 この文章が愛のある親の皮肉なのか真剣な毒親の独白なのかで意見が真っ二つだけど、確実に言えることはこの文章を書いた人は作文が下手くそなのか言ってることとやってることがちぐはぐになるような人だということ。愛があるかないかはわからないけれど、文章はすごく下手だ。下手すぎてわざとやってるんじゃないかって思われているところが皮肉に見えているのかもしれない。

 

〇この文章の決定的に不安になる点は「手段と目的と結果が全てバラバラ」というところだろうか。まず仕上げ磨きを頑張ったからと言って習慣をつけさせねば歯磨きの習慣がつくわけではない。献立がかぶらないこととカップラーメンが好きになることに因果関係はないし、エコ活動が何を指すのかわからないけれど片付けの習慣をつけなければ部屋は汚れるに決まっている。かろうじて読み聞かせの部分は言いたいことはわかるけど、これらの事象に被っているとどうにもあまり良い想像はできない。

 

〇そして全体的に不信感を買っているのが、これらの結果を「努力が実を結ぶ=成果」と捉えているところ。育児に成果なんてないし、新人教育ならともかく人間関係において「成果」を使う人はあまり信用できない。この人は息子たちの行動を自分の評価と直結させてしまったのでああいう文章を書くんだと思う。それか本人はジョークのつもりでも全然笑えないことを言い放っていることだろう。

 

〇増田がみれない。つまらない、

 

〇眠い、寝る、ぐう。